「ええッ!!家に来るって・・・そんないきなり何を言い出しますか・・・・・・」
「だから、お前の家まで行って勉強を教えてやると前々から言っていただろう」
「そ・・・そうだけど・・・・・・だからって今日じゃなくても・・・・・・」
「そもそもお前がいつも赤点スレスレだから悪いんだろうが」
「うぐっ・・・」
「で、いきなりで何か問題でもあるのか?」」
「そ・・・そりゃ、準備というものが必要ですけど」
「何の準備が?」
「・・・なんというか・・・片付けとか・・・・・・?」
「片付けとか?」
「エッ・・・後は、その・・・心の準備?」
「・・・・・・わたしが行ってわざわざ教えてやるのになぜ心の準備が必要なんだ?」
「そりゃ・・・・・・いろいろだよ・・・いろいろ・・・・・・」
「で、お前の家に着いたんだが」
「うわっ・・・いつの間に・・・・・・」
「ではお邪魔するぞ」
「あーッ!! ちょっと待ったッ!!」
「・・・何だよ?」
「あの・・・マジで家に入るの?」
「マジだ」
「またの機会じゃ・・・ダメ?」
「ダメだ」
「あっ・・・そうだよ・・・図書館の方が良いって、その方が静かで集中できるし」
「それではお前の普段の生活が分からんだろ?」
「ぬぅ・・・」
「それに普段の生活から変えないとお前は勉強しないしな、絶対」
「それなら・・・せめて前の日に教えてくれても・・・・・・」
「抜き打ちでこそ意味がある」
「抜き打ちって・・・」
「お前のことだ、前もって教えると都合の悪いものを隠すだろ?」
「ぐぐぅ・・・・・・いや・・・でも・・・家族の許可というか・・・なんというか・・・その・・・ほら・・・ね?」
「ああ、それならご両親から許しを得ているから大丈夫だ、安心しろ」
「はぁ? なんですとぉ!?」
「そういうことだ、観念しろ」
「そうか・・・だからこの頃態度がおかしかったはずだ・・・・・・って、なぜ鍵の隠し場所を知っていやがりますか!!」
「ん? これも教えてもらったんだが、何か問題でも?」
「いや、もういいです・・・・・・どうぞお入り下さい・・・・・・」
「そうか? なら遠慮なく入らせてもらうぞ」
「・・・はいはい、もう勝手にどうぞ・・・・・・はぁ・・・」