車内
4連時代のきりしま
走行線区
特急きりしま:鹿児島中央−国分・霧島神宮・宮崎
さわやか/ホームライナー:(西都城)都城−宮崎
さわやか/ホームライナー:鹿児島−川内
九州の485系特急車両の解説
きりしまに使用されている485系は、一部を除いて3両編成となっています。 編成組成は宮崎よりからクモハ485-100、モハ484-300、クハ481-200です。
本来、485系はグリーン車や食堂車を従えた7両編成以上の長い編成を組むことを前提に 作られていました。しかし、鉄道の輸送量が、自動車、つまり、マイカーや高速バスに 取られて減少するにつれ、短編成増発の方向性が求められるようになりました。
こうして昭和59年12月から60年4月にかけてに登場したのが、クモハ485の0番台、100番台やクロ480といわれる形式です。
クモハ485-0
0番台は、昭和60年3月改正で登場した車両で、福岡から熊本まで伸びてきた九州自動車道の 高速バスに対抗して、おなじ区間を走る”有明”を増発する目的で登場しました。 補助電源(MG)は床下に110kVAの小容量のものが装備され、機器室にはその起動機器と 空気だめの一部を配置しています。補助電源は発生品の転用です。機器上にあるクーラーは 冷却用ではなく、運転室とデッキへの冷房用。定員56名。
クモハ485-0番台種車対照表
車番 種車車番 クモハ485-1 モハ485-97 クモハ485-2 モハ485-98 クモハ485-3 モハ485-100 クモハ485-4 モハ485-101 クモハ485-5 モハ485-102 クモハ485-6 モハ485-104 クモハ485-7 モハ485-105 クモハ485-8 モハ485-109 クモハ485-9 モハ485-111 クモハ485-10 モハ485-113 クモハ485-11 モハ485-116 クモハ485-12 モハ485-118 クモハ485-13 モハ485-120 クモハ485-14 モハ485-134 クモハ485-15 モハ485-145 クロ480
クロ480と組んで走る系列で、5両編成で 特急有明の増発用として走り出しました。クロ481と違い、偶数向きで固定されています。 定員44名。クーラーは最初の4両はAU12×5、それ以降はAU13E×4となっています。 外観上の特徴は、グリーン車の場合、座席一組で 窓を一つ占有するので、普通車と比べて窓の幅が狭い点です。クロ480番台種車対照表
車番 種車車番 クロ480-1 サロ481-40 クロ480-2 サロ481-43 クロ480-3 サロ481-44 クロ480-4 サロ481-45 クロ480-5 サロ481-53 クロ480-6 サロ481-56 クロ480-7 サロ481-58 クロ480-8 サロ481-64 クロ480-9 サロ481-67 クロ480-10 サロ481-76 クロ480-11 サロ481-78 クロ480-12 サロ481-83 クロ480-13 サロ481-87 クロ480-14 サロ481-103 クロ480-15 サロ481-130 クモハ485-100
国鉄最後のダイヤ改正である昭和61年11月の改正で登場した形式で、改造に使った車両は 同じなのですが、特急有明のさらなる増発(博多‐熊本30分おき)を目指して従来の5両編成ではなく、 3両編成での運転を前提として作られました。3両編成では、従来のクモハ485-0と同じように 機器室を作ってしまうと、定員減少の割合が大きくなってしまうので、 機器室を作らないようにし、クモハ485-0で機器室に搭載していた補助電源(MG)は 反対側の先頭車から供給を受ける前提で、搭載しないことになりました。 客室面積を最大限に取った結果、定員はクモハ485-0から8名増えた 64名となりました。
昭和61年からしばらく、有明として博多-熊本を走りましたが、昭和63年には後継の 783系が登場し、博多−大分のにちりんの増発に回りました。 さらに783系が増備され、90両に達した平成4年春には、ハウステンボスの開業で、 特急ハウステンボスとして活路を見出し、5編成が塗り替えられました。またRED EXPRESSのまま 走り続けてきた残り3両も平成7年からは宮崎‐西鹿児島の特急きりしまに 投入されました。
2000年にはハウステンボスにも783系が投入されるようになったために、新設の延岡‐宮崎空港の 特急ひゅうがにも投入されるようになり、全部で8両のクモハ485-100は鹿児島総合車両所に 集結するようになりました。運用は年毎に変化しており、現在はにちりんの一部として 別府まで足を伸ばす列車も存在します。クモハ485-100番台種車対照表
車番 種車車番 クモハ485-101 モハ485-202 クモハ485-102 モハ485-231 クモハ485-103 モハ485-2240 クモハ485-104 モハ485-241 クモハ485-105 モハ485-242 クモハ485-106 モハ485-243 クモハ485-107 モハ485-244 クモハ485-108 モハ485-245 クハ481-600
門司の鉄道博物館で保存されているクハ481-603が属するグループ。元は クロ481-0でした。登場は古く、43-10改正において奥羽本線の特急やまばとに9連で投入する際、 板谷峠越えを行うために6M3Tを確保する必要がありました。このために登場したグループで、 同時にクロ481-50という改造車両も登場しました。晩年はいづれも南福岡に転属し、 昭和58年には基本番台の3両(クロ481-3,4,5)がクハ481-600に格下げ改造を受けています。 のちに602が復元改造を受け、番号も旧に復したクロ481-4となっています。
クハ481-500
元は上越線の特急”とき”として活躍していた181系特急電車のクハ181-109、クハ180-5を 編入したもの。ステップがなく、車高が低いのが特徴でした。他の九州の485系と同じく、 交流専用車両となっておりましたが、61-11改正で下関発着のにちりんが登場した際に 切替スイッチの取り付けが行われています。