「…それで。鷹耶さんのお話って、そのコトだったんですか?」
一通り訊きたかったコトが伝わったのか、クリフトが静かにそう括った。
船内にあるクリフトの部屋。そこで俺はクリフトとイムルで見た夢に関する話をしていた。
あのデスピサロが護るようにしていた少女がシンシアに似ているコトを伝えるべく…
結局。なかなか口に出せないでいる内、クリフトから訊ねてきてくれて、それに乗る
カタチで俺はその事実を伝えた。
「あ‥ああ。お前には‥伝えておきたかったから。」
俺の動揺に気づいてるなら、ちゃんと伝えるべきだと、そう思った。
「…なぜ‥です?」
悸える声を抑えるよう、クリフトが呟くように訊ねる。
「お前に隠し事はしたくないから‥かな。それに…」
俺はクリフトの両頬をそっと手のひらで包み、顔を向かい合わせた。
「…お前、気づいてたんだろ? 彼女のコト…」
「それは‥‥‥」
瞳を伏せたクリフトの頬がほんのり染まる。
「‥‥彼女への気持ちがなくなったなんて言えない。けど…彼女はもう居ないんだ‥。
それに…。今触れたいと思えるのは‥クリフト、お前だけだ。」
「けど…僕は‥‥‥んっ‥」
その先の言葉を遮り、俺はクリフトに口づけた。
シンシアはもう居ないけれど。アリーナは違う。今はクリフトの片思いでも、想い続けて
いれば、叶うコトだって十分あり得る。それを承知っていながら、 承知って→わかって
「クリフトは…俺に触れられるの‥イヤ?」
キスの後、甘えるように訊ねた。
「…そんな言い方、ズルイです‥」
頬を染め上げながらクリフトが眉を曇らせる。
確かにな。俺はズルイよ。お前を手に入れる為ならさ、逃げられないよう持っていくまで
だからな。
「そう? …お互い愉しめる関係なら、いいじゃん、それもさ。」
恋愛感情でないなら、彼女への想いを裏切らずに済むだろう?
そういったニュアンスを込めて、唆すよう俺は甘く囁いた。
「鷹耶さん…あ‥っ。ん‥だ‥め‥‥っ」
服の合わせから手を忍ばせ、胸の果実を捉えると、そのままきゅうっとつまみ上げる。
快楽を覚えつつある躯は、薄手のシャツの上からでも、しっかりと変化を見せた。
甘い吐息がぽろりとこぼれる。
「しばらくお預けになりそうだからな。な? いいだろ?」
クリフトの耳朶を甘噛みしながら囁くと、ゆっくりと上着を剥ぎ取ってゆく。
シャツをたくしあげ露になった、赤く色づく突起へ口づけ、脇腹を撫ぜあげる。
「鷹耶さん…。あ‥はあ‥‥‥」
甘い吐息をこぼすクリフトに、小さく口角を上げると、脇に添えた手でシャツの両脇を
掴み、一気に脱がせてしまった。
そのまま体重を乗せるようにそっと彼を横たえる。唇を重ねると、薄く開いた入り口から
舌を忍び込ませ、優しく口内を巡らせた。
ぎこちなく応えてくれるクリフトから、名残惜しげに離れると、銀の糸がほっそり2人を
繋ぐ。目元や頬、鼻先にキスを落としていった後、うなじから鎖骨を辿るよう舐めあげた。
そうしてる間も絶えず指先で固くしこった果実を弄ぶ。
くっと親指の腹で強めに潰してやると、朱に染まりつつある躯が戦慄いた。
「あ…はあ‥‥んっ‥」 舐る→ねぶる
弓なりに反らせた躯が強求るように俺へ果実を近づけるから、指で舐る方とは逆の、刺激
を待ち侘びる果実を口に含んだ。
たっぷりと唾液を絡ませながら、舌で転がし吸い上げる。
ビクビクと返される反応に気をよくさせた俺は、空いた手で彼のズボンの前をくつろがせ
た。無意識かも知れないけど、脱がせやすく腰を上げてくれたから、一気に下着ごと引き
下ろす。すでにいきり勃った中心が夜の冷気を含んだ外気に晒されると、上気した表情の
クリフトが恥ずかしげな視線を俺へ向けた。
きゅっと彼を握り込むと、紅潮した顔から艶めいた喘ぎが漏れる。
白い喉を反らし、ぎゅっとシーツを握りしめる姿は、突き抜けた快楽の深さを思わせた。
「あ…っ、鷹‥耶さん…。そんな風にされたら‥もう‥‥‥」
先走りの白露を塗り込めるように扱いてゆくと、息を荒くしながら身悶える。
「先に達っていいぜ‥?」
フッと笑いかけ、更に手を速め追い上げてやる。
「あ‥ああっ…!!」
クリフトは呆気なく果てると、そのまま躯を弛緩させた。
彼の膝に引っ掛かっていた衣服を脱がせ、俺も服を脱ぎ捨てた。
一旦ベッドから降りた俺は、ズボンに忍ばせてあった携帯容器を携えて戻ると、まだ肩で
息をするクリフトの横に身体を乗り上げた。
ベッドの軋む音に虚ろな視線をこちらへ向けたクリフトが、そっと手を伸ばす。
その手を絡ませるように掴むとベッドへ縫い付け、そのまま身体を傾け口づけた。
深い接吻が、まるで俺を求めるように吸い付いてくる。下しきれない唾液が口の端から
こぼれるのを舌で拭うと、汗で張り付いた彼の前髪をそっと掻き上げた。
「な…俺も、お前の内部に挿入っていいか‥?」 内部→なか
耳朶を甘噛みしながら、色めいた声音で問いかける。
クリフトは耳まで真っ赤に染めながらも、小さく頷いてくれた。
俺はクリフトをうつ伏せに返すと、膝を立て腰を上げさせた。
彼の膝の間に自分の身体を滑り込ませると、潤滑用のジェルを秘所へポトリと落とす。
「あっ‥ああ‥。ふう‥‥ん…」
閉ざされた蕾みを解すように、丹念にジェルを塗り込めてゆく。
やがて。湿った音が明かりを細く落とした室内に響いていった。
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