34

 まるで玩具のように、心を軽々と上下させながらも、傷つけないように細心の注意を払っていた龍鬼は、あることに気が付いていた。
 急速に、心が従順になってきている。それも、自分が激しくすればするほど、大人しくなるようだ。
 『大人しく従順な心』――龍鬼の目には、それがとても新鮮に映る。
 彼の知る心は、繊細すぎる外見や体質とは裏腹に、寡黙だが、いつも元気で男勝り――自分は「男だ」と言い張って、『男らしく』しようと、いつもいつも無理をしている――そんな少女だ。
 アンバランスなのは普段の方で、むしろ今のほうが外見どおりなのは、なんだか面白い。
 新鮮で、そして『刺激的』だ。

 ――ぬぎゅ ぬぎゅう にゅくちゅ にゅく にゅちゅ―― 
「ごめん、心…ごめんね。もう、あんまり我慢できない、かも…もうすぐで、出ちゃうかも」
「どろどろ、またさっきの、でるの?」
 心は龍鬼を見つめる。いつもはキリッとしている目尻が、ふにゅんと下がり、瞳も潤んでいる。
 なんだか困っているような顔。すごく『甘えん坊』に見える。
「うん。もう、少し…しか、我慢できないよ」
 自身の言葉どおり限界が近いというのに、それでも龍鬼は腰をふることをやめようとはせず、心の体内をかき回す。
 やめようとて、やめられる訳もない。気持ち良くて堪らないのだ。我慢など、できない。
「いいよ……どろどろ、いっぱいだして…いっぱい、いっぱい♪」
 心は夢見るような、うっとりした表情だ。
{やっぱり、今日の心は……おかしい。なんだか、おかしい}
 小さな身体を抱きしめて、確信する。
 龍鬼の知る、いつもの『心』ならば、こうして触れることすら許してくれなかったはずなのに、こんなにも大人しく抱かれている。
 先ほど、中年男に襲われたことが原因なのかもしれないが、それを考慮しても『心』らしくない。
 心が自分に甘えてくれるのは、はっきりいって、嬉しい。「夢のようだ」と、そう思う。
 けれど、不安を感じているのも事実だ。『こんなこと』をしている場合では、ないのかもしれない。

「――いいの? 体内(なか)に出して、いいの?」
「どろどろ、あったかいの、いっぱいちょうだい……いっぱい、いっぱい」
「心の身体が、汚れてしまうよ……いいの? 本当にいいの?」
 いつもと違う心の様子に戸惑っていることも手伝って、龍鬼はなかなか踏ん切りがつかない。
 腰の動きをおさえて、射精を遅らせようと、我慢しようとする。
「ダメ!! もっと、もっと! もっと、動くの! ぐりぐりするの!」
 龍鬼が動かないせいで、刺激が弱まったことが気に入らない心は、より強くイチモツを締めつけて、激しく動きだす。
「そんな……心、だめだよ」
「いいの、ボクのちんちんだから、いいの、いいのぉ」
「そうか……そうだね、コレは心のものだよ、ね」
 こんどは心の方が、めちゃくちゃな屁理屈を持ちだした。
 言い訳にすぎないと分かっていながらも、龍鬼は誘惑に勝てず、それを受け入れてしまう。
「ぎりぎりまで……めいっぱい、ぎりぎりまで我慢して、出すよ?」
「うん」
 嬉しそうに、心はうなずく。
 「守ってあげたい、守らなくては」――こころの底から、龍鬼はそう思う。
 ふと何気なく、薔薇色に染まった心のほっぺを、指先でつんつんと突いてみる。
 数回つついたところでその指先を、心はパクリと咥えて、ちろちろと舐め、しゃぶりだす。
 仔猫か子犬か、小動物のようだ。
 あまりに無防備すぎる、その姿のどこかが、何かが引き金となったのだろうか?
 龍鬼のこころの中に、
{イジメタイ。困ラセテ、泣カセタイ}
 じわじわと染み出してくる、黒いもの。
 滅茶苦茶に、犯してしまいたい。泣かせたい。壊してしまいたい。
{刻ミ付ケテヤル。一生消エナイ徴(しるし)ヲ、刻ンデヤル}
 いま、腕の中にいる少女は自分のもの。
 誰にも渡さない。二度と放さない。
{僕ノモノダ。ズット、守ッテキタ。僕ガ、守ッテキタンダ。僕ガ、コノ僕ガ……}

 ――そうだ。『守って』きたのだ。
 心を穢そうとするもの、全てから。
 それなのに、
{僕は、何を考えた? いま、何をしようとした?}
 脳内に湧き上がってくる、サディスティックな欲望を払いのけようと、龍鬼は必死だ。
{まただ…また僕は……こんなこと、きっと、後で『また』嫌われる……耐えろ。耐えろ耐えろ耐えろ}
 すがる様に、心を抱きしめる。
「たつき、くるしい」
 心が顔をあげた。
 透きとおった琥珀色の瞳が、龍鬼を見つめている。
{…………心}
「?」
 身体を折り曲げるようにして、龍鬼は乳房に吸い付く。
「ふわぁあ……おっぱい、だめぇ…ちゅうちゅう、だめ、だめなのぉ……」
 ちゅぱちゅぱと、わざわざ心に聞こえるように音を立てて、強く吸い、歯を立て、舌で舐めまわす。
 内心の葛藤を誤魔化すように、激しく責め立てる。
「美味しいよ。心のおっぱい、美味しい。柔らかくて、甘い」
「いやぁ、いや、恥ずかしいよ、怒られちゃうよぉ」
「こんなに綺麗なおっぱいなのに、どうして恥ずかしいの?」
「知らない、知らない……あん、知らないもん、うぁあ、ダメ…たつき、いじわる」
 心は先程から、アヌスでは貪欲に快楽を求めるくせに、乳房に触れた途端、異常なほど恥らう。
 そしていちおう言葉の上では嫌がってみせるが、じっさいに抵抗しようとはしない。
 嫌がるどころか、自分から龍鬼の頭をかかえ、しっかりと抱きついてくる。
 よほど感じているのだろう、舌や唇がかるく触れただけで、ビクビクと身体が跳ねあがってしまう。
 なんというか、まったく辻褄があっていない。
{可愛いな……恥ずかしがって、一生懸命ガマンして}
 このままの調子で、乳房を愛撫しつづければ、二人で同時にイけるかもしれない。
 どうせなら、否、どうしても一緒にイきたいと考えている龍鬼にとって、このことは好都合に思えた。
 何より、意地をはる心のようすがあまりにも、可愛くて可愛くて……悪戯したくて、たまらない。
{絶対に傷付けない。優しく、徹底的に、めちゃくちゃに、してあげる}
「心のおっぱいも、おしりも、とっても可愛いよ」
 乳首をかるく噛んで、引っ張る。
「ふにゃあ! いや、いやぁ…おっぱい、ダメ、恥ず…ふぁ…ああ」
 何がそんなに恥ずかしいのか、龍鬼にはよく分からないが、とにかく物凄く感じているようだ。
「僕のこと、嫌い? いたずらしたから、もっと嫌いになった?」
「…………すき…ちょっとだけ、ちょっと…だけ、すき」
 切なそうな、苦しそうな表情で、心はつぶやく。
「本当? 本当に?」
 龍鬼のこころの中を、甘いよろこびが満たしていく。
「ちょっとだけ、んぁ、ちょっと、だけだよ……ちんちん、くれたから…あ」
「もっと、もっともっと、気持ち良くしてあげる――少し、じっとして」
 つながったまま、心をかるく持ち上げて、くるりと回転させていく。
 ――ずにゅ ずにゅ ずりゅう――
「んぁ♪ あん、うぅ」
 絡みあった腸壁とイチモツが、捻られるように擦りあわされて、強い快感を与える。
 座ったまま、龍鬼が後ろから心を抱きしめるような体位。
 このかたちだと少々『いたずら』しても、心に抵抗され難くなるので、龍鬼には都合が良い。
「今までより、ずっとずっと深いところまで、ぐりぐりしてあげる」
 心を四つん這いにさせ、圧しかかるように覆いかぶさって、ぐいぐいとイチモツを突きこみはじめる。
 ――ぬぎゅう にゅちゅ ぬぎゅうぅ ぬちゅち ぎゅち んにゅう――
「んあ、んぁ……ん、うあ♪ んは、うぅ…ふはぁ、あ、あん……んあ、んあ」
 心は可愛らしい声で喘ぎながら、イチモツが侵入するのに合わせて腰をくねらせ、角度をつけて迎え入れて、より強く擦りつけられるようにする。突きこまれたイチモツが引き抜かれるのに合わせて、アヌスに力を籠めて龍鬼から離れるように動き、夢中で快楽をむさぼる。
「すごく可愛いよ、心」
{『あの時』の君とは……違う? 違うんだよね? それとも、『あの時』のせい……なのか?}
 心の変化に驚き、戸惑いつつも、体内に出して良いという『許可』をもらっている龍鬼には、すでに何の気懸かりもない。
 叩きつけるように激しく、深々と挿入し、完全に抜けてしまいそうなほど、勢いよく引き抜いてやる。
「ん…」
 非力な腕では自らの体重さえ、長くは支えきれないのだろう、心の上半身がくたりと寝てしまった。
 心の腰をつかんでいた手がするすると、肌の上を滑るように移動して乳房を包みこむ。
「あ…ダメ、おっぱい、ダメぇ」
「顔、汚れちゃうよ? 『支え』てあげるだけだから――」
{もっと、触れたい……悪戯シタイ}
 乳房を両手ですっぽりと包み込んで、今までよりも力を強め、乱暴に揉みしだく。
「やぁあ! いや、いや、いやぁ! いたい、いたいよぉ……いたいよぉ」
 龍鬼の言葉どおりに、心はつながった下半身と掴まれた胸で、吊り下げられ、『支え』られている。
「いたいよぉ……いたい、いたいのぉ…おっぱい、いたいぃ」
 ぽろぽろと涙をこぼしながら、心は身体をくねらせて逃げようともがく。
 弱々しい――いつもの勝気さが嘘のようだ。
 そそられる。

「――それじゃあ、だっこしてあげるね」
{…イタズラ…モット、コマラセテ…アゲル}
 龍鬼は腕をまわして、胸のまえに心を抱えあげる。
「これでいい?」
「……うん」
 心の頬を流れる涙を舐めとってやりながら、龍鬼は思案する。
 いかにして心を傷付けずに、染み出してきた欲望を処理するのか、その最大公約数を導き出すために。
{なんでだろう? どうして、こんなに……心ヲ、困ラセタイ……『あの時』より、もっと、ずっと}
 ――ぐじゅぅう ぬぎゅ ぬぎゅう――
{まずは、胸かな? あとは……}
 戸惑いつつも、考えがまとまる。あとは試しながら様子を見ることにして、さっそく実行。
 心をゆっくりと下ろしてゆく。
 イチモツを根本まで突き立てたまま、乳房をむにむにと揉んでやる。
「おっぱい、おっぱいダメぇえ! ふぁぁ、ふあ、ああ…あふぅ、ふぁ、あ」
 考えていたとおり、乳房は異常なほど敏感で、かつ心にとって『恥ずかしい』ところなのは間違いない。
 ちょっぴり『いじわる』するには、うってつけというわけだ。
「ふあ、あふっ……あ、あ、うぁあ、いや、いや、ふぁ、やっ! んぁあ」
 少しづつ力を入れながら、柔らかな乳房をもてあそぶ。
「こんなに尖がってるよ。ほら、ココ」
 指先で、先端の蕾をくりくりと弄くる。ボタンのように真っ直ぐに押し込んでやると、指がどこまでも沈み込んでいく。簡単に握りつぶしてしまえそうなほど、柔らかい。
 それでいて、適度な張りがある。手を放せば、ぷるんっとすぐさま元にもどる。
「ダメッ、ダメえッ! おっぱい、いや、いやぁあ……あ、んあぁ」
 心はもう何の抵抗もできず、悲鳴をあげるだけだ。
 龍鬼は、ときおり思い出したように腰をゆり動かして、イチモツをぐりぐりと柔肉に擦りつけてやる。
 乳房をせめている限り、アヌスの方が『お留守』になっても、心の機嫌は損なわずに済みそうだが、やはりできる限り『可愛がって』あげたい。
{それにしても……}
 なんだか龍鬼には、心が『乳房』の『存在そのもの』を恥じているように感じられる。
「心のおっぱい、可愛いよ。恥ずかしがらないで、すごく綺麗だから」
 涙を啜って、味わう。
「泣かないで」
 乳首を摘んで強めにねじった瞬間、
「っふぁああ! …あ……あ」
 小さな悲鳴を上げて、心の身体が反り返り、四肢が突っ張る。
 軽くイってしまったようだ。
「どうしたの? おっぱい、気持ち良かった?」
「……はぁ…はぁ…」
 心は答えない。俯いたまま、荒い呼吸をつづけている。
「敏感なんだね」
「ちがうよ、ちがう。ちがう、ちがうの」
 否定する心の指先が、落ち着きなく唇を弄っている。幼児が指をしゃぶるのに、似ている。
「じゃあ、こんなことしても平気だね」
「んはぁ! ふあ、ふぁあ、いや…やぁ、いや、いや」
 さらに乳房を揉みしだいて、愛撫をつづける。
「もっともっと、してあげる」
 龍鬼の手が『お花』へと伸ばされ、クリトリスを弄りだす。
「あん、ダメぇ! いたずら、ダメぇ…『お花』いじっちゃ、いやぁ……」
「ココは『お花』じゃないよ。蕾だよ。だから、いいよね?」
 クリトリスを内皮からむき出し、摘んで示す。
「いやぁ……いや、いやだよぅ…ん、んあ! ひぅう!」
「ココや、おっぱいは恥ずかしいの? そんなに恥ずかしい?」
 心の耳に、唇をぴったりとつけて、龍鬼はささやく。
 ただ、こくこくと肯く心。
「――そう。それなのに、おしりは恥ずかしくないの?」
 しばらく静かにしていた腰を、ふたたび激しく動かしてイチモツを突き立てる。
「……ん、んぁ♪ あ、ああ、あぁう」
 すぐには答えることが出来ずにいる心を、龍鬼はさらに責めたてる。
「ほら、ほら、おしりは恥ずかしくないの? ねえ、ねえ、心?」
 乳首とクリトリスを、同時にひねってやる。
「んんぁ?! そんな、そんなの、わかんない。わかんない…もん」
「でも、おしりをぐりぐりして欲しいんだよね? 好きなんだよね?」
「んあ、んあ、う、うぁあ」
 深くゆっくりとイチモツを送りこんでから、さらに時間をかけて引き抜いていく。
 どうしても、龍鬼は心に「はい」と答えさせたいのだ。

「……うん」
 小さな声。本当に消え入りそうなほど小さな声で、心は肯定する。
「えっち」
 はっきりと、その一言を口にする龍鬼。
「ちっ……ちが、ちがうもん!! ちがうもん、えっちじゃないもん」
 ムキになって、心は否定する。
「ちがうもん! ボク、えっちじゃないもん…ちがうの、おしりは、えっちじゃないの」
 にやにや笑いながら、龍鬼は無言で先をうながす。
「せんせいが、いったの……おしりは、えっちじゃないって、いったの……いってたもん!!」
「先生? 先生って、田崎先生?」
「うん」
 すぐさま、肯く心。
「嘘だよ。それは嘘だ。先生は、心に悪戯したくて、嘘をついたんだよ」
 龍鬼はどんどん、心を追い詰める。
「おしりはね。一番えっちな、いやらしいところだよ。男も女も関係ない、すごくえっちなところだ」
 優しい口調で、一字一句すべてはっきりと、龍鬼は言った。
「いやっ、ちがう、ちがう、ちがうもん」
 心はふるえている。後ろから抱きしめている龍鬼には、それが良く分かる。
「心はえっちな、いやらしい子だね。おしりが大好きで、ちんちんも好きで……いけない子なんだね」
「いや、いやいや、いやぁあ!」
 またも心は、自分の指をしゃぶりだす。ぶるぶる震えながら、赤ん坊のように。
「きらい。たつき、きらい。いじわる、いじわる」
「いけない子、えっちな心……僕はね、僕は大好きだよ。えっちな君が大好きだよ」
 心を抱きしめた腕に力をこめて、龍鬼は唇をかさねる。
「…ん、ん、んん、んぅ……ぁあ」
「それに、心はとっても強い子だね。だから今までより、もっと、ずっと好きになったよ」
「どう…して?」
 これまで自分を追い詰めてきた龍鬼が、ふいに「強い子」と褒めてくれたことで、心は油断する。
「だって、ついさっきアイツに……あの男に、あんなに酷いことされたのに、もう大丈夫じゃないか。本当に強い子なんだね。偉いね」
 心の顔に手をそえて、ゆっくりと振り向かせる。
 ずっと放置したままの、中年男の骸の方へと。

「…?」
 血だまりの中に転がっている、あの男の顔には、不気味な笑みがへばり付いたままだ。
「あ、あ、あ、ああ、あ……」
 一瞬の間をおいて、心は思い出す。
 幼く『戻って』いたこころが、混乱して、ただ単純に忘れてしまっていた、すべてを……。
「この可愛いお口や、顔を……汚されたのに、もう平気なんだよね?」
 龍鬼の指が唇をなぞり、口中に侵入してくる。
 指と舌がからみあい、くちゅくちゅと湿った音がする。
「んんう、んう、んむ、んぅう」
 そうだ。
 犯されたのだ。
 この口を、あの汚らしいモノで、何度も何度もなんどもなんどもなんども。
「んぁあ! いやぁ、いや、いやぁ!! 口はいや、いや! にがいの、にがいのいやぁああ!」
 金切り声で叫ぶ心の身体が、硬直していく。
 全身が内側から強張って、アヌスがぎゅぅうっとイチモツを締めつける。
{いい……凄く、いい}
 柔肉に包まれたイチモツが心地良い。喩えようもなく、いい。
 そして、怯える心の姿はとても可愛い。
 ものすごく魅力的だ――狂おしいほど激しく、龍鬼のこころの琴線にふれる。
 興奮でくらくらして、龍鬼は眩暈を起こしそうだ。
「可愛いよ。可愛い、すごく可愛い……心、心」
 震え続ける心を、きつく抱きしめて、龍鬼はイチモツを送りこむ。
「いや、いや、やめて……もうやめて、やめて、やめて、いや、いやぁ…ぬいてぇえ!!」
 すっかり恐怖にとり憑かれた心は、泣き叫んで懇願する。
「駄目。心がこうしろっていったんだよ。約束したから、いっぱいあげる。温かい、どろどろした精液を、心のお腹にたくさん出してあげる」
 ――ぎじゅ ぎじゅ ぶにゅぶにゅう ぐちゅく ぬぎゅう――
 すっかりキツくなったアヌスに、龍鬼は夢中でイチモツをつき入れ、擦りつける。
 力をこめて、乱暴に乳房をもみまくり、乳首をねじってやる。
「やめて、いやだよ…いや、にがいの、どろどろいやぁ」
「心の好きなちんちん、いっぱいあげる。心のちんちんだから、これは、心のだから大丈夫」
 弱々しく抵抗する心に、あくまで優しく声をかけながら、龍鬼は犯しつづける。

「いや、たつき、いや…きらい、きらい、たつき、きらぁい……きらい、きらい」
 ものすごく怖いのに、気持ちいい。
 おしりをグリグリされると、イヤなのに気持ちいい。
 ちんちんは怖くてキライなのに、でも、大っきな格好良いちんちんが欲しい。
 にがくてくるしいから、あのどろどろはキライなのに、でも、温かいのがいっぱい欲しい。
 どんどん混乱して、心のこころは幼く『戻って』いく。
「ひぁあ、ひぁ、んああ……ん、ん、んあ! ふぁ、ふあ、ひっ……あ、ああ、ひぎぃ!」
 龍鬼はキライ。でも、ちんちんをくれたから、ちょっと好き。でも、キライ。
 いたずらするから、キライ。いじめるから、キライ。でも、龍鬼のちんちんは、好き。
 恥ずかしいから、やっぱり、嫌い。でも、でも……。
 もう、わけが分からない。
 ただただ怖くて、それでも、気持ちよくて――。
 ぐいぐいとイチモツが突き込まれ、体内を擦りあげる度に、愛液がじゅくじゅくと滲みだす。
「あれ……すごいよ、心。蜜が、『お花』から蜜が溢れてる。こんなに、ほら」
 龍鬼は指先にすくい取った愛液を、心の目前へと運んで、
「ほら、真っ白だ。感じてるんだね? 気持ちイイんだね?」
 見せ付けられた愛液は、白く濁っていた。
 『本気』の愛液だ。体内に迎え入れる準備が、完全にととのった証拠。
 ヌルヌルしたそれを、龍鬼は美味そうに舐める。
「――うん。おいしい。後で、全部キレイにしてあげるからね」
 龍鬼の手が、ふたたび『お花』へと伸びてゆく。
「もう、『お花』は弄らないよ。約束だから」
 クリトリスをくにくにと弄くりまわす。
「やっ、やだ、やだぁ……うそつき、うそつきぃ!」
 どんなに怖くても、嫌がっても――敏感すぎる心の身体は、刺激にたいして素直に反応する。
 快楽を欲しがる身体は、とても正直だ。
 クリトリス以外に、龍鬼は『お花』に触れていないのに、花びらが充血して赤みが増し、あふれだした愛液が伝わって、龍鬼の衣服までぐちゃぐちゃにしていく。
 半開きになった口元から涎をたらし、乳首もカチカチにはれあがって、撫でられるだけで、痛みのように鋭い刺激を感じてしまう。
 イチモツで直腸の壁を擦りあげられる度に、身体の内側がよじれて、絡みついていくような気がする。
 いっそ暴力とすら呼べるほどの、圧倒的な快感。
 こころが幼く『戻って』しまったために、何も分からないことで増幅される、恐怖。
 細切れに、ズタズタにされた、男のプライドと本能。
 処理しきれない情報が多すぎる。脳が、神経が、焼き切れる寸前だ。

 龍鬼のほうも、限界がきている。
 心のキツいアヌスで、ペースも考えずに突きまくれば、すぐにこうなるのは最初から分かっていた。
 だからこそ、ギリギリまで我慢して、めいっぱい溜めたのだ。
 このまま体内(なか)にぶちまければ、敏感な心はきっと感じてくれる。
{いっしょに、イける}
「心、いくよ。いくよ。出るよ、出すからね?」
「ひぅ? いや、いやいや、だめぇ、だめぇええええええ!!!」
「――んっ」
 ひときわ深く突き入れたイチモツから、びゅくびゅくと精液が放たれた。
 どろどろした温かいものが、お腹の中に広がってゆくのを、心の身体は感じている。
 しかし、それが何なのかを判断する意識は、もう其処にはない。
 静かな闇の中に、心の魂は沈んでいく。
 深く、深く――。

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