償い

本編あとがき

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 ここまでお付き合いありがとうございました。
 始めは八話予定と言いながら、エピソードが一話分増えて、最終話として書いていたものが長くなっていき、本編は十話で完結いたしました。
 連載中にいただいたご感想と読了報告は大変励みになりました。
 おかげさまで勢いに乗って書き上げられました。

 新作を考え始めた当初は、義兄妹ものを書きたくて設定を作っていたんですが、なにやら変則的なお話になってしまいました。
 定番では親の再婚で一つ屋根の下で暮らすうちに互いに惹かれあい……という展開のはずなのですが、オレ様御曹司×健気貧乏ヒロインの組み合わせにもチャレンジしようと設定をねじこんだせいか、なぜか元義兄妹に。
 兄妹間の恋愛という背徳的な要素は一切なく、妹萌え要素だけが残った感じです(笑)

 名前は鳥類の漢字から考えていきました。
 主役カップルをオレ様×健気に決めた時点で、ヒロインは雛鳥のようにかわいい子にしようと考え、ヒーローは強そうな鷹と鷲からとろうと、名前も自然に決まっていきました。
 渡は鳥類ではありませんが、いい名前が浮かばなかったので、渡り鳥から連想してつけました。
 女性陣はすんなり決まったものの、男性陣の名前には四苦八苦。
 この先、さらにキャラが増えたら鳥類に限定は難しいかも。




 雛視点では謎だらけな鷹雄の行動ですが、一応全てに彼なりの理由があります。
 オレ様な態度とは裏腹に、焦ってぐるぐるして突飛な行動に走ってしまうのです。
 自分で創作したキャラながら、この男どうしようもないなぁと呆れることも多々あったりして……。

 四話で渡を登場させた時に、第三者の視点で語らせるのもありかなと、おまけの掌編を書いた所、思いがけずご好評をいただけましたので、毎回書くことにしました。
 こちらで鷹雄の本音をちらほら出せたおかげで、本編を書く上でのストレスも軽減、コメディ要素もさらにプラスできて良かったです。
 五、六話の嫉妬に狂う鷹雄は書いてて楽しかったです。

 番外編といえば、渡と鳩音で話が浮かんできたので、いずれ形にしたいです。
 十話の渡の独り言は、その伏線のつもり。
 どんなタイプの話になるかは、まだ定まっていません。

 最初はいるだけだった鷹雄の秘書にも人格が芽生えつつあります。
 そのうち名前をつけて、番外編に出そうかな。
 いつの間にか、渡の飲み友達になっていそうな人です。

 雛と鷹雄の両親達。
 鷹之、ちどり、つぐみ、隼人については、鷹雄サイドでもう少し掘り下げて書く予定です。
 彼らの苦悩と子供達への愛情なども、こちらで表現できるように頑張ります。
 鷹雄サイドは両親との行き違いが含まれる分、本編より痛く切ない展開になりそうですので、エピローグ部分は雛との幸せなやりとりを多く入れてみようかと思っています。

 そんなわけで本編は完結しましたが、雛と鷹雄の物語はまだ少し続きます。
 よろしければ今後の番外編にもお付き合いくださると嬉しいです。

 2006年3月9日 月丸うさぎ。


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