「イッツ!?」
「蛮ちゃん、大丈夫?」
「あぁ・・何とかな・・」
指輪奪還で先程まで猿と格闘してできた傷が温泉の湯にしみる。
「にしても・・手強い猿だったよね?きっと凄い修羅場をくぐってきだんだね!」
遠い目をして言う銀次が何か無性にムカツク・・・。
「ケッ・・・」
「でも、無事に奪還できたし、予定よりも早く仕事終わったからこうして一日オフできたし万々歳だね♪」
「ケッ・・お気落野郎が・・・」
そう言いながらも、蛮の顔は和んでいる。
こんなにゆっくりできるのは、確かに久しぶりだ。
もともと風呂好きの蛮は、肩までゆっくりとつかり、ほうと息を吐く。
「ば〜んちゃん!?」
「あ?」
ばっしゃーん!!
振り向いた瞬間、大量の湯がかけられた。
呆然とする蛮の視線の先には、風呂桶をもってにこにこと笑っている銀次。
「・・・銀次ぃぃぃ・・・」
眉間に皺をよせ、思いっきり睨みつけると、銀次がすくんだ。
「あ・・・いや・・だってさ、さっき蛮ちゃん俺にお湯かけたし・・」
「俺のは水鉄砲だったきがするが・・・??」
殺気を撒き散らせ、濡れた髪の蛮が銀次に近寄る。
「・・・いや・・・その・・・か・・・可愛い・・し・か・え・し♪」
タレてかわいぶってみるvそんな手がこの男に通じるとは思えないが・・。
「そっか〜ぁ」
以外にも極上の笑みを返してくる蛮に銀次の顔が???マークを飛ばす。
「そーか、そーか!仕返しかぁ〜」
「う・・うん!し・・仕返し♪」
「だからってな?」
銀次が持っていた風呂桶を自然に取り上げる。
「な・・・何?」
「風呂桶一杯に水をかける奴があるかぁ!!」
ゴワーン!?
「グッハァ!?」
からの風呂桶を至近距離から思いっきり銀次に投げつける!
盛大な音と共に、銀次が風呂に沈む。
「うぅぅぅ・・・ひ・・・ひどいよぉ」
「うっせぇ!?あ〜あ・・・セットすんの大変なんだぞ!?」