「ロザリー。私は人間を皆滅ぼすことにした――」

 闇に浮かぶ石の塔。不思議な笛の音で開かれた入り口から、塔に入り込んだ男。

 彼は塔の天辺の窓に顔を覗かせていた少女の前に立つと、静かに告げた。

 「間もなく世界は裁きの焔に焼かれるだろう。」

驚愕に瞳を見開かせる少女の隣で、淡々と男が言葉を紡ぐ。

 流れるような銀髪。黒衣に身を包んだ紅い瞳の魔族―――

 俺の村を滅ぼした…魔族――!!

 「誰か‥誰か‥‥‥ピサロ様を止めて‥‥。

 このままでは世界は滅んでしまう‥‥‥。お願い…誰か受け止めて!  

  私の願いを…。届いて‥‥。私のこの想い‥‥‥‥」



バッ!

 鷹耶はガバッとベッドから起き上がった。じっとりとした汗が全身から滲んでくる。

「はあ‥はあ‥‥。あいつは――」

ドクンドクンと早鐘を打つ胸に手を当てながら、鷹耶が渋面を浮かべる。

「‥‥鷹耶‥さん?」

 隣のベッドで休んで居たクリフトが、上体を起こした鷹耶に気づき、ぼんやりと声をか

けた。



バトランドへ向かう途中立ち寄ったイムルの村。

 小さな村は、宿に泊まると見られるという不思議な夢の話でもちきりだった。

 一体どんな夢なのだろう?…と、興味津々床についた彼らだったが。

 祈るようにいつまでも窓辺に佇む少女の姿が薄らいでゆくのと同時に、目を覚ました。

「‥‥あいつが、デスピサロ。あいつが‥‥!」

低く呟く鷹耶。きゅっと口を引き結ぶと、暗い室内を真っすぐと睨むように見つめた。

「鷹耶‥さん?」

クリフトが静かに身体を起こし、もう一度声をかけた。

やや間があって。鷹耶が隣で心配そうな顔をしているクリフトへ、視線を移した。

「‥‥‥」

くしゃり‥と、苦い顔を隠しながら髪を掻き上げる鷹耶。彼はクリフトから視線を背ける

と、ベッドから出るよう足を床に着けた。

「…ちょっと出て来る。‥まだ起きるには早いから、寝てていいぜ。」

…起こして悪かったな。そう付け足して、鷹耶は静かに部屋を出て行った。

 低く突き放すような静かな声音。感情を抑えたような冷たい響きの…

 残されたクリフトは、静かに閉じられた扉を不安に揺らぐ眼差しでみつめた。

「鷹耶さん‥‥」





宿の屋上。ひっそりと寝静まった村の景色を映す瞳に、その風景は届いて居なかった。

 鷹耶の脳裏には、平和だった村最後の日の光景が広がっていた。



――あいつがデスピサロだったなんて!



 あの日。珍しく迷い込んで来た旅人。あいつが全ての元凶。あいつが――!!



鷹耶はギリギリとした、胸に渦巻く苦味帯びた痛みに顔を顰めた。自分のせいで殺され

てしまったと、申し訳なく思う事もあった男が、全ての元凶だったとは。知らずとはいえ、

そんな事思っていた自分の疎ましさに吐き気がする。

「‥‥鷹耶さん。」

 忌ま忌ましげに顔を歪める鷹耶の背中に、後を追ってやって来たクリフトが遠慮がちに

声をかけた。ビクン‥と鷹耶の肩が微かな反応を示す。

「クリフト…」

呟くような言葉には、明らかな困惑が含まれていた。

「‥‥どうして来た?」

振り向かず告げる声は、静かだが冷たく突き放しても居た。

「…あの。その‥‥心配で‥‥‥」

「心配? 俺の事より、自分の心配した方がいいんじゃねーの?」

クッと冷淡に笑った鷹耶がくるりと身体を返し、目の前に立つクリフトの顎を捉えた。

「せっかく俺が自制利かせて離れたのにさ。あんたの方から来ちゃうんだもんな。」

「鷹耶さん‥‥?」

冷たく瞳を眇めてくる鷹耶を、クリフトは困惑顔で見つめた。

「‥なあ、解ってる? 俺さ、ずっとお預け食らってるんだぜ?」

あの晩からさ‥‥鷹耶がクリフトの耳元でそっと囁くよう続けた。

二人が結ばれたフレノールでの一夜の事を指してるのだと、察したクリフトが頬を染め

る。あの夜以降、クリフトが頑なに拒んだ為、最後まで至る行為は確かにしていない。

「鷹‥‥っん‥‥く…」

途惑うクリフトに、鷹耶が噛み付くよう唇を重ねて来た。奪うような烈しさで口内をかき

乱し、貪る。退こうとした身体は、がっしりと腰を捉えた腕に留められ、クリフトは息継

ぎすらままならぬ口づけに眉根を寄せた。

強引に口づけてくる事は多々あったが、それでも、触れ合う時は優しさを感じさせてく

れた。それが‥ただ乱暴な行為であった事など、なかったのに―――

「ん‥ふ‥‥あっ、嫌‥ダメ‥‥んふぅ‥‥」

シャツの裾から手を忍ばせて来た鷹耶から逃れようと、身体を捩ったクリフトだったが、

力強い腕がそれを許さず、拒む声すら押さえるように唇が口を塞いだ。

弄っていた指先が淡く色づく突起を摘まみ上げる。ぞくり…と知った快楽がクリフトの

身の内を突き抜けた。クリフトが渾身の力を込めて両腕を突っぱね、鷹耶から離れる。

「はあ…はあ…。鷹耶さん、どうしたんですか!? こんな‥いきなり…」

「どう‥って。いつも言ってるだろ? あんたが欲しい‥ってさ。」

にやりと口角を上げ、後退るクリフトとの距離をゆっくりと詰める鷹耶。

「でもこんな‥こんな風には鷹耶さん‥‥」

いつもと様子の違う鷹耶に困惑するクリフトが、瞳を揺らす。

「クリフトだってさ、本当は満更でもないんだろ? 今だって、感じてたもんな。」

階段へ続く扉脇に、背を張り付かせたクリフトを逃さないよう、壁に両腕をつかせた鷹耶

が、不敵に笑んだ。

「そんなコト‥‥んう‥。」

鷹耶が再び唇を重ねさせると、強引に舌を潜り込ませた。先程までの荒々しいだけの口づ

けとは違う、情感帯びた接吻。クリフトは困惑を覚えながらも、少しだけ安心したように

応えた。



器用に全てのボタンが外されると、はだけたシャツの合わせから、鷹耶が手を滑り込ま

せて来る。捏ね回すように小さな膨らみを弄る指先と、下腹部に降りてくる手先がじわじ

わと彼の内に熱を孕ませてゆく。

「あ‥は‥‥ぁ。」

唇を解放されたクリフトが、甘い吐息をこぼした。実際最後まで及んだのは、あの晩だけ

であったが、その後も度々欲望を煽られる行為は繰り返されていた。彼が齎す快楽に馴染

みつつある躯は、本人の意志とは裏腹に熱く潤んでくる。

「鷹‥耶さん‥‥。こ‥んな所で‥‥‥」              
挿入り→はいり

「こんな時間だ。誰も来やしねーよ。それに…もう挿入りたいって疼いててな。」

腰を押し付けてくる鷹耶に、クリフトがさーっと青ざめた。

「鷹耶さん、まさか‥」

「察しがよくなったじゃねーか。協力してくれりゃ、負担軽くするくらいの手順は踏ん

  でやるからさ。」

鷹耶はそう言いながら、クリフトの身体を反転させ、双丘を撫ぜ回した。 

乱暴にズボンが剥かれ、露になった谷間に、唾液で湿らされた指が這ってくる。

「やっ‥。鷹‥やめっ‥。やめて下さい‥‥!」

なんとか思い止めて貰おうと、懇願するクリフト。鷹耶はまるで耳を貸さず、

谷間の奥の蕾に指を沈めさせた。

「鷹耶さん…!」

「‥あんまり大声出すと、人が来るんじゃねー? ‥俺は構わねーけどな。」

諌めるよう呼びかけるクリフトに、愉しげな嘲笑を浮かべた鷹耶が言い放った。

「鷹耶さん…。ううっ…。」

どこか突き放すような物言いで秘所を探ってくる鷹耶に、クリフトが色を失くした。強引

に増やされた指が些か乱暴に開いてくると、項垂れていた彼が小さな呻きを上げる。

クリフトは混乱していた。明らかにいつもの彼とは違う。先程の[夢]がその起因では

ないか‥と思いを巡らせるが、何がここまで彼を苛立たせているのか、見当もつかなかっ

た。ただ‥冷たく響く言葉が、心と躯を強ばらせ、震えさせる。

「――!!」

 荒々しい探春の後、引き抜かれた指の代わりに、猛った塊が押し当てられ、クリフトが

怯んだ。鷹耶は逃げたがる腰をぐいっと引き寄せ、蕾をゆっくりと穿ってゆく。

「ふ‥ああっ。くう‥‥っ。」

痛みの為か、脂汗を滲ませるクリフトが、身体を支えて壁に着かせていた手の先に力を込

めた。身体を引き裂かれるような痛みと苦しさは、前回の比ではない。



「はあ…はあ…。」

性急に迎えさせられた繋がりが解かれると、クリフトが両膝を折り座り込んだ。

鷹耶はそんな彼をぼんやりと見下ろしながら、のろのろと身支度を整える。消化出来な

い感情をクリフトにぶつけてしまった事をすまなく思いながらも、冷めた思考が凶暴化し

てゆくのが止められなかった。

「…立てよ、クリフト。続きは部屋でやろうぜ?」

「‥‥続き‥って。鷹耶さん、だって今…」

冷めた声音に、途惑うクリフトが視線だけ鷹耶に向けた。

「一度で足りる訳ねーだろ。…それとも、続きもここでやるか?」

「‥‥鷹耶さん。」

にやりと笑む鷹耶の様子から、退く気がないのを察したクリフトは、呟くようにこぼした

後、軋む身体を叱咤しながら立ち上がった。

鷹耶に腕を取られ、屋内に歩を進める。ひっそりとその横顔を窺えば、堅く引き結ばれ

た口元が、全てを拒む気配を滲ませていた。



「…どうしてですか?」

ベッドに投げ出されたクリフトに圧し掛かって来た鷹耶を、苦しそうに見つめた彼が訊

ねた。冷めた瞳を返す鷹耶にいたたまれなくて、すっと視線を落とすと、彼はクリフトの

首筋に顔を埋めさせてきた。

ねっとりとした感触が首筋から肩口に這ってくる。クリフトは熱の伴わない行為に躊躇

しながら、返事のない鷹耶の髪に、そっと手を伸ばした。

「鷹耶さん‥。」

 答えを求めるような呼びかけにも、返答はなかった。はだけた胸元に唇が降りてくると、

固さを増してる小さな飾りが捉えられる。執拗に舐め含まれると、甘い疼きが吐息を齎し、

強ばった躯が幾分緩まった。

「あ…んっ‥。」

脚の付け根を滑った指先が中心を捉えると、色めいた声がこぼれた。心を置き去りにして

反応を示す躯に途惑うクリフトが、耳に届く自身の声音を許せず、口元に手を運ぶ。

「ん‥んんっ…」

中心を緩く上下され、煽られてゆく欲情。高まる欲求に息を弾ませるクリフトがくぐもっ

た声を漏らした。

「‥声、聴かせろよ。」

鷹耶が口元を覆っていたクリフトの手を掴み、ベッドに縫い止めた。

クリフトが拒むように首を横に振る。鷹耶はすっと目を細めると、口の端を上げじっと

彼を見据えた。

「ふーん。意外に強情なんだな。」

睨めつけるよう言った後、鷹耶は着ていた上着を脱ぎ、きゅっと引き絞った。

クリフトは、その緩慢に見える動作を見守りながら息を飲んだ。有無を言わせぬ迫力を、

時に垣間見せる鷹耶だったが、今夜の彼はそれと違う虚無感も伴ってるだけに、常にない

緊張が過る。

「…っ。鷹耶さん‥何‥を‥‥?」

両腕を頭上でまとめられると、ぐいっと脱いだばかりの上着で括られてしまった。困惑顔

で彼を窺うクリフト。その表情からは、まるで感情が読めない。

 鷹耶は一旦ベッドから退くと、何かを手に戻って来た。

「鷹耶さん…解いて下さい。」                   
解いて→ほどいて

無駄と思いつつも、自力で解けずにもがいたクリフトが懇願する。

 案の定、訴えに耳を貸さない鷹耶が、ベッドに乗り上げ、脚の間に身体を割り込ませた。

中途でほおられた下芯に手を添えると、軽く扱き上げてくる。

「…ふ。鷹‥耶さ‥、これ‥解いて‥‥。こんなの‥いや…だ‥‥」

「イヤ‥? …その気みたいだけどな、こっちは。」

手の窪であて擦りながら、冷ややかに微笑を浮かべる鷹耶。羞恥に顔を赤らめたクリフト

が、ふっと顔を背けた。

「‥まあ。それなら協力してやるよ。」

鷹耶はそう続けると、ハンカチを紐状に捩り、熱を孕んだ中心の根元を縛ってしまった。

「‥‥! 鷹耶さん!? ‥‥どうして?」

「イヤなんだろ? だからイケないようにしてやったのさ。」

「鷹耶さん…。あっ…なに‥?」

意地悪く嘲笑う鷹耶に瞳を曇らせたクリフトは、グイと開かされた脚の間を、冷たく滴る

液体の感触に、躯を戦慄かせた。

後孔を液体の滑りを借りた指が沈む。それを伝うように、更に液体が注がれた。

「鷹‥耶さん…。あっ‥や‥んっ…」

ぽいっと容器をほおり捨てた鷹耶が、指を深く沈め蠢かした。湿った音を立てながら探っ

てくる指先が、ざわざわと躯を騒めき立てる。

「ん‥くっ‥。はあ‥‥く‥。」

思わず上がった艶めいた声に慌てたクリフトが、きゅっと唇を噛んだ。

「声‥聴かせろよ。今度はちゃんと悦くしてやるからさ。」

身体を曲げ、空いた手を顎に添えた鷹耶が、唇をきつく噛みしめるクリフトの口唇をなぞ

るよう舌を這わせた。

「ふ…うん‥。んっ‥‥」

そのまま唇を重ねて来た鷹耶が、強引に舌を潜り込ませる。逃げる舌を絡ませ、きつく吸

い上げ舐め回す、探られてる秘孔から込み上げる熱を煽るような接吻に、クリフトが徐々

に息を弾ませてゆく。

「はあ…はあ‥‥。あっ‥はあ‥っ。あ‥ん‥‥」

ゆっくりと離れた唇が胸の突起に降りると、甘い吐息がこぼれた。

「あ‥っ。や‥‥ああっ‥」

胸から下腹部へと滑った手先が中心を捉える。遠慮のない指が滴る鈴口に弧を描くと、脈

打つソレをきゅっと握り締めた。

「鷹‥耶‥さん。お願い‥ですから、外して‥下さい…」

「もう苦しい?」

愉しげな問いかけに、瞳を反らせたクリフトが、小さく頷いた。

「でも‥まだ余裕ありそうだな。」

クスクス‥と渇いた笑みを浮かべる鷹耶。彼は秘所に埋めていた指を抜き去ると、猛った

己を宛てがい、一気に穿った。

「ふっ‥ああっ―――!!」

解されていたとはいえ、やはり質量の違う塊をいきなり受け入れるには負担を強いた。

 鷹耶は萎えかかった彼自身を再び握り込むと、やんわりと扱いた。ビクンと躯を跳ねさ

せるクリフト。艶めいた吐息がぽろぽろこぼれ落ちてゆく。

「あ…やぁ‥。鷹‥‥さん…。ああっ‥」

内部を抉るように突き上げてくる鷹耶に、両腕の戒めが解かれないままのクリフトは、た

だ翻弄されてしまい、苦しげな視線を彼に送った。

「‥そーか。外してやってもいいぜ、これ。ただし‥口を塞ぐのは無しだぜ?」

「鷹耶さん‥」

 こくり‥と頷くのを確認した鷹耶が、ようやく腕の戒めを解いた。クリフトは若干の痺

れを残す手先を握ったり開いたりさせながら、ゆっくりと降ろした。ほーっと安堵の息を

こぼしたクリフトが、その様子を黙って見つめていた鷹耶と瞳を交わす。

「鷹耶さん…あの‥こっちも…」

「ダメ。まだまだ余裕だろ?」

「余裕なんか…あ‥っ。はあ‥‥」

ゆっくりと腰を回し再び穿ってくる鷹耶に、クリフトが息を乱した。

「あっ‥ああ‥‥っ。ふ…ぁ‥んっ‥」            
焦燥ったさ→じれったさ

水音を響かせる秘所から生じる甘い疼き、突き抜ける衝動に、焦躁ったさを覚えながら、

クリフトが鷹耶の背に回した腕に力を込めた。

「あ‥んっ…。も‥ダメ‥‥。苦し…っ鷹‥耶さん…っ。」

「もう少し堪えろよ。」

あっさりと答える鷹耶に、クリフトがイヤイヤと首を振った。

「も‥ほんとに‥っ、ダメで…っ。お願…ぃ‥だから…っあ‥ん‥」

「上手に強求ってみるか? 気が変わるかも知れねーぜ?」     
強求って→ねだって

緩く内壁を擦り上げながら、言い含めるよう鷹耶が余裕の笑みをみせた。

「鷹耶さん‥。」

クリフトが心細く呟く。彼はきゅっと口を結ぶと、背にかけた両腕を深く絡めた。

「‥‥。…お願い‥イカせて‥‥」

身体を寄せそっと口づけた後、彼がひっそりと乞う。

鷹耶は寄り添う身体をベッドに戻すと、頬に朱を走らせるクリフトの額に貼りついた髪

を、さらりと掻き上げた。

「…もう少し、色気が欲しいとこだけどな。ま‥いいや。」

鷹耶はそれだけこぼし、身体を起こした。

「…はあ。あっ‥ん…」

下芯の戒めが解かれ、ほっと息をついたのも束の間。膝の裏を掴んだ腕がぐっと脚を開

いてくると、鷹耶が繋がりを更に深めてきた。

「あっ‥ああ…。んっ‥はあ‥‥」

苦しさはまだ拭えないものの、熱い衝動がうねりを上げ突き抜ける。敏感な部分を責めな

がら穿つ楔が、脈打つ内壁を擦り上げる度、躯の内を熱流が駆け巡った。

「大分‥イイみたいだな。」

「あ‥鷹‥耶さ‥んもうっ‥‥ああっ―――!!」

ぎゅう‥と彼に縋りながら、クリフトが欲望を弾けさせた。

ぐったりと身体の力を落とすクリフト。鷹耶は構わず律動を速めると、自分も昇りつめ

た。

「あ…はあ‥っ。ああっ‥‥」

 熱い飛沫が最奥に叩きつけられるのを感じながら、クリフトはそのまま意識を遠のかせ

ていった。




             

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