クレハドールとマリー 〜魔法屋の午後の企み〜

 

 

マリー  「あ〜もう肩こっちゃったわ。接客も久々にやるときついわよぉ。」


 マリーは朝からタロット占いの接客に拘束されていたので少し疲れた表情だ。


クレハ  「あぁ、お疲れさん。」

 
 クレハドールはガキでも肩が凝るのか、と思いながら、マリーにお茶を渡してあげた。


マリー  「あぁ、ありがとう・・・・ねね、そう言えば、私たちまだろくにお話もしてなかったわよねぇ?朝からカティーナ叔母様に

      こき使われてた上に、いきなり接客なんだもの。」

 マリーがぱっちりした瞳をくるくるさせながら口を尖らせて言った。なんとも愛くるしい表情だろう、伯爵が溺愛しているわけが

 わかる。

 クレハドールは、カインがマリ―に「クレハドールに近づくな」と言っていたのをふと思い出した。この場に伯爵が

 居たらさぞ妬ましがるだろうな。そんな事を思いながら、お茶をすする。


マリー  「あー、これからしょっちゅうカティーナ叔母様と関わるはめになるなんて気が滅入るわ・・・・

      叔母様、きっと貴方の事を気に入ってるわよ、そう思わない??」

クレハ  「・・・年上はあまり。(程度にもよるが)」

マリー  「あれー?あなた絶っ対に年上キラーだと思うんだけどなぁ〜。・・・・わかったわ!マリーちゃんがクレハの事を

      占ってあげる!!」

クレハ  「遠慮するよ・・・あ。そういえば。」

マリー  「なあに?」

 クレハドールはふとマリーの能力の事を思い出した。同じ類の属性だと言われて、密かにマリーに好奇心を持っていたのだ。

 もしかしたら、この娘は自分よりも素晴らしい能力を隠し持っているのではないか、と。

クレハ  「僕のことよりも、自分の能力は気にならないか?レベルが上がれば・・・予知念写だとか。

       あの叔母さん(カティーナ)がそう言ってじゃないか。」

マリー  「う〜ん、どうかしら?あんまり実感ないんだけど。でも盗撮能力って面白いわよね。あたし、写真撮るのは好きよv」

 ―――そうだ!!それだ。

 クレハドールは、よからぬ事を思いつき、シリアスな表情でマリーに説いた。


クレハ  「マリー、特殊能力というのは実際に経験を重ねてこそ威力が増すものなんだ。とりあえず身近な存在である、

       君のお兄様やリフを盗撮することから始めてみてはどうだい?それに・・・・・・お兄様だけでなくリフも、君ん家の

       メイドたちや社交界の貴婦人たちの間で結構な人気を集めてるそうじゃないか?うまくいけば、この店の資金にも

       なるかも・・・(つまり僕の収入 v )」


マリー  「・・・・・あ〜、そうゆう事ね??わかったわ、マリーちゃんにまかせといて!」

  
 クレハドールがつまり何を言いたいかをマリーはすぐに悟り、悪戯っぽくウィンクしてみせた。


クレハ  「じゃあ、君のために魔力が5アップする、ゴッチャタウン特製・『ぱぱらっちキャメラ』を特別に発注しておこう。」

マリー  「やった〜〜〜♪」

 
 マリーが嬉しさのあまりクレハドールの腕に抱きついてぴょんぴょん飛び跳ねていると、またまたカインとリフが店にやってきた。

 もうそろそろ店閉めの時間だからか、迎えに来たらしい。

 そしてクレハドールとマリーを見るとみるみるうちにカインの形相が般若のごとく激変していった


カイン  「くぉらあ〜!クレハドールぅ、マリーから離れんかぁあ、このセクハラーーー!」

リフ   「クレハドール様!さきほどはよくもーー!!」

 
 怒り狂う二人を見て、クレハドールとマリーは顔を見合わせ、さっきの話を思い出したようにクスッと笑った。

 こうしていつの間にか、クレハドールとマリーは、一致団結・名コンビ?となったのである。

 カインとリフの運命やいかに・・・  

 

And That's All・・・?

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クレハとマリーは、いいヤミ商売コンビになれそうですね。
果たしてマリーはどんな萌え写真をとってくれるのでしょうか・・・?
てゆーか、属性は魔道士というよりも「パパラッチ」にした方が
いいかもしれません(笑)

頑張れ、新米パパラッチ・マリーちゃん!!

あぁ、なんてアホらしいノベル・・・

 

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