九州列車資料館

昼行特急列車

800系新幹線つばめ

2004年3月13日に九州新幹線が暫定開業し、新八代−鹿児島中央を結んで走り始めました。 列車名はつばめです。車両はJR東海・西日本の700系をベースとしていますが、 700系のデザイン案でボツになっていた先頭形状を起用して使っているのが特徴です。 没になった理由は先頭車両運転室直後の客扉の高さが確保できずに設置できなかったためでした。 当面他社との乗り入れのない800系では300系などとあわせる必要もなく、 シャープな印象だったこともあってこの案を採用。内装は2+2の4列座席で、新幹線としては ゆったりとしており、100系P編成にも似た座席配置となっています。ただし、内装は 従来の新幹線とは全く違い、黒く重厚なデッキと明るい客室がマッチしています。 最高速度は260キロですが、これは260キロ設計で路線が作られていたためにこれを 遵守しておく必要があるためで、性能上は700系と同一です。引渡し後にJR側で改良工事を 行うことで、260キロを上回る速度で開業させることは可能だときいたことがあります。
鹿児島中央‐新八代


特急リレーつばめ

鹿児島中央−新八代の新幹線つばめを受けて博多まで走る リレーつばめ号です。2004年3月の新幹線開業までは787系がつばめを名乗っていました。 鹿児島本線時代のL特急つばめは平成4年7月15日の改正で西鹿児島まで乗り入れていた有明を分離して誕生した、 た列車です。 このときから、熊本までをこまめに停車する”有明”と八代以南を重点として それより北の停車駅を削った”つばめ”の2本立てとなりました。 特徴としては、ビュッフェが連結されており、グレーを基調とした 落ち着いた室内設備と客室乗務員によるサービスが挙げられます。 当初は7両編成で多客時には9両で運転されていましたが、 99年頃からは中間のMM'ユニットを抜いた6両と7両となり、多客時には、”有明”用の4連を増結することで 柔軟に対応しています。 2000年3月の改正から鹿児島本線に集結し、文字通り君臨していました。 2003年2月を最後にビュフェが改造されてなくなり、さらに2004年3月には 全車両が南福岡電車区配置となってつばめリレー号として活躍しています。
博多‐新八代


特急有明

2000年3月までハイパーサルーンと混じって使われていた787系ですが、 車両の改造で先頭車を増やし、全列車に787系を充当するようにしました。 博多−熊本では1時間に2本運転され、”つばめ”と合わせて日本で最初の 20分ヘッドの運転が始まりました。グリーン席と普通席の間に 喫煙スペースを兼ねたコモンスペースなどを備えています。 また、平成11年の豊肥本線電化後は水前寺行きのほか、肥後大津まで足を伸ばす 列車も現れました。さらに、2001年3月の改正からは8往復が小倉まで 延長されています。2004年の九州新幹線開業からはつばめリレーを補完する 役割も担っています。Tc先頭車は99年に新製されたクハ787−0と2000年に サハ787−100から改造されたクハ787-100の2種類が存在し、定員も違いますが、 自由席のため、共通で運用されています。
博多‐熊本・水前寺・武蔵塚・肥後大津


特急883系ソニック

95年4月20日改正で登場した日豊本線経由で、博多と大分を結ぶ振り子式特急。 交流電車としては初めての振り子式電車で、国鉄時代の交直両用電車の 投入による博多−西鹿児島のスピードアップ構想を同じ九州内で実現しました (いくつかの路線の候補がありそのなかの一つ。結局は中央西線をはじめとした区間に 直流用の381系を導入するにとどまった)。 また、初めて、ということで試験は入念に行われたため、最近には珍しく デビューの半年ほど前に車両が完成しています。 キャッチコピーは、"不思議の国から来た特急"。 車内は787系譲りのグレー調ですが、座席が動物の耳のようになっており、 それが原色で塗られているため、ワンダーランドエクスプレスの 異名もあります。 VVVFインバーターを採用し、最高速度130km/hで走行します。2005年以降、リニューアル工事が 行われ、九州の東海岸をイメージしたブルーメタリック一色に塗り替えられ、内装も 変更されています。
博多-大分200.1km 平成19年4月大分


特急885系ソニック

2001年3月改正から走り始めたソニック用の885系電車です。 前年に登場したかもめ用車両の2次車ということになりますが、 番号などは続番となっています。編成はかもめ用より1両短い 5両編成となっており、従来の2、3号車の機能が2号車にまとめられています。 その後サハが新製され、6両編成となっています。
博多-大分・佐伯 平成13年2月南福岡(試運転列車)


特急885系かもめ

2000年3月の改正で登場した長崎本線の新型振り子式車両。 同区間は高速バスと熾烈な戦いをしています。 カモメをイメージした白とくちばしを示す黄色で塗られています。 独ICE-3と似たデザインですがそれのアウトラインをデザインしたアレキサンダー・ノイマイスター氏と 水戸岡鋭治氏が友人であり、快諾を得たそうです。アウトラインこそ似ていますが、 内装は氏がきっちり消化して独自のデザインとなっています。 登場時のキャッチフレーズは”白い、速い、美しい”。 車内は黒のレザーシートを採用し、木目の床で”外国人が見た日本”を イメージしています。 室内は従来の車両と違って、壁などは白を基調としており、 黒の座席と木目の床とうまく調和が図られています。
博多-長崎153.9km 平成12年3月鳥栖


特急みどり

新幹線博多開業の翌年、昭和51年から走り始めた特急電車。博多と佐世保を結びます。 途中長崎本線の肥前山口まで長崎行きの特急かもめと併結して走ったことで知られ、 ”2階建て”といわれました。多くは東北地区からの転入車である485系200番台によって まかなわれてきましたが、国鉄末期には2階建てということで紀勢本線のくろしおから転用された クハ480が入っています。こちらは貫通扉がスライド式ではなく通常のドア方式でしたが、 61-11改正で単独運転となり、使う機会に恵まれませんでした。再び90年代に入ると 2階建てが復活し、さらに92年からはハウステンボスを博多−早岐で連結したため 13両編成の堂々たる”3階建て”列車が走り出すようになりました。90年12月からは 赤く塗られたMIDORI EXPRESSが登場しています。これは高速道路の開通とともに 783系でパワーアップしていた長崎本線にアコモのレベルを近づけるためだと考えられます。 2000年3月改正で佐世保線系統にも783系がニューカラーになった上で 登場しました。
平成12年8月博多


特急ハウステンボス

92年3月25日に大村線にハウステンボス駅が開業、同時に早岐−ハウステンボスの 電化も完成し、従来、門司港−佐世保を結んでいた”オランダ村特急”に 代わって走り出したのが、485系の特急ハウステンボスです。当初3連4本が塗装変更されて 走り出し、のちにパッチワーク塗装になってサハを加えた4連となりました。 2000年3月改正で、485系が 日豊本線へレタリングをつぶした上でコンバートしたのでその後釜として 写真の783系が入ってきました。パッチワークは引き継がれましたが、 ステンレス車体なのでいまいちパッとしません。非貫通先頭車は 赤一色です。異様な形の先頭部ですが、これは博多から 早岐(長崎県)まで”みどり”と連結して走るためで、走行中に 車両を移動できるように、の考慮からです。これによって 車内販売が”みどり””ハウステンボス”で別々に乗っておく必要が なくなりました。
平成12年11月博多


783系特急電車

民営化後全国のトップを切って昭和63年12月に登場した特急車両。 当初は窓下に細い帯でしたが、現在はご覧のとおり シルバーメタリックな装いになりました。登場して以来、鹿児島・日豊・長崎の 各線で活躍してきましたが、2000年3月からは一列車を除いて長崎本線系統の”顔” となっています。また、特急にちりん系統にも投入。別府−宮崎空港と延岡−宮崎空港の 特急ひゅうがとしても活躍中。性能としては国鉄末期に登場した713系900番台を 基本としたサイリスタ位相制御を採用、車体断面は211系を基本としています。
上伊集院−西鹿児島


特急ゆふいんの森1世

久大本線経由で博多と別府を結ぶリゾート特急。 バブル絶頂期の平成元年3月11日改正で登場。 キハ58、65を改造して誕生しました。足回りは種車のものを 使っていますので日本唯一のコイルバネを使用した特急となっています。 ハイデッキからの展望が自慢で、当初は3連でしたが、平成2年4月28日からは 4連となっています。当初はキハ58、65の足回りでしたが人気が高く由布院駅での 乗降に時間がかかって遅延が日常化していました。さらに山岳路線のために回復運転も ままならないことから、 出力を確保する狙いで翌年には早くもキハ70-2のエンジンが交換されています。 平成4年からしばらくはキハ183-1000番台が 応援にかけつけていましたが、現在はキハ72を新製して2編成体制となっています。キハ70-1は ミニギャラリーやカフェテリアと荷物室、キハ70-2は車販室と男子便所を備えています。 平成4年2月から3月にかけての全般検査において電源用エンジンも交換されています。 さらに2000年代に入って機関更新がキハ70-2を除く全車両に対して行われ、同時に 変速機も更新されています。
博多


ゆふいんの森3世

ゆふいんの森1世の人気は高く、そのイメージを引き継いだ車両を平成11年に 登場させました。足回りはキハ200をベースとしています。鋼体は新潟より運ばれ、 ノックダウン方式で小倉工場で組み立てられました。ゆふいんの森2世は大村線特急シーボルトに コンバート。のちにゆふDXとして久大本線系統にカムバックしています。
博多


特急ゆふDX

九州新幹線開業と同時に登場した久大本線経由で博多−別府を結ぶ特急。1編成のみの在籍なので一日1.5往復し、奇数日と偶数日で運転される基点となる位置が大分と博多で入れ替わります。奇数日は博多からスタート、偶数日は大分から運用が始まります。裏運用はキハ185が一般と同じ”ゆふ”として登板します。車両はキハ183-1000番台で、世界初の動力強調運転と銘打って昭和1989年春に登場した 特急車両です(門司港−鳥栖にて特急有明と併結)。 形式は北海道の特急用と同じ183系列ですが、 1000番台を名乗っています。1992年春のハウステンボス駅開業と 大村線一部電化完成で役目を失い、同年7月からグリーンとなって ゆふいんの森2世として久大本線の特急に生まれ変わりました。 さらに、ゆふいんの森3世が登場後は大村線特急シーボルトとなり、 99年春の改正から再びオランダの国旗を模したトリコロールカラーに 戻され(以前と微妙に異なります)活躍しました。2003年春に運用を退き、1年後にゆふDXとして復活しています。
平成16年2月博多


特急ゆふ

急行由布を格上げして誕生した、久大本線の特急です。 平成4年7月15日につばめ、あそなどとそろって登場しました。 ”ソニック”が日豊本線を経由するのに対し、”ゆふ”は久留米から 久大本線へ入ります。車両はJR四国から購入したキハ185系で、 JR九州の赤に塗り替えたほか、グリーン席を普通席に改造して使っています。 登場したころは、きちんと分けて運用され、車体側面には停車駅がレタリング表記されていましたが、 最近は、共通運用されることが多くなったため、ヘッドマークを外し、 レタリングも消して、運転しています。
博多-大分・別府 平成6年4月二日市


九州横断特急

2004年春の九州新幹線開業と同時に設定された特急列車で、豊肥本線の特急あそと 肥薩線の急行くまがわを統合して誕生しました。キハ185系で運転されますが、 特に追加購入は行わず、運用の効率化によって車両を捻出しています。全体が真っ赤になりましたが、 車内もキハ185−0のデッキを拡大し、車内販売準備室の他に喫煙スペースを設けています。 このために定員が従来よりも8名減少しています。 さらにワンマン特急となったので運転室に自動放送設備などの取り付け改造も行われました。 現在下り3本、上り4本が人吉−別府で運転されています。

特急くまがわは球磨川沿いに走る急行列車を、ということで国鉄時代に地元が利用債を負担して 設定された準急列車をルーツとしています。当時は湯前線(現くまがわ鉄道)や 豊肥本線水前寺まで乗り入れていました。2000年以降 急行えびのが廃止となったためその分を補うために6往復が 設定されました。現在は6往復分を九州横断特急と分け合う形で特急くまがわに 格上げされ、2.5往復が熊本−人吉に運転されています。
平成18年1月人吉


レッドエクスプレスにちりん

九州のコーポレートカラーである赤に塗られた485系です。 長崎本線系統には愛称ごとの専用塗装の車両が投入されましたが鹿児島・ 日豊本線系統にはこのレッドエクスプレスとかかれた車両が走りました。 現在は鹿児島本線からも撤退しています。レッドエクスプレスを使用するのは にちりんときりしま・ひゅうがだけになり、とくに鹿児島総合車両所の ひゅうが・きりしまのパッチワークカラーが幅を利かせていますので 、現在では完全に脇役になった感があります。
小倉・別府-宮崎空港 平成14年11月宮崎


特急きりしま

95年4月の改正で西鹿児島まで乗り入れていたにちりんを宮崎で分離し、 翌年の宮崎空港線の開業に備えました。そこで西鹿児島−宮崎を結んでいた 快速錦江を格上げし、従来のにちりんと統合する形できりしまが誕生しました。 宮崎駅での同一ホームでの延岡・博多方面への乗り換えなどの 配慮はなされていますが、特急料金の通し計算は採用されませんでした。 6往復でスタートし、のちに1本増発して7往復化。その後高速バスに対抗して 最終を20時頃出発するように増発しましたが、利用者はあまり振るわなかったようです。 2004年3月の九州新幹線開業からは隼人・国分方面への速達サービスも兼ねて 増発され、国分・霧島神宮行きも設けられるようになりました。
鹿児島中央−国分・霧島神宮・宮崎  平成13年6月帖佐


特急はやとの風

2004年3月13日から走り始めた肥薩線経由の鹿児島中央−吉松の特急列車。 車両はキハ140、147を使用します。両者の側面をざっくりと削り、展望座席を 備えています。手すりのついたリクライニングシートが並んでいるのは いさぶろう・しんぺいの座席との違いです。車体は黒酢・黒豚・黒砂糖など 鹿児島の特産品が黒で彩られていることからロイヤルブラックに塗られ、 蒸気機関車をイメージした金のレタリングが入れられています。 1日2往復の運転で、吉松でいさぶろう・しんぺい、鹿児島中央で 新幹線つばめに接続しています。
嘉例川



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