クレームドカシス

断片−2(薔薇ノ木ニ薔薇ノ花咲ク/金×火)

「......先輩になら...かまわない。」
「ほう?」
光伸はニヤッと笑うと、そのまま顔を下げ、あずさの唇を奪った。
唇を押し広げ、口内を犯すように激しく舌を動かすと、あずさが顔を背けた。
「駄目だ。」
あずさの顎に添えた手に少し力を込めて、再び深い口付けをする。
光伸は上顎、歯列、そして舌へと、わずかに残るブランデーの味を辿るように舌を絡ていった。
「んっ...ぅ......はぁ」
あずさの吐息に甘いものが混ざり始めた。
光伸は満足げに唇を離し、上からあずさを眺めた。
あずさは必死に昂ぶりを押さえているようで、潤んだ目元から涙がこぼれそうだった。
光伸は喉の奥で笑うと、あずさの首筋へと唇を落とした。
軽く吸ってから舌を這わすと、固まっていたあずさの身体がびくっと震えた。
そのまま耳朶まで舐め上げ、軽く甘噛みし、息を吹きかけるように耳元で囁く。
「犯されてもかまわない...だったっけ?」
あずさの息を呑む音が聞こえた。
光伸は耳の辺りを嬲りながら、シャツのボタンを器用に外して、あずさの滑らかな肌に直に触れた。
手を滑らせ既に反応を示している胸の突起を指で摘む。
「あっ......」
あずさは思わず出てしまう声を殺そうと、自らの指を咥えて堪えた。
光伸はそんな様子を気にする事もなく、あずさの首筋、鎖骨、肩へと紅い印を残していった。
光伸が強く吸うたびに、あずさの細い身体が跳ね、口の隙間から熱い息が漏れる。
「なかなか楽しませてくれるじゃないか。火浦君。」
光伸はさらに顔を下に移動させ、指先で突いていた胸の突起を口に含んで舌で転がした。
背中を駆け抜ける快感に仰け反り、あずさの腰がわずかに浮いた。
その瞬間、光伸は器用にあずさのズボンを下着ごと脱がす。
「やっ......」
「やじゃないだろ。たったあれだけでこんなになっているくせに。」
確かに口付けだけで、触れられてもいなかった部分までも反応していた。
光伸はそこをきつく握って先端をはじいた。
「ひぁっ!」
堪らずあずさが叫んだ。
「そろそろいい声を聞かせてくれないかなぁ。」
片手であずさの両腕を頭の上で押さえつけ、先刻残した紅い印を線で繋ぐように指先でそっとなぞった。
「はぁ......あっ...」
塞ぐものを無くしたあずさの口から、甘い嬌声が漏れる。
光伸は指先を更に下へと進め、下腹や大腿に触れるか触れないかの微妙な距離で彷徨わせた。
じれったいような快感が徐々にあずさの羞恥心を壊してゆく。
「...先輩...あんっ......もうっ」
「『もう』何? 止めてください?」
光伸が手を止めて意地悪そうに笑いながら聞いたが、あずさは駄々っ子のように首を振るだけで答えない。
「そうか、『もう、達かせてっ』か。 いやらしいね、君は。」
言うなり、光伸は散々焦らされて限界に近いあずさ自身に指を絡めた。
言葉とは裏腹に優しい手つきで撫上げると、あっという間にあずさは達し、光伸の手を濡らした。
「どうだ? 俺は君に好かれるような男じゃないと解ったか?」
あずさは息を弾ませながら首を横に振った。
「...はぁっ...先輩に......触られるのって...嫌じゃなかった。先輩の事が...好きだから。だから...先輩と......したいっ。」
訴えるような瞳で光伸を見つめて言った。
「ったく...」
光伸は舌打ちするとあずさの膝の裏に腕を入れ足を押し広げた。
そして露になった双丘の間に、あずさの放った液で濡れた指を滑らせる。
もどかしい快感にあずさが腰をくねらせて誘うと、光伸はあずさの中に指を深々と突き刺した。
「あぁっ!」
痛みに思わずあずさが悲鳴を上げた。
光伸はかまわず中を侵し感じやすい場所を探る。
同時にもう一方の手は大腿を執拗に撫で回し快楽を促がしてゆく。
「やっ...ぁん...」
あずさの中が熱を増し、自然と光伸の指を呑み込みはじめた。
光伸は中で指を折り曲げて、大きく反応を返す場所を執拗に擦った。
あずさ自身は既に熱く張り詰め、先端から透明な蜜が溢れている。
「誘ったのは貴様だからな。」
光伸は指を引き抜き、そこに己自身を宛がい、ゆっくりと貫いた。
身体の奥の感じやすい所を突き上げられる度に、鮮烈な快感があずさの中を駆け抜けてゆく。
光伸もあずさの吸い付くような締め付けに、思わず声が漏れそうになる。
「んっ......ふぁ...」
光伸は上体を倒してあずさの唇を求めた。
互いに舌を絡め貪り、一気に高みへと上り詰めてゆく。
「せんぱ...いっ...もうっ......ぁんっ...」
「...火浦っ......」
あずさが熱い飛沫を放つのとほぼ同時に、光伸もあずさの中に所為を解き放っていた。

光伸の腕の中であずさが不安げな顔で尋ねた。
「先輩、ぼくの事嫌いですか?」
光伸は苦虫を噛み潰したような顔をしてから答えた。
「......嫌いな奴を抱けるほど、俺は出来た人間ではない。」
あずさの顔がぱっと明るくなった。
「それじゃぁ、また勉強みてもらえますか?」
「それぐらいならな。」
光伸は少年のまぶしさに瞳を閉じて返事をした。





「ほろ酔いシリーズ」の第8弾です。
今回の食前酒はブランデーでございます。
メインの方は、純愛ベースに陵辱スパイスを入れ、成人向けな味に仕上げてみましたが、如何でございましたでしょうか?(笑)

あずさの脱ぎ上戸を期待していた皆さん、ごめんなさい。
このあずさはあずあずの皮を被った別人です。
そして当然光伸さんも別人で、酸塊の理想の光伸さんです。
(あっ、いやヘタレな光伸さんも好きですよ〜もちろん。)
というわけで、あずさと光伸にこんな一面があったらいいなぁということから、『断片』というタイトルになりました。


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