「ふふっ、今日で悠里も16歳。ついに、私があの子を生んだ時の年齢と並んだわけだ」
昼間から明かりも点けずに薄暗いリビングに女性が一人。
椅子に腰掛け足を揺らしながらテーブルに向かい感慨深げな微笑みを浮かべていた。
その容貌は美人という言葉では到底形容できない程に美しく優美だ。
薄暗い中にカーテンの隙間から漏れ入る光がギリシア彫刻を思わせる完璧に調和のとれた美貌を照らす。
この上ないほど整った目鼻立ちが柔和な笑みをたたえ宝石を思わせる青い瞳は、広げられたアルバムを嬉しそうに見つめている。
透き通るような白い肌は瑞々しく艶めき、腰まで伸びる金色の髪は優雅に煌めいている。
全てにおいて端整な姿はまさに現代に蘇った女神そのもので、人間離れした美しさと神々しさを放っていた。
目も覚めるような美しさと二十代半ばにしか見えない容姿の彼女だが実ははすでに高校生になる息子がいる。
どう見ても母には見えないためそれは誰もが驚く事実であった。
しかし、悠里と呼んだ息子の幼い頃のアルバムを眺めるその顔は紛れもなく母の顔をしている。
が、次の瞬間、その笑みは妖艶なものへと変わる。
「ここまで我慢しようと決意して早三年。ようやく・・・ようやく、この日が来た」
普段は冷徹なまでに無表情な彼女だったが、笑みが浮かんでしまう程に今は喜びと期待で満ちていた。
そう、今日はいよい彼女の三年越しの願望を叶える日なのである。
「これまで何度となく襲ってしまいたい衝動に駆られたことか」
これまでは込み上げてくる性的欲求をその度に落ち着けていたがこれからはその必要はなくなったのだ。
そう思うだけで身体が熱くなり頭がボーっとしてきた。
するとあまりの興奮からかその頬を染め太ももをもじもじと擦り合わせ始める。
「はあっ・・・身体が、熱くて・・・切なくて・・・我慢できない・・・」
早くも期待が大きく膨らみすぎた自らを慰めたくてたまらなくなる。
はあはあと吐息を漏らしながらよろよろと立ち上がると、いつものように息子の部屋へとゆっくりと歩いて向かう。
リビングから廊下を壁を通り自分の寝室を過ぎた突き当たりに子供部屋はある。
ボーっとしたままの頭でフラフラとする身体を支えながら壁伝いに歩いて向かう。
「ユウリ」とカタカナで彫られた木彫りのネームプレートの掛かったドアの前に到達するとドアノブへと手を伸ばす。
荒々しく掴み何度かノブを回そうとするが気がはやってしまい上手く回せない。
昂り焦る気持ちから身体が前のめりになりドアに倒れこんでしまう。
ドアに寄り掛かったまま無理やり開けようとガタガタと音が鳴る程にノブを動かす。
それでも開かないことに業を煮やし全体重をかけたその刹那、勢い良くドアが開くと前につんのめる形で部屋に飛び込んでいった。
そのままベッドへに突っ込むと息子を朝まで包んでいた布団を頭から被る。
そのまま深く息を吸い込むと愛する息子の匂いが嗅覚を刺激し胸いっぱいに満たしていく。
そんな彼女の脳裏に忘れられない三年前の出来事が起きたその日のことが蘇る。
三年前のとある日、彼女にはとてもショッキングなことが起きていた。
それまで一緒に入っていたお風呂に入りたくないと悠里が言い出したのだ。
彼女にとってそれは息子である悠里の反旗で驚きそのものであり受け入れがたかったが、彼は頑として譲らずその日以来別々に入ることになった。
しかもそれが悠里に恥じらいの感情が芽生えたからであり、母のその母とは思えない身体に異性を強く感じ始めていたからであった。
息子の成長を感じるとともに自分が異性として意識されていることへの戸惑いもあったが、そのことが彼女にこれまでにない感情を生み出していた。
なんと息子に異性としての愛情を抱き始めていたのである。
その日以来、息子を常に強く意識してしまっている。
母子相姦を夢見る彼女に一般的な倫理観や規範意識はないに等しいが、いくらなんでも13歳の男の子と関係することはなかった。
他人とコミュニケーションを取ることは苦手で、その美貌と冷たいほどクールなその様から近寄られることすら珍しかった彼女が、唯一自然体の自分を曝け出すことができ心を許せる相手だった悠里に心の内を隠さなければならないことは苦しいことだった。
しかし、その胸の内で息子への気持ちは、日に日に強くなり抑えることがつらくなっていった。
そんな気持ちを和らげるべく決めたことは、悠里が16歳の誕生日を迎えるまでは決して手は出さないことだった。
16歳とは彼女が彼を産み母となった年齢である。
せめてその年齢に達するまでは全てを我慢することが母の役目と思い堪えていた。
そうは言っても期限を決めてもなお心のわだかまりを消し去ることはできるはずもなく息子を想い自らを慰める日々が続いていた。
最近もこうやって悠里が登校しているその間に寝具に潜り込んではことに及んでいる。
「あぁ・・・いつもより匂いが強くて・・・・・・すごく青臭い・・・」
息子の匂いを嗅ぐといつにも増して青臭い匂いが鼻を突く。
すでに発情し始めていた彼女にとって、今朝方起こったであろう悠里の夢精を示すその匂いは刺激が強すぎた。
荒々しく呼吸し瞳をトロンとさせたその表情はすでに母のものではなかった。
潤んだ双眸に艶めく唇、そして上気して朱に染まった頬。
そのすべてが感情の昂りを表していた。
辛抱たまらなくなった彼女は自らの右手指を舐めしゃぶりもう片方で左の乳房を揉み始めた。
ピッチリとしたキャミソールの上から何度か揉むだけで桜色の突起が起ち上がる。
ノーブラのため自らの存在を主張するように生地越しに透けて浮かび上がる。
「悠里・・・ぅふ、ゆう・・・りぃ・・・」
息子の手でに弄られていることを妄想しその名を呼びながら自らを慰める。
唾液に濡れ光る右手をネットリともう一舐めするとゆっくりと下へ下へと伸ばしていく。
喉元、胸元、鳩尾、臍、下腹部へと唾液の跡を付けながら手を降ろしていくと股下へと達する。
ピチピチのボーイレッグショーツに包まれたそこはクロッチ部分が食い込み、すでに濡れて染みが広がってピッタリくっつき割れ目が浮き出ていた。
その割れ目に沿って指を滑らせるだけで鼻に掛かった声が漏れる。
「ふぅ・・・ん、ッはあ・・・ん」
しかし、なぞるだけでは収まりがつくはずもなく下着を横にずらすと直接弄り始める。
自分に触れている手指は自分のではなく息子のものだとそう思うだけで全身がゾクゾクする。
今の彼女にとって自身の手指はまさに悠里そのものと化していた。
「そこだけじゃ我慢・・・できない・・・・・・お願いだ、中にも指突っ込んで・・・くれ」
虚像の“息子”に向かってはしたなくおねだりする。
現実の息子はそこにはいない。
いるのはただの妄想の産物としての息子だった。
『母さんって、息子の僕にそんなお願いするド変態だったんだね、知らなかったよ』
「そうなんだ、私は・・・お前にいやらしいことをしてもらいたい・・・ド変態なんだ・・・・・・だから・・・」
『だから弄って欲しいんでしょ?』
もうすでに彼女の秘部はダラダラと涎を垂らし滑らかな太ももを濡らしていく。
そんな母親に脳内の“彼”はいやらしくそう囁く。
「頼む、奥の奥まで・・・かき回してくれ」
『じゃあさ、うつぶせになってアソコが良く見えるように、お尻を高く上げてよ』
「こ、こうか?」
うつ伏せのままお尻だけを高く上げるとすでにほぐれ始めた陰部があらわになった。
“悠里”は高く持ち上げられたお尻に顔を近づけると覗き込むように見つめている。
見えない“彼”に見られていると思うだけで蜜がさらに溢れてきて止まらない。
突き出され丸見えになったそこは淫らに濡れ光り花弁が自然と開き始める。
『見られただけで興奮するの?』
「そっそんなわけ・・・ない、だろ」
『でも、ものすごい量の愛液が溢れてるよ?』
「ひぅッ!!!」
濡れそぼった秘部に触れられるだけで思わず声が出てしまう。
そのまま幾度か割れ目を撫でさすられるとそのままクレバスが割り開かれる。
開口部が一気に広げられると奥へと続く膣穴が顔を覗かせ、トロトロの粘液がゴポッと流れ出す。
大量に滴る粘液が息子のシーツに大きな染みを浮き上がらせていく。
すでに敏感になった膣肉を一気に掻き回されたい欲求が彼女を支配する。
「は、はやく・・・・・・私を、私をイカせてくれ!!」
『うーん、どうしようかなぁ』
「た、頼むッ、もう耐えられないんだ!!!」
『だったら僕のも舐めて気持ち良くしてよ。そうじゃないと不公平でしょ?』
“息子”にそう言われそのペニスと見立てて日頃使っているバイブを利き手に取る。
愛おしそうに頬擦りすると一つ一つ形を確かめるように指を這わせ手の平で撫で回す。
そのまま口へと近づけると先端に舌を絡ませる。
正気を失い色欲に魅入られたその瞳には、バイブが完全に悠里の逸物にしか見えていなかった。
「はあぁぁ・・・悠里のぉ・・・はむぅ、ん・・・悠里のペニスぅ・・・ふうぅん」
先端部分を口に含むと一気に喉奥へと咥え込む。
息子のペニスにとらわれ気がふれたようになっている彼女は一心不乱にバイブをしゃぶり回す。
たっぷり塗りつけられた唾液で卑猥に濡れ光り、それが一層狂気的愛欲へと焚き付けていく。
『じゃあそろそろ入れてあげるよ』
ぐちょぐちょに蕩けた肉壷に無機質の肉棒をそっとあてがう。
少し触れただけで身体を震え「はうッ」と声が出てしまう。
陰唇に沿ってグリグリと押し付けると、四つん這いの身体がガクンと崩れ落ちる。
それでもバイブを握った右手だけは別の意思を持ったかのように動き、膣穴を捉えると先端部分をゆっくりと挿し入れていく。
「・・・あ・・・あッ、はぁぅ・・・ああぁぁ・・・ッ」
息子の逸物を重ね合わせて使っていたそれが、先っぽが入ったところで止まったかと思うと不意に勢い良く奥まで押し込まれる。
たっぷりと満ちていた熱い蜜が行き場をなくし押し出されブシュッと音を立てて一気に噴き出し溢れる。
いきなり最奥まで突き込まれ淫玩が子宮口にぶつかったその瞬間、一瞬息が詰まったかと思う間もなく派手にイッてしまう。
「ッッ―!!かはッ、ひッぐうぅぅッ!!!」
これまででいちばんの快感が彼女を激しい絶頂へといざなう。
突っ伏したままの身体が快感でうち震えて止まらない。
噴き出した潮がところ構わず飛び散り卑猥な匂いが辺りに充満していく。
一際大きな嬌声を上げ身をわななかせていた彼女だったが、突然事切れたかのように動かなくなってしまった。
あまりに凄まじい気持ち良さだったのか、意識が飛んでしまったその身体がしばらく動くことはなかった。
息子を想っての自慰ではなく息子に弄られることを激しく妄想しながらの自慰。
その効果は抜群だった。
ただの想像に違いないはずなのにたった一度絶頂に達しただけでしばらく失神してしまっていた。
本当の息子は優しく“彼”のようなことはできるはずはない。
本当の彼と性質の違う“彼”を描いてのオナニーは、妄想とはいえ息子を自らのオカズとして利用することへのせめてもの自戒だった。
母でありながらそれまで程に息子の悠里を愛してしまっている自分がいる。
“彼”は自らが作り上げた存在だが嘘か現実かそんなことは彼女にはどうでも良いことだった。
今はまだ悠里と繋がっていることさえ感じられればそれで良かった。
そう、今はまだ。