「なにをしている?」

夜の帳が降り、辺りが闇に包まれると、ピサロが部屋へ戻って来た。

窓辺の壁に背中を預け、ぼんやり佇むソロを訝しげに見ながら、ピサロは手にしていた盆

をサイドテーブルへ置いた。

「…別に。雨の音‥聞いてた。」

「まだしばらくは止まぬぞ。この時期の雨はな。」

ピサロの言葉に顔を上げたソロは、なんとも言えぬ微苦笑を浮かべ、ベッドへと歩きだし

た。ピサロの横を通り、ベッド端に腰掛ける。

「…食っていいの?」

サイドテーブルに置かれた盆の上の食事を指し、ソロが訊ねた。

「ああ‥。」

「んじゃ…いただきます。」

ソロは丁寧に手を合わせ、早速とスプーンを持った。

具沢山の豆スープにパン、チキンサラダ、飲み物…それにあの苦い薬。

囚われの身の上の割に、それなりの待遇をされ、なんとも奇妙な面持ちで、ソロはモクモ

ク食べ始めた。

ピサロは部屋の中央に置いてあった自分用に持って来たワインをグラスに開けると、壁に

背を預け、グラスを傾けながら彼の食事風景を見守った。

「食が落ちないとは、なかなか頼もしいな。」

「しっかり食べれる時に食っておかないと。いざって時、体力持たないからな。」

「‥そうだな。今宵も存分に伽の相手を努めてもらわねばならぬしな。」

揶揄かい交じりに笑われ、ソロが頬を染める。

「べ‥別に、その為に食ってるんじゃないぞ!

 あんたの相手するなら、こんな量じゃ全然足りないしな!」

「そうか。足りぬ分は、後で補ってやるから安心しろ。」

にや‥と人の悪い微笑を浮かべられ、ソロの全身からサーっと血の気が引いた。

どう補うのか、想像するだに恥ずかしい。

普段はあんまり思考を働かせない淫らな方向に、ピサロを相手にしていると、つい走って

しまうソロだった。



「…なあピサロ。昼間食事持って来てくれたあの子、お母さん‥人間なんだって?」

「‥ああ。」

「それでも…ここで暮らしていけるんだ‥?」

「父親は、代々この城に仕えていた騎士だったからな。城の爺が面倒見ている。」

「そう…。」

「あの親子は、この島の西の森でひっそり暮らしていた。奴が死に、森での暮らしが続け

 られなくなった時、選択は2つあった。‥母親は子らをここに連れて来た。同族でなく

こちらを頼ってな。町の方がずっと近かっただろうにな。」

食事の後、ぽつんと語りかけたソロに、ピサロが珍しく多弁に語った。

「…戻れなかったんだろうね。怖くてさ…」

人間を頼って無下にされたら‥魔族の血を引く我が子を疎まれたら‥そんな不安に包まれ

て、町へ足を向けられなかったのかも知れない…ソロは思った。

(オレだって…)

みんなに心配かけてるだろう‥そう思うと気持ちが急いたが、その反面、今こうしている

自分を顧みると、会わせる顔がなく思えて、申し訳なさでいっぱいだった。

「…! そうだ。ピサロ、オレの服は? まさか捨てちゃったのか!?」

今身につけているのは、起きた時に着ていた膝丈のローブ。帰る時の事を考えたソロは、

いつもの服の行方が急に気になり出した。

「…服? ああ‥捨ててもよかったがな。ロコに任せてある。そのうち届くだろう。」

「ロコ‥? 昼間の男の子?」

ピサロは小さく頷いて返すと、空になったグラスを燭台が乗ったテーブルに置き、ベッド

へと静かに歩み寄った。

「おしゃべりの時間は終わりだ。役目を果たして貰うぞ。」

「ピサロ…」

ベッド端に腰掛けているソロの頬に手を沿え顎を上向かせると、困惑顔のソロと瞳を交わ

した。切れ長の紅の双眸が細められ、顎を捉えたのとは逆の手で、ゆっくりと彼の柔らか

な唇を撫ぜる。ゾクッと悸えたソロの目元が染まり、情欲の焔が灯るのを、ピサロは満足

そうに窺い、口接けた。

「ん…ふ‥‥‥」

ソロはやんわりと押し付けられた唇から差し入れられた舌をすんなり受け入れると、いつ

になく甘い口接けにうっとり応えた。

湿った音を響かせ、下しきれぬ蜜が口の端から伝い落ちる頃には、ソロはすっかり息を乱

していた。

ローブをもどかしげに脱ぐと、ピサロの上着に手をかける。帯がすでに解かれていた為、

黒衣の上着はするりとシーツの上に落ちた。

「今宵は積極的なのだな。」

「昨日はあんたの思うようにされたんだ。今夜はオレがしたいようにする。」

せっせとピサロの服を脱がせてゆくソロを興味深げに眺めながら言うと、ソロは開き直っ

たよう答えた。

「好きにしろ。だが…」

ピサロは言いながら、ソロの身体を組み敷き、耳たぶを甘噛みし続けた。

「私も好きにさせて貰うぞ。」

低く囁かれ、ドクンとソロの心臓が大きく脈打った。

「あっ…。ズル‥い。そんなされたら‥ふ‥ぁ。あっ‥ん…」

ねっとりと耳を這う舌。悪戯に躯を弄る指先。肩や顔を撫ぜてゆく細い銀糸にすらゾクリ

と感じてしまって、ソロは白い喉を仰け反らせた。



「あ…ああっ‥ん‥‥」

きゅむきゅむと堅くしこった突起を弄っていた指が腹を滑ると、滴る屹立に絡み付いた。

やんわりと握り込んだかと思うと、ゆっくり上下される。時折先端の窪地に爪を軽く立て

られては、ソロは恐怖と快楽の境界を思い、荒い息を繰り返した。

「あ…は‥っ。や…もう‥ん‥‥‥」

甘い吐息をぽろぽろこぼし、ソロは解放を強求るよう腰を揺らめかせた。

身体をずらしたピサロが、ソロ自身を口に含む。一段と艶増した嬌声を上げ、ソロがその

熱い口内を堪能した。

「あっ…ああ‥。はあ…っ。はあ…。ああ―――」

撓った躯がどくん‥と欲望を弾かせると、そのままソロは脱力した。

「はあ…はあ…。」

ピサロはソロの欲望の証をそのまま嚥下し、身体を伸ばして肩で息をするソロの顎を捉え

た。ソロがその先を予測し、素早く両手で彼の顔を突っぱねる。

「それは嫌‥。」

「貴様のだろ‥?」

「だから嫌なんだろ。」

「我が儘だな。」

「あんただってそうだろ? 自分のなんか、味見たくないだろうが。」

「自分のでなければいいのか? なら…」

「‥‥‥。判ったよ。お望みどおりに。」

そう応え、ピサロと身体を入れ替えようとしたソロだったが、足を掴まれ振り返ると、彼

の身体を跨ぐよう促された。

「巧く出来たら、こっちに褒美やろう。」

愉しげに笑うピサロが、ソロの水蜜桃のような双丘をぽんと軽くはたいた。

「バッカ‥野郎。あんたに弄られてたら出来ないぞ‥?」

かあっと頬を染め上げ、ソロが呻く。

昨晩のような激しさで振り回されるのと違って、今夜はやけに悠然と構えるピサロに、

ソロは少々困惑しながら、四つん這いで彼の昂ぶりの前へ顔を近づけた。

(…いつも思うけど。どうしてこんなのが入るんだろう‥?)

まだ秘所に残る違和感に、ソロがぽつんと考える。

ソロはおずおずと茎に手を添えると、先程のピサロを真似るようゆっくり上下させた。

熱塊が脈打つ感覚に、こくんと唾を飲むソロ。彼は先端の滴りを周囲に塗り込めると、括

れを指の環で抑え、鈴口に舌を這わせた。瞬間ビクンと悸えるソレに、気をよくしたソロ

がチロチロと熱塊全体に舌を這わせてゆく。両のまろみの部分を掌で包みながら、白露が

流れる茎を根元から先端へ舐め上げていると、それまで双丘の辺りを彷徨っていたピサロ

の手が、まだうっすらと赤みを残す蕾へと伸びた。

「‥あっ。ピサロぉ…。」

感電したように躯を悸えが走った後、ソロは恨めしげに、肩越しにピサロを睨みつけた。

「たまにはゆっくり最後までやらせてよ。」

「その調子では、夜が明けてしまう。いつものようにやってみせろ。」

「いつもの…って‥‥あ‥ん、ピ‥サロ。あっ…は‥‥‥」

惑うソロの秘孔に、唾液をのせたピサロの指が滑り込んだ。関節1本潜らせて、ゆっくり

と内部を探られ、甘い疼きが下腹部を包んだ。

「おい。手が止まってるぞ?」

「も…誰のせい‥だよ。ん‥‥」

「最後まで面倒見てくれるんだろう? ほら…」

促され、ソロは半分下肢に神経を捕られたまま、再び彼の熱塊を握り込んだ。

掌にじんわり伝わる熱が、疼き始めた下肢に届いたのか、どくんと胸が高鳴る。

「あ…」

切羽詰まった昂揚感に支配されてく自分を思いながら、ソロは彼の昂ぶりを口に含んでいっ

た。


               

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