たぶんないと意味不明かもしれないので
現代パロディの設定
曹丕…大手建築会社の『曹建築』の跡取り。現在常務。一級建築士。
仕事で知り合った三成とはウマがあうらしく、個人的にも付き合う。
ルームシェアを言い出したのは曹丕。
1人で広いマンションにいるのが寂しくて同居を言い出したのだが、三成には秘密にしてある。
因みに、現在住んでいるマンションは曹丕がはじめて手がけたものである。
三成…『織田貿易』の専務、羽柴秀吉の秘書。曹丕とは仕事を通じて知り合う。
現在、ルームシェアという形で曹丕と同居中で、炊事一般は彼担当。
住んでいたマンションが火事にあい、修理の為出なくてはならなくなり、困っていたところへ
曹丕からルームシェアの話を言いだされる。あまりにも高そうな部屋に躊躇していたが、部屋代はいらないと言われ、
切羽つまっていたのもあり、住むことにした。
※三国キャラの名前に関しては、『名字+字』で統一します。つまり、字を名前扱いにします。
例 曹丕子桓=曹子桓
新年小話
年が明けた。
俺と子桓がルームシェアという名前の同居をしはじめてから初めての新年。
何が食べたい?と聞いたら、『雑煮』と答えた。
「…雑煮、とは意外だ」
「うちでは雑煮は出ないからな」
幸い、仕事納めの日、秀吉専務の奥さんのねね様から、『二人でお食べ』と餅を頂いていた。
「餅はねね様のお手製だから味は悪くないだろうが、汁の味は保証せんぞ」
「食べられればいい」
子桓は炊事の類は一切しない…というか『出来ない』という方が正しいのかもしれない。
俺と住むまでは、実家からお手伝いさんが来ていたらしい。
一緒に住むに当たっての子桓の条件は何もなかった。
ルームシェア、と言ったのに、部屋代やガス代など全て負担なし。
ただ、一緒に住んでくれるだけでいいと。
確かに、子桓が住んでいる所は、マンションというより億ションに近い。
部屋代を払うとなれば、給料が数ヶ月分飛んでいきかねない。
しかし、流石に気が引けたので、食事などの準備だけでもさせてもらうようにした。
「…出来たぞ。地域によっては色々違うらしいが、一番ポピュラーなものにしてみた」
すまし汁に、焼いた餅。
まあ、こんなもんだろうな。
「熱いから気を付けろよ」
子桓は猫舌だ。
なので、なるべく熱くないようにした。
「いや、大丈夫だ。悪くない」
こいつの悪くないは旨いとという事なので、一安心して、自分の雑煮に口をつける。
「あつ……!!」
子桓のは気にしていたが、自分のを忘れていた。
意外と熱かった。
「人の心配をして、自分は何をしている」
「うる…さい。意外…と熱かったんだ」
不覚…だった。
「水で…冷やしてくる」
「待て」
席を立った俺に、子桓がくい、と手首を握った。
机に置いてあったミネラルウォーターと氷を自分の口に含んで、俺の唇に近付ける。
「…!!!」
強引に舌が入り、ひやりとした冷たい氷が浸入してくる。
「………おま……!!」
「火傷は早く冷やすのが一番だ」
くっくっ…と楽しそうに笑う子桓に、あとでおぼえておけ、と心の中で叫ぶ俺だった
バレンタイン小話
「…旨いか?」
「旨くなければ喰わん」
やっと休みが取れて子桓のマンションに行ったら、あいつは昨日会社の秘書に貰ったというチョコレートを食べていた。
あいつは、実は甘いものが大好きなのだ。意外ではあるが。
「お前も食べるか?」
「俺は甘いものは苦手だ、と言っただろう」
「大丈夫だ。これはそんなに甘くない」
そういって、新しいチョコレートを口に含むと、おもむろに唇を寄せてきた。
「!?」
子桓の舌と一緒にチョコレートが口に入ってくる。
「どうだ?」
いきなりの行為に(嫌な訳ではないが)おかしい顔をしていたのか子桓が、からかうように笑っている。
「…甘い」
甘いものは苦手だ。
だが、こういう甘さなら悪くない。
子桓をソファーに押しつける。
「…誘ったのはお前だからな」
「…私の所為か?」
ある日の二人の休日 「こら、子桓、朝ご飯出来たぞ、起きろ」 朝ご飯をつくり、カーテンをひいて、ベッドで寝ている家の主を起こす。同居をはじめてから、 それが俺の日課になってしまった。 「…今日は日曜だろう。もう少し…」 「寝るのはかまわないが、朝ご飯食べてから寝ろ。片付かない」 こうやって日曜の朝ごねるのはいつもの事だ。 「おまえのせいで腰が痛い」 「…つ!なら持ってきてやるから起きろ」 いつのまにか、そういう関係になった、 はじめは眠れないから一緒に寝ろ、とか言われた。 確かに、しばらくしてからあいつが飲んでいた薬をたまたま知ることになり、それは嘘ではない、と気付いた。 それから…まあ色々あって、俺はあいつを恋愛対象として見るようになってしまって、今にいたるわけ…だが。 「…ほら」 ベッド用の机に、二人分の朝ご飯を置く。フレンチトーストと、ヨーグルトとコーヒー。 すみはじめた頃、あまりにも冷蔵庫に食料がなく、たまたまあったパン、牛乳、卵で作ったそれを 子桓は気に入ったようで、数日に1回の割合で、朝ご飯はこれになった。 そしてコーヒーはカフェオレ。最初知った時はかなりイメージと違うと思ったが、 甘いもの好きなのを知った今は、特に何とも思わない。 「…上、なんか羽織れ」 そういってシャツを渡すと、子桓は少し笑った。 「何だ、今更私の裸体で照れるのか」 「照れてない!風邪をひかないようにだ」 「照れているではないか。こんなとこにも跡をつけておきながら…」 そんなことを言いながら、シーツをめくろうとする。「いいから食え!冷める!」 俺が怒鳴ると子桓はクックッ、と笑いながらシャツを羽織った。 こいつは、コトの終わった朝に、こういう風によく俺をからかう。 しかし、悪い気はしない。 こう思うようになったのも俺が骨抜きにされたからだろうか? いや、骨抜きにされるよう望んだのは自分。 こんな日が続くのも悪くないと思う自分がいた。
三作とも、『ひな唄』の朝衣さんに個人的に押しつけ送ったものです。
現代パラレルのこの話は頭の中にだけならかなりネタがありまして、
全部書いたら、更新にはかなり困らないとおもいます。
でも、うまく文章にできなくて、なかなかアップできません(汗)
とりあえず、二人の設定さえ分かったら読める作品を挙げてみました。