「うぬぁああぁぁ・・・・・・疲れたよぉぉ・・・ううぅ・・・・・・もう無理ぃ・・・・・・」
「たったの二時間しか経ってないんだがな・・・・・・もう疲れたのか?」
「もう無理!! これ以上は集中力が持たぁぁぁん!!」
「わたしはまだまだ大丈夫だが?」
「オレはもう・・・ダメだ・・・・・・後は・・・任せた・・・・・・」
「おい、お前のためにやってるんだから私だけが勉強しても仕方がないぞ」
「・・・・・・だぁってさぁ・・・・・・二時間もやりっぱなしだよ?」
「まだ二時間だぞ?」
「オレにとってはもう二時間なんです!!」
「二時間程度の勉強で音を上げているようでは残念ながらもう留年決定だな」
「な・・・なんというひどいことを・・・」
「ひどいことって、当然のことを言ったまでだ」
「ううぅぅ・・・なんでこんなに堪えてまで勉強をしなければならないんですか・・・?」
「分かった分かった、そんなに嫌ならどうぞご勝手に」
「ガーン!! カ・・・カナちゃんにも見捨てられた・・・・・・もう生きていけない・・・・・・」
「あぁもう!! いちいち面倒なやつだな!! じゃあ、わたしにどうしろと!!」
「・・・・・・アメを頂戴・・・・・・」
「は?」
「アメを頂戴」
「??? 何を言ってるんだ?」
「だ・か・ら、アメを頂戴って言ったの」
「すまん、意味が分かるように言ってくれ・・・」
「カナちゃん、いっつもムチばっかりだから、ときにはアメも欲しいなと」
「そういうことかって、わたしはそんなに厳しいのか?」
「厳しいというか・・・甘みがないというか・・・」
「甘みがないというか?」
「どう言ったら良いか分からないんだけど・・・・・・付き合ってるはずなのに全然恋人らしくないというか・・・・・・小学生の時のままと同じ感じがするんだよねぇ・・・」
「・・・・・・そう言われれば、そうかもしれんが」
「でしょ!? だからさ、ここらで休憩を兼ねて恋人らしいことをして愛をはぐく・・・ふもも・・・ひょっほふまはなひへふぉ・・・いふぁいいふぁい!!」
「どうせそういうことだろうと思っていたよ、マサキ君」
「いたた・・・・・・大体、カナちゃんは硬派すぎるんだよ」
「何を言っている、高校生に不純異性交遊は許されるはずがないだろう?」
「だからってキスもダメなわけ!?」
「それはだな・・・・・・だ・・・ダメなことも・・・なくもないが・・・」
「だったらキスくらいはさせてくれてもいいじゃん!!」
「いずれは・・・もちろん・・・そういう関係になれればとは考えてはいるが・・・・・・今はまだそういう時期ではないと思う・・・・・・」
「じゃあ、今のオレはそういう対象じゃないってこと?」
「いや、決してそういうわけではないんだが・・・・・・」
「でも今はダメなんでしょ?」
「そ、それはそうだろう・・・・・・お前自身よく考えてみろ」
「ぐっ・・・・・・た、確かに平均点がいつも40点前後じゃぁ・・・そんなことしている場合じゃないよなぁ・・・・・・」
「そうだろう。まぁ少なくとも今の成績のままでは無理だな」
「分かった、だったらいい成績を取ればいいんでしょ? だったらカナちゃんよりもいい成績を取ってやる」
「ふっ・・・お前にできるのか? そんなことが」
「・・・その余裕に満ちた顔、腹立つ・・・」
「だったら・・・今度のテストでわたしと勝負しないか?」
「えーッ!? それだとオレに勝ち目ないじゃん」
「それなら、わたしよりも良い点数を取った教科が一つでもあったら、お前の言うことを聞いてやってもいいぞ?どうだ?」
「言ったね? オレが勝ったら何でも言うこと聞くんだね?」
「ああ、何でも聞いてやる」
「うぬぬ・・・絶ッ対に負かしてやる・・・」
「その代わりわたしが勝ったらどうしてくれるんだ?」
「オレが負けたら・・・・・・・・・弁当を作ってくるとか・・・?」
「そうだな・・・お前の弁当は美味しいからな、一か月お願いするとしよう」
「・・・勝った気でいると痛い目に遭いますよ、カナさん」
「ふふふ・・・勝てるなら勝ってみたまえ、マサキ君」
「くうぅ・・・必ず勝ってやる!!」