R×L Summer Vacation 2冷静になって考えてみればどうということもない。それはただの布地にすぎない。 (そうだ。そうなんだよ。だから……スーハー…落ち着け!落ち着けっ!) けれどそんな風に念じている時点で既に冷静ではいられなかった。荒くなる鼻息。 スピスピ音を立てているのが自分でもわかる。それにドクドクと脈打つ心臓。 完全に病気だ。すっかりやられてしまっている。なんとういう魔性の紺色。 伸縮性のある生地はリシェルの控えめな身体にぴったりとフィットしている。 星光に照らされるすらりとしたスレンダーな身体のライン。なんて眩しい。 そしてひときわ目を惹くのは魅惑のデルタゾーン。なんでここだけに入ってるの切り込み。 いやっほう!旧式最高っ!気分は粉砕。玉砕。大喝采。 (やべえ……マジでやばいぞ…オレ……) そのまま悶死してしまいそうだった。据え膳食わぬはなんとやらとはこのことか。 身体の一部は局部的に熱を帯びてくる。そして思わず(*´Д`)ハァハァとか口から洩れてしまう。 「ハァハァ、ハァハァうっさい!あんたはうちのアホメイドかっ!!」 すると案の定リシェルに怒鳴られた。ライは鼻を押さえて首筋をトントン叩く。 (しょうがないだろ……こんなのどうしろと……) ライは胸中ぼやくも口には出さない。リシェルの機嫌を損ねて目の前の楽園は失いたくないから。 「いや、その……おまえ……どうして…」 そうしてライは尋ねかける。視線がちらちらと水着に向くのは悲しい男の性か。 昼間にも拝んだ破壊力抜群の御姿。まさかかような姿を再度晒してくれるとは思わなかった。 リシェルは顔を朱に染め、伏せ目がちになりながらポソリと言う。 「あんた……こういうの好きみたいだから……」 グッ。呟かれた瞬間にライは拳を握りこみ親指を立てる。瞳を潤ませながら心の中で喝采をあげる。 GJ(グッジョブ)と。ああ、幸せ。なんと幸せ者なのだろう。自分は。ありがとう。今、心からのありがとうを君に。 「~~~っ!言っとくけど死ぬほど恥ずかしいんだからね!アンタのためだから仕方なく着てあげてるんだからね!」 そうして真っ赤になりながらリシェルはわめき散らす。ライはつい顔がにやけてくるのを抑えられなかった。 ふいに心の中で突っ込む。おまえ、今すごいこと口走ってんぞと。 「~~~~~~~~っ!!!!」 テレパスというわけでもないがリシェルも気づいたのだろう。途端、羞恥に震えてわななきだす。 くるりと背を向く。そのまま足があさっての方向へ向かいだす。しかし。 「おいおい。待てよ」 ガシッ。リシェルが逃げ出す寸前にライは捕まえる。しっかりと握った手からはリシェルの手のひらの熱が伝わる。 「悪い。ちょっとふざけてた。でもしょうがねえだろ。だっておまえが……」 一息飲むとライはその続きを迷いもなく言い切る。 「そんなにもすげぇ可愛いもんだからさ……」 照れくささは遅れてやってくる。ライはポリポリと頭を掻いてリシェルの反応を待つ。 リシェルは振り向くがしばらくは頭を伏せ、そしてこつんとライの胸を叩いて言う。 「……当たり前のこと言うなっての。この馬鹿……」 少し膨れた赤い頬でリシェルは呟く。ライはポンとリシェルの肩に手を置く。 「ありがとうな。リシェル」 優しい笑みを浮かべながらライは言う。胸のなかに溢れる嬉しさ。それは単にリビドーが満たされたからではなく。 「オレのためにいつも一生懸命になってくれて。オレ、おまえのそういうところ……すごく大好きだ」 誰よりも自分のことを好きでいてくれる女の子がいて、自分もその女の子のことが大好きで。 そんなありふれた幸せを肌で感じることができる。だからこの嬉しさは生まれるのだろう。ライは心から思う。 肩に置いた手を背に回す。そのまま優しく抱きしめる。柔らかな温もり。いつまでも抱きしめていたい。 「感謝…しなさいよね……」 「ああ」 抱きしめられながら呟くリシェル。ライはその背を撫でながら頷く。 「感謝し続けなさいよね。これからも一生、ずっと……」 「分かってるって」 リシェルは更に念を押して呟いてくる。そんなところもまたいじましい。 ライの手はいつのまにかリシェルの亜麻色の髪を撫ぜていた。ふわふわと心地よい感触を楽しむ。 そうするうちにリシェルの頭はもぞもぞ動く。気づくと鼻先が触れ合うほど近くに顔がきていた。 「えへへ♪」 瞳に映るリシェルの最高の笑顔。それを目蓋の裏に焼き付けながらライはそっと目を閉じた。 潮風が優しく吹きすさぶ浜辺。満天の夜空の下で交わすキスはいつもと一味違った新鮮さを二人に与えてくれた。 「んっ…んちゅ……んむっ……っは……んむちゅ」 「くぅ…ぁ……っ……リシェルぅ……」 夜の海でも繰り広げられるフェラチオ。それは二人の営みにおいてもう定番となっていた。 時には前戯として。またあるときは激しい行為の中のいっときの安らぎとして。 リシェルの奉仕はいつでもライを癒してくれた。また愛したい。もっと愛したい。そんな元気を与えてくれる。 それは今日という日においても同じだった。 (やっぱ最高だよ。おまえのそれ……) 奉仕を受けながらライは感慨にふける。俯くとそこには懸命に自分の肉茎を頬張るリシェルの頭があった。 すごいことをさせている。今さらながらそう思う。男にとっては排出器官さえかねる部分。 それを迷うことなく口に運んで愛でてくれているのだ。はむっと優しく咥えしごく柔らかな唇。 ぬるりと裏筋を沿う濡れた舌肉。ぴちゃぴちゃと立てる響きさえ卑猥だ。性欲が余計に刺激される。 口の中で膨れる海綿。リシェルは構わずに喉を使ってしごいてくれる。感激が溢れてくる。 「んじゅ……じゅる……んっ…ちゅぷ……んっぷ…」 「……ぁ……ぁ……リシェ…ルぅ……」 そうして絶え間なく刺激に晒される前立腺。舌先でほじられる鈴口が、唇で甘噛みされる亀頭が歓喜していた。 口淫を続けながらリシェルはその手で肉茎と陰脳を優しく擦ってくれる。それがまたたまらない。 そうするうちにライの海綿は臨界に達していた。不意に襲う射精感にライは呻く。 「くぅっ……リシェルっ!」 「んっ!……んぐっ!?」 突き抜ける快楽には抗えずライはそのままリシェルの口の中で射精する。どろりした白濁の粘液。 リシェルはその口で受け止める。そしてゴクン。リシェルの喉がなった。 「んぐっ……んぐぅ……んぐ…っく……ゴクッ…ゴクン……」 「…リシェ…ルぅ……」 ごくごくと自分の精液がリシェルの喉を滑り落ちる音。それを聞く瞬間にライは満たされる。 それは決して美味なものではないだろう。苦そうで、生臭そうで自分なら死んでも飲みたくはない。 けれどリシェルは飲んでくれる。きちんと飲み干してくれる。ライはそれが無性に嬉しかった。 自分の一部、一滴さえもリシェルは愛してくれているのだと感じられて。 「ぷはっ…はっ……っふ……あんたの味……いつもよりちょっと……しょっぱい……」 口の端からライの精液を垂らしてリシェルはそう呟く。くすりと微笑みながら繋げて。 「やっぱ海だから……かな?……あは♪変な感じ」 そうして見せる笑顔にライはまともに顔を向けられなかった。トマトのように赤面してしまっている。 視線を合わすとそこから愛しさが暴走してしまいそうだ。どうしてそんなに可愛すぎるんだよ。おまえは。 (つくづくこいつは……オレの理性を引っぺがしてくれるよなあ……) ケダモノになってしまう。いやもう既になっている。貪りたい。愛し尽くしたい。リシェルを心ゆくまで。 リシェルのフェラチオはいつも、ライをそんな気持ちにさせてくれる。恐ろしいまでの中毒性。 すっかり病み付きになっている。もう抜け出せないほどの泥沼のように。 「んっ……ちゅる…はむっ……ちゃんと……キレイにしてあげるね……んちゅ……ぺろぺろ……」 啜りだされる尿道の残り。亀頭についた白濁も舌でキレイに舐めとってくれる。 丹念にフェラチオをし続けてくれるリシェルを見つめながらライは優しげな顔になった。 「オレ、すげぇ幸せだよ……リシェル……」 懸命に奉仕してくれる愛しの彼女を見つめながらライはそう呟いた。 背もたれするリシェルをライが後ろから抱える。それは二人がよくする姿勢だった。 こうして抱えてライは後ろから色々とリシェルを愛でる。それはいつもと同じ。 違う点が在るとするなら指先に伝わる触感だった。リシェルの華奢な身を包む紺色の布地の。 「……本当にさあ……これ着たまんまでするの……?」 恥ずかしげに目を伏せながらリシェルは訊いてくる。ライは無言でお腹の辺りを撫ぜる。 「ふぁ……」 リシェルが反応するとライの指はそのまま水着のラインをつーっと伝っていく。 少しだけ荒れる鼻息。呼吸をどうにか整えながらリシェルの耳元でポツリと言う。 「駄目か?」 答えなんて分かりきっているのにそれでも訊く。リシェルは少し躊躇い、そして答える。 「いいに決まってるじゃない!」 答えを確認してライはニヤリと微笑む。別に後ろに目がついていなくても丸分かりなのだろう。 リシェルはまた『変態』とか『ド助平』とか罵ってくる。それもなぜか心地よい。 普段通りの囀り合い。一番大好きなリシェルとこうしていられるのだから。 (ほんとどうかしてるよオレ。おまえといると……) フッと軽く微笑みながらライは手つきを動かす。さっきはリシェルが自分にしてくれた。 今度は自分がリシェルを気持ちよくさせてあげる番だから。 「ひゃっ!……あふっ……」 むにっ。控えめな膨らみを掌で包む。そのままむにむにとほのかな乳肉の感触を楽しむ。 相も変わらぬ手のひらサイズ。もみもみ。いい揉み心地だ。 「ひっ…いっ……ひやぁぁぁっ!!」 弄りながらライの指先はリシェルの突起を探り当てる。ついに見つけた。ぷくっとしてて可愛らしい。 つまんでみよう。コリコリ。水着越しにもいい感触が伝わってくる。 「やぁぁぁあ!擦れるっ!やめっ……ひぁぁぁあああ!」 布地越しに弄られてリシェルは普段以上に過敏になっていた。ぴくんと震える。 するとスクール水着の胸元の布地にリシェルの乳首がぷっくりと浮き立つ。 「やぁぁぁ……っ…勃ってる……あたしの……勃っちゃってるよぉ……」 涙目でプルプルと震えるリシェル。ライは愛でるようにその乳房を撫ぜる。そして囁く。 「すげぇ可愛いぜ……おまえのここ……」 言いながら指の腹で浮き出たニプルを摘む。くにゅくにゅと揉むように圧迫する。 「ひやんっ!ああんっ!はぅあっ!」 その途端、喘ぐリシェル。なんて可愛い声を出すのだろう。ああ、聞きたい。もっと聞きたい。 もっと可愛いリシェルを見ていたい。空いた片手の位置はずり下がる。 目指すのは魅惑の三角地帯。リシェルの一番可愛い部分。 「やっ!……そこぉ……そこ…らめぇぇぇ!……ひくぅぅぅぅぅ!」 リシェルの制止も聞かずに割れ目のラインをライはなぞる。たまらずよがりのけぞるリシェル。 つんつんと秘肉を指で突く。水着の上から触る心地はこれまた新鮮だった。 こつんと指先にあたる突起。リシェルの肉豆。それは乳首同様、水着の上からも分かるほど浮き出ていた。 くにくにと弄ってみる。また喘ぐリシェル。たまらない。なんというか病みつきになってしまう。 「嫌ぁぁぁ!スケベっ!変態っ!この悪魔ぁぁ!ケダモノぉぉっ!」 そんな風に罵ってはくるけど本気で抵抗はしてこない。だからそれに甘えてもう少しだけ嬲ってみる。 二本重ねた指先。それをずぶっと沈めてみる。リシェルの膣に。布地ごと。 「ひきあぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!」 リシェルはひときわ大きい嬌声をあげた。膣内にずるりと入ってくる指先。あろうことか水着ごと。 膣肉が擦れる。自身の愛蜜で濡れた紺布にずるずると。 「はぁ……リシェル……リシェル……」 「やぁっ!ひやぁぁぁ!あひふぅぅ!らめへぇぇぇえええ!!」 息を荒らげながらリシェルを嬲るのに夢中になるライ。なされるがままにひたすら喘ぐリシェル。 くりくり。乳首をまた弄られる。こりこり。クリトリスもか。性感帯が水着の繊維で擦れる。 むにゅ。隙間から入り込む手。今度は生で掴まれた。くにくに。乳頭を弄る親指がいやらしい。 するり。下にも入り込む。敏感なポイントを的確に弄られる。水着ごしに。直接に。 交互に弄られリシェルの脳はたまらず白くなる。そして迎えるオルガズム。 「ひやぁぁぁあ!イっちゃうぅぅぅ!あたし…イっちゃうふぅぅぅぅぅ!!」 吹き出るリシェルの愛蜜のシャワー。それは密着する布地にふきかかる。 潮吹きがおさまるとスク水の股間部はベトベトに濡れていた。リシェル自身の愛液で。 「うぁ……ぁ……ぅ……」 リシェルは呆然とその染みを見つめていた。一部分だけ濡れた水着。これではまるで。 「ひっく……おもらし……あたし…おもらししちゃったぁ……」 そんな風に泣きぐずるリシェル。ライは優しくあやす。あやしてくうちに愛らしさが胸に満ちる。 (反則的に可愛すぎだ……おまえ……) そんな風にひとりごちながらライはリシェルをさする。愛でるように撫でながら顔を向けさせる。 「可愛かったぞ。リシェル……」 「……っ……んちゅ……」 そうして重なる唇と触れ合う舌先。潮風が鼻腔をくすぐる砂浜で蕩けるような甘さを二人は感じていた。 ~続く~ 前へ | 目次 | 次へ |
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