ハヤト×リプレ「リプレ…リプレ…っ」 今先ほどのキスのためか、ハヤトは何かに憑かれたかのように、ただただ彼女の名を呼ぶ。 リプレの鼓動にあわせて動く胸に舌を這わせながら、可愛らしいショーツの上から秘裂をなぞる。 最初のキスをする前と比べると、驚くほどふたりとも大胆になっており彼女もまた恥ずかしさと嬉しさが入り混じった笑みを浮かべていた。 「ハヤトぉ…気持ちいいよ…。恥ずかしいけど…もっと…して」 やはり、自分から行為を求めていくというのは恥ずかしいのか、最後の方は声が消えうせそうなほど小さかった。 しかし、ここはふたりしかおらず、余計な雑音は何もない。 ハヤトはしっかりとその言葉を聞いており、多少躊躇ったあと彼女のショーツをずり下げた。 だがこれには流石にリプレもビックリして、ハヤトの手を慌てて止めた。 「ちょ、は、ハヤトぉっ!?」 恥じらいよりもそれ以上に怒りが含められた彼女の声に、ハヤトはその手を止めざるを得なかった。 「ちょ、ちょっと、リプレ…? これを脱がさないと……その、えっち、できないだろ?」 その言葉を口にするのはハヤトも抵抗があるのか、多少小声で呟いてリプレに確認するように訊ねる。 たしかにリプレの恥ずかしがる気持ちはわからないでもないが、だからといって このまま終わるというのは、健全な男子であるハヤトにはいささかキツいところがある。 先述したとおり、ハヤト自身セックスはおろか、キス、ましてや女の子と付き合ったこともない。 だから、初めて見た気になっていた少女のこんな魅力的な痴態を目の前で見せ付けられたら、この興奮を止めることができるはずもない。 だが、リプレの嫌がることはしたくなかったし、逆に無理にことを進めて自分のことを嫌われるのも嫌だった。 どうしたものかとハヤトはリプレの上に跨ったまましどろもどろになってしまっていたが、それまで黙っていたリプレが何故か業を煮やしたかのように口を開いた。 「…あの、ね! なんで、私だけが…! そ、その…裸に……なる、のよ…。 恥ずかしい…の…」 ―――…つまりは 「俺の裸を見たいってこと? ―――…ぶべしっ!?」 素っ頓狂な表情でストレートに訊ねてくるハヤトに、リプレは見事な右フックを喰らわした。 「な、ななな、なんで、貴方はそうも…! ……はぁ、ムードも何もあったものじゃないわ…」 「ってぇ…リプレこそ、殴ることはないだろ!? ……ったく、リプレも人のこと言えないじゃないか」 すると、お互い顔を見合わせる。 「ふふっ…あはっ、あはははっ!」 「ぷっ…ははっ、は、ははっ!」 なんだかおかしくなってしまって、ふたりしてお互い笑い声を上げてしまった。 そこには既に妙な緊張などはなく、いつもどおりのふたりに戻ってしまった。 それが良いのか悪いのかは兎も角。 「―――…で?」 「で…って?」 笑い声もおさまりようやく落ち着いたかと思ったら、リプレは何か言いがたい複雑な表情でハヤトに訊ねた。 それに対して、ハヤトはぽけっとするだけで、彼女の意図が分からないのか、聞き返した。 「だ、だから――っ! い、いつまで、私だけに…恥をかかせてるつもりなのっ…!」 「あ…なるほど…」 さすがにそれを直接口にするには恥ずかしさで憚れるのか、ふいっと顔をそらしながら訴えるリプレに、ハヤトもようやく納得したのか小さく呟きを漏らした。 「ほ、ほら、早く!」 「わ、わかったよ……」 リプレにせっつかれて、彼女から背を向けて慌てて自分の衣服に手をかける。 多少の羞恥はあるが、それでもリプレほどではないのか、いつもの着替えのようにするすると脱いでいく。 ―――と、そこで、最後の一枚となったトランクスへと手がかかった。 さすがにこれには躊躇いがあったものの、リプレも同じように肌を晒しているのだし、今更悩んだところで仕方がないと割り切ってそれをずり下ろし、ベッドに腰を落としながら再び彼女へと向き合った。 「……あ」 向き直ったハヤトの身体を見て、リプレはしばし言葉を発するのを忘れていた。 彼の身体は、激しい戦いによって強くしなやかに鍛えられていた。 無駄な筋肉はついておらず、恥ずかしそうに目を泳がせている表情とは裏腹に立派に逞しかった。 最初に出逢った頃は少し頼りない感を受けたものだったが、リプレが思っていたよりもいつの間にか精神的にも肉体的にも成長していたのだった。 しかし、考えてみれば当然のことだった。 そうでなければ、理不尽な運命や戦いを切り開いてくることはできなかったのだろうから。 彼が戦いに巻き込まれることを酷く嫌悪していたリプレだったが、それを思うと何故か嬉しくなってしまった。 ――――が、何気なく視線を下へと移していくと。 「え…!?」 そのハヤトの下半身を見てしまったリプレは思わず、引きつった笑みを顔に貼り付けていた。 外気に触れたハヤトのソレは、彼女の痴態のせいからか充分に勃起していた。 幼い頃はガゼルと一緒に風呂に入ったことはあるが、それ以外の他人の男性の身体など見たことのないリプレにとっては、お世辞にもいい言葉が思い浮かばなかった。 しかし、それでも不思議と嫌悪感はない。 「ハヤト…私で、興奮してくれてるの…?」 潤んだ瞳で彼を見上げる。 今までリプレ自身、フラットの家事で忙しく自分の女としての魅力は気にもしていなかった。 だから、いざこういうことになると、自分の魅力について不安に思っていた。 自分をセシルやミモザと比べたのも、それが起因していた。 けれど目の前で隆々と昂っている彼の剛直を見て、自分の身体で興奮してくれているのだと思うととても嬉しくなっていた。 「う゛……恥ずかしい」 一方ハヤトは直接リプレに訊ねられたものだから、赤面してそっぽを向く。 だが、それは肯定だと見なしたリプレは胸が高鳴るのを感じながら、そっとその細く白い指先で彼の欲望を包み込んだ。 「り、リプレ!?」 無論、これにはハヤトは驚いた。 見慣れた自分自身でもあまりその形や独特の匂いは好ましいものではないし、それを触れられるとは思いもしなかったからだ。 しかし、リプレは動揺したハヤトの声もあまり聞こえていないのか、陶然とした様子でじいっと彼の欲望を眺め見る。 そんなにまじまじと見られてしまっては、いくらなんでも気恥ずかしいとハヤトは身を捩らせながら逃れようとするが、リプレは思いのほか強くきゅっと握ってしまっており、無駄な抵抗に終わってしまった。 「ハヤト…こんな硬くなって、苦しそう……」 「え、あの、その…!?」 いつもの少女とはかけ離れたどこか艶かしい声色で呟かれたハヤトは、思わずドキンと胸を高鳴らせる。 それを受けてか、陰茎もピクンとリプレの手の中で蠢いた。すると、リプレは嬉しそうに笑みをこぼす。 「あは…ハヤト……震えてる。熱い…」 明らかに羞恥とは違う興奮の熱を帯びている夢うつつ状態の彼女の表情を見て、 彼女に興奮を覚えながらも少しばかり慌てふためいた。 「ちょ、リプレ…? あの、そんなに握られると、やばいんですけど…」 しかし、聞く耳を持たず。リプレはうっとりとした表情で彼を見上げた。 「ハヤト…今、助けてあげるからね…。私にだってできることがあるんだから…」 こんな状況でなければ、ハヤトも素直に嬉しさを現す言葉を紡いでいただろう。 しかし、まあ、なんというか。折角、ほぐれた緊張もここに来てぶり返してきた。 たしかに、彼女にそうしてもらうことは嬉しいのだが、反面彼女を穢してしまうようで恐ろしかった。 こういう行為に及びながら何を今更と言うかもしれないが、それほどまでにハヤトにとってリプレという少女は支えになっていたし、大切にしたいという思いもあった。 ――――もちろん、躊躇うには経験がないという理由もあったりしたが。 「リプレ…、汚いって」 性欲の昂りを抑えながらハヤトはなんとか喉の奥から、それだけの言葉をやっと絞りだすことができた。 「ううん…大丈夫。大丈夫だから…」 何が大丈夫なのか本人ですら分かっていなかったが、リプレは熱心にそれを眺めたあと、何か決心したようにゆっくりと手を上下に動かした。 それに伴い、隆起した肉棒も扱かれる。ただ、力の加減ができていないのか、ハヤトは呻いた。 「くぁ…、り、ぷれ、…もうちょっと…」 「あっ、ご、ごめんなさい…、このくらい、かな…?」 苦しそうなハヤトの呻きにあわせて、リプレもその手の加減を緩める。 ハヤトはいい具合に気持ちよくなったのか、ふ、と息をついた。 多少状況に流されてしまった自分が情けなくなってしまうが、初めてにしてはリズミカルに肉棒を扱かれる快楽には逆らえなかった。 「ハヤト…、気持ちいい…?」 「ん…ああ、リプレ……気持ち、いいよ…」 ハヤトは時折身体を捩らせながらも、その快楽を享受する。 自分の手でハヤトが気持ちよくなっているのが嬉しくなったのか、リプレは柔らかい笑みをこぼした。 その笑みを見て、ハヤトもまた笑みをこぼす。 彼はふわふわとした気持ちになり、そのままリプレによって満足する快楽が与えられ続けた。 「―――…っ!?」 ――――が、突如、それとは異なる刺激が電撃のように走り、思わず射精するところだった。 ふと、視線を下へと向けると頬を紅潮させたリプレが目を細めて、舌先で亀頭を突っついている姿が見えた。 その扇情的な姿だけでもハヤトの興奮をそそるが、それよりも先に、一瞬何が起こっているのか分からず彼の頭の中はまっさらになってしまった。 「り、りりり、りぷれぇ!?」 あまりの驚きに、ハヤトは裏返った声を出しながら腰を引きそうになった。 しかし、それをリプレは許さずなお四つん這いになって身体を寄せてくる。 「―――…なんで、逃げるの?」 妖艶に微笑むリプレは恐ろしく魅力的で、普段とのギャップがハヤトの本能を掻きたてる。 しかし、それ以上に有無を言わさないような彼女の笑みが怖かったり、そうでなかったり。 「あ、あう…」 「……やっぱり、私じゃ…魅力ないのかなぁ」 戸惑うハヤトに、少しばかり気落ちした寂しそうな声で彼女は呟いた。 ――――そんなことはない。 ハヤトは口に出さずともすぐさま、それを否定した。 今すぐにでも彼女に襲い掛かりたい衝動を残された少しばかりの理性で無理に押さえつけているだけで、彼女に魅力がないとか、そういうことは絶対無い。 けれど、その衝動を放てばリプレを無茶苦茶に―――強引に犯してしまうのではないのかと不安なのだ。 だからどんなに彼女が魅惑的でも、最後の引っ掛かりが抵抗となって現われた。 「そんなことない、そんなことないよ…リプレ」 まるで呪文のように呟き、静かに肩に手を置く。柔らかく、白い肌がハヤトの指先を暖かく受け止める。 「……だって、俺、今にもリプレのこと、襲いたいんだ。でも、俺…リプレには酷いことしたくないから…」 性欲と理性が葛藤しているためか言葉は不十分だったが、それでもリプレには言わんとしていることが理解できたのか潤んだ瞳で見上げる。 「本当…? でも…、私なら大丈夫だから。ハヤトを喜ばせたいの。 ハヤトが喜ぶと、私も嬉しいから―――……だから、任せて…ね?」 いつも通りの温かい笑みをリプレは浮かべる。 こうされてしまっては、もうハヤトには無理矢理止めさせるわけにはいかない――― というのはただの言い訳かもしれない。 彼もまた心のどこかでこれからの行為を期待していたのだから。 一転彼女は何故か至極真面目な顔つきで、ハヤトの肉棒を眺めるとそぅっと手を添える。 そして彼の脚の間に身体を割って入らせて、四つん這いの状態で上半身を伏せてそれに顔を近づける。 そうなると自然と彼女の腰は持ち上がる形になり、張りのありそうなショーツに包まれた臀部が彼の目にありありと映し出される。 それだけでも扇情的だったのだが、リプレはそれに気付かず、かすかに吐き出される吐息が先端に吹き付けられる。 そして彼女は緊張した面持ちで再度舌先で先端を突っついてみた。 「ん…―――、はっ…ふぅ…、ん、んっ―――…」 独特の臭いと味にリプレは少しだけ眉を寄せたが、ただそれだけだった。 ぎこちなかった舌の動きも徐々に滑らかになっていく。 亀頭を舐めてみたり、裏筋に舌をつっと滑らせてみたりと、試行錯誤していくうちにリプレの舌の動きは段々と大胆なものへと変わっていく。 「ぅあ、り、ぷれ…ッ!」 むろん、娼婦のそれと比べたらお世辞にも上手いとはいえないだろうが、ハヤトにとってはそんなことは知ったことではないし、ただ彼女がこうしてくれているというだけでも、ただでさえあられもない彼女の淫靡な姿を見て昂っていた 興奮と射精感はさらに追い詰められていく。 気がつけばハヤトのそれはリプレの唾液によって濡れており、薄暗い室内でも月明かりを受けててかりを見せていた。 「ふふっ、ハヤトの此処って…欲張りさんなのね」 もっとリプレの奉仕を受けたいと主張する肉棒をやんわり握りながら呟く。 そのリプレの表情は自分の行為にハヤトが悦んでくれていることに対する喜びのために、うっとりと恍惚の笑みを浮かべていた。 もちろん、普段のリプレならこんな言葉は恥ずかしくて言えないだろうが、気持ちよさそうに喘ぐハヤトの表情を見るとそれも構わなくなってきていた。 「じゃあ…もっと、わたし…頑張ってみるね…?」 淡く口元に笑みを浮かべながら上目遣いで言うと、小さな唇とは不釣合いのハヤトのそれを口に包み込んだ。 「ぅくぅぁっ…!?」 温かく包み込むリプレの口内は、舌で与えられていた快感とはまた別の甘い快楽を与えてくれた。 彼の剛直も興奮で熱を持っているが、彼女の口内はそれとは別の心地よい熱を持っており、そのまま咥えられているだけでもすぐに達してしまいそうだった。 しかし、リプレはぎこちがないながらも、ねっとりと舌を絡ませる。 どうすれば気持ちよくさせられるのかはよく分からなかったが、兎に角ハヤトを悦ばせようとすることで頭が一杯の彼女は熱心に口内で優しく剛直を愛撫していく。 「ふうぅ…んっ、ちゅ…」 「ふぁっ、ふ…り、ぷれぇ…」 リプレがいやらしい粘着音を立てていくたびに、ハヤトはただただ快楽の奔流に流されていくばかりだった。 もう射精の我慢など限界は越えているが、少しでもこの快楽を味わっていたいがために、蕩けそうな弱々しい喘ぎをあげながらも必死に堪えていた。 しかし、緩慢とした動きだが確実にハヤトを昇りつめさせていく彼女の口淫には、それも長くは持たなかった。 射精感の高まった彼はぽんぽんと軽く頭に手を置いて、やめさせるように図る。 「リプレ…もう、で、出ちゃうからさ…、その、口を離して…」 「ふぅんふ…」 だが、リプレは上目遣いで首を僅かに左右に振ってそれを拒む。 そこで慌てるのはハヤトだ。このままではあまりの気持ちよさに、すぐにでも彼女の口内へと射精してしまうだろう。 だというのに、リプレはそんなことも構わないかのように、一層強く口内のものをねぶる―――、ともすれば結果はいわずもがな明白である。 「うぁあっ…ぁああっ! リプレ…、ごめん―――っ!」 堪えていた快楽を全て受け取るかのように、ハヤトが叫び声をあげると同時に堰を切ったかのように白濁した欲望の奔流は彼女の口内へと注ぎ込まれた。 「――んふっ!? んふぁ、こほこほ…っ」 さすがに初めて注ぎこまれる精液にはむせてしまい、思わず今だ射精を続ける剛直から唇を離した。 その間も白濁液はべたぁと淫靡にリプレの髪や顔、肌に張り付いていく。 「ご、ごめんっ、リプレ!」 自分の汚いものでリプレを汚してしまったという罪悪感でも感じてしまったのか、 ハヤトは慌てて近くにあったティッシュで彼女の顔を拭い始める。 しかし顔に白濁液を付着させたままという淫靡な状態にも関わらず、リプレはそれを止めてにっこり笑って口を開いた。 「謝らないで…気持ちよくなかった…?」 「え、そ、そりゃ、気持ちよかったに決まってるけどさ…」 なおもバツが悪そうにする彼に対して、リプレはコクンと嬉しそうに頷いた。 「それならいいの。 私なんかでハヤトが気持ちよくなってくれるなら、私は嬉しいんだから」 精液を付着させたまま、可憐な笑みをこぼすというギャップに彼は、リプレに対して嬉しさと情欲がない交ぜになった感情が再びわき上がって来た。 つづく 前へ | 目次 | 次へ |
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