カイン様萌え日記
不機嫌なご主人様・1
○月×日 昼下がり 突然だが、カイン様がこのごろ冷たい。(といっても先週からだが。) 何か気に障る事でもしただろうか。思い当たる節が 全くない。もしかして、この間の初エッチが良くなかったとか・・・。いや!初めてにしては上出来だったはずだ。しかし、私 を呼びつける回数も減ったし、晴れて恋人同士?になったというのに、おはようのキスもお休みのキスもしてくださらないと は一体どういう事だろうか。小さい頃は毎日の様にしてくださっていたのに(沈) 「目を合わせてニッコリ」 してくれない。・・・・ 私の思い込み?いや、今度ばかりはそんなはずはない、なぜなら私は執事なのだから。・・・・・・・・・・ ひょっとして、心変わり??!!・・・ありえないとも言い切れない。 カイン様は私と契りを交わしてからも、相変わらずオスカーの野郎と酒場へ出かけては、女を引っかけまわしている。いや、 もしかしたら「女」というのは、私の勝手な思い込みで、実は・・・・
の写真を入れていたし、少なくとも前は好きだったはずだ。 を出そうか。しかしカイン様がそれを許さないかもしれない。カイン様もオスカーを嫌がってるようで、結局一緒に遊びに行ってるし。 ・・・・・・・あぁあ!!段々腹が立ってきた。冷静にならなくては。冒頭から感情丸出しじゃないか、落ち着けリフェ―ル!
カイン様の様子が絶対におかしいと確信したのは今朝のことだった。
下準備に取り掛かる。他の住み込みでない使用人たちも続々とやって来るので、私も彼らの時間に合わせて起きなければなら ない。明け方の空気は痛い程にピリピリするが、今朝も気合でベッドから身を起こし、いつもの服装に着替えた。 さぁ、今日も多忙な一日の始まりだ。 「リフ様ぁ〜〜、すみませ〜ん!」
と、ほら早速。新人の若いメイドが呼ぶ方へ行ってみる。全く朝から大声出さないでほしい、礼儀のなってない娘だ。 「どうしましたか?」 「花瓶割ってしまったんですぅ〜」
見ると結構なお値段の花瓶が粉々に砕け散っている。何とも大変な事をしてくれたものだ。しかも朝から舌たらずの甘えた声を 聞かされると、余計にイライラしてくる。語尾を伸ばすな、この野郎!思わずそう言いそうになった。かわいいつもりだろうが(実際、 かわいい少女だが)、全く興味がない。
「え、じゃあ私も片付けますぅ〜・・・・・いたっ」 「ほらぁ、怪我するでしょう、いいから私がしますって!」
と、その時、カイン様がやってきた。いつもより随分早いお目覚めのようだ。 「朝からギャ―ギャ―うるさいぞ。」 「カイン様、おはようございます、申し訳ございません、花瓶を割ってしまいまして・・・」
・・・・・・・ムシ?!
通り過ぎた直後に一言言って過ぎ去った。 「使用人同士がいちゃつくな。」 ハッとして手元を見るとメイドの手を握ったままだった。しかもカイン様が現れたおかげで少し緊張したせいか、しっかり握りしめて いた。 「やだ、リフ様ったら・・・・・誰かに見られたら大変ですわ。」 そう言ってメイドが恥ずかし気に顔をそむける。
何を言ってるんだ、この小娘は!!?
「もうすでに見られたじゃないですか!さぁ、ぼけっとしてないで仕事に戻ってください!」 私はメイドを追い払うと、さっさと花瓶の後片付けをした。あぁ、これだから新人メイドは困る。
・・・・・ってゆーか、カイン様、誤解だってば!!!
「使用人同士」って・・・・やはり私もカイン様にしてみれば、一使用人にすぎないのだろうか。もしかしてヤキモチ?!・・・・・ いや、カイン様に限ってそんなことはないか・・・・。それともまた何か企んでいる・・・? 朝食の時も終始、無視だったし(寂) お茶もいらないと言うし(沈) 理由を聞いても、うんともすんとも言わないし(激沈)
こうなったら残る手段は今晩だ! 今日の夕方から、カーター公爵の誕生日パーティがあるから、私もそれに同行する予定だ。その時にじっくり聞き出して・・・ あ、でもカイン様に置いていかれるかも。先に行かれないようにせねば。 がんばれリフェ―ル!!夕刻までカイン様を監視せよ!(ストーカー?!)
今日は昼間から日記を書いてしまったな、カイン様のご機嫌が気になって気になって仕方ない。さぁ、仕事に戻らねば。 続きはまた今夜。 |