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第13話「ウィル・オ・ウィスプで金儲け」 |
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フリーポートに着いたのはいいけれど、さてどうしよう。ほとんどノリで来てしまったわけだけど・・・。
悩んだ僕は、ウィル・オ・ウィスプ(a willowisp。通称ウィスプ)を殺してLightstoneやGreater Lightstone(通称GLS)を手に入れようという計画を実行することにした。
Lightstoneとは、強力な光を周囲に発する水晶玉で持っているだけでランタン並の光源となる。
また売却すればLightstoneなら8gp、Greater Lightstoneなら3pp以上にもなるというステキアイテムだ。
これによって長いこと悩んでいた光源の問題を解決すると共に、余ったLightstoneを売り払って懐を暖めようという、一石二鳥、いや経験値も入れば一石三鳥の計画なのである。
まぁ、光源はなくてもノームのウルトラビジョン(注1)でなんとかなるけれど、お金の方はかなり切実だ。
レベル8、レベル12とレベルが上がって、上のランクの魔法を使えるようになった僕だけど、いまだに各ランクごとにせいぜい1つか2つしか魔法を買えていないのだ。
これでもなんとかなってはいるけれど、やはり多彩な魔法を使ってみたい。
ってなわけで、フリーポート西区(注2)にある西門を出た僕は、一攫千金を夢見て進路を西へ取り、コモンランドと呼ばれる平原へ向かったのだった。
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コモンランドは、アントニカ大陸ではカラナ平原(注3)に次ぐ広大なゾーンで、東西でゾーンが二つに分割されている。東コモンランドは西に比べて幾分豊かな感じで、木々が多く生えている。
一方、西コモンランドはほとんど木の生えていないゾーンで、草原といった感じのゾーンだ。今回はこの西コモンランドを目指そう。
コモンランドには東西のどちらのゾーンにもグリフィン(a griffin)という、鷲とライオンを掛け合わせたようなモンスターが飛び回っている。
さらに西コモンランドにはグリフィンに加えて、ヒル・ジャイアント(a hill giant)という巨人も闊歩している。
これらは低レベルのうちは「襲われたら必ず即死する」というほどの危険なモンスターだ(注4)。
コモンランドでの狩りは、これら即死級のモンスターに襲われないように常に周囲に気を配らなくてはいけない。
さて、街道沿いに東コモンランドを越え、西コモンランドに入ってしばらくすると、フリーポートの市民軍による検問所のようなものがある。
ここにはガードが数人いて、グリフィン以外のほぼ全ての危険なモンスターからこちらの身を守ってくれる。
休憩するときはここですることにしよう。
なお、ガードたちはグリフィンからも僕らを守ってくれようとはするのだけれど、この場合グリフィンの方がガードよりも強いので、ガードの方が先にやられてしまうのである(注5)。
かわいそうに、、、
で、今回僕のお目当てのウィスプは、この検問所の周りを飛び回っている。ウィスプは、青い光の球、といった感じの見た目で、非生物的なその姿は遠くからでも一目で判別がつくので探しやすい。ウィスプを見つけては、Rootで足を止め、DDをぶち込みまくってこれを倒す(注6)。
レベル12の僕では、一匹倒すごとにマナがほとんどなくなってしまうので、倒したらすぐに検問所に戻って瞑想をする。マナが回復したらまたウィスプを倒しに行く。倒したら検問所に戻る。そんなことを何度も繰り返す。
ウィスプは倒されると、Burned Out Lightston、Lightstone、Greater Lightstone、のどれか一つを落とす。落とす確率はBurned Out Lightstonが一番高く、Greater Lightstoneが一番低い。
Burnedは「燃え尽きた」という名前の示すとおり、いわば外れアイテムで、拾っても売ることが出来ないし(NO DROP)、持っていても次にログインしたときには消えてしまっている(NO RENT)という、役に立たないシロモノだ(注7)。
結局、10体近くのウィスプを倒した結果、4つのLightstoneを手に入れた他は全部Burned Out Lightstoneだった。一つもGreater Lightstoneが出ないとは、ちょっと運がなかったかな。
でもまぁ、今回はこの辺でやめとくか。
狩りを終えて戻ったフリーポートの銀行で、Lightstoneを持ったり取ったりしてみる。光の反射する建物の中だと、その明るさの違いがよくわかるな。
うんうん、やっぱりLightstoneは明るいぞ。
当面はこのくらいの明るさでも十分だ、ということにしておこう。いつかGreater Lightstoneを手に入れる日も来るはずだ。
それにしてもお金は・・・結局余り増えなかったな。GLS出なかったし・・・とほほ。
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1日15時間16分 |
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注釈
(注1)ノームのウルトラビジョン:
ノームは最も夜目のきく種族の一つで、ウルトラビジョンという最高級の視野を持っている。ウルトラビジョンを持っているのは、ノームの他にはダークエルフやトロルなど、ダーク系の種族に多い。ウルトラビジョンに次ぐ視野はインフラビジョンという視野で、ウッドエルフなどの妖精系の種族がこれを持つ。
(注2)フリーポート西区:
フリーポートは北区、西区、東区、の三つに分割されている。大ざっぱに言えば、銀行の北区、西門の西区、南門と港の東区、という感じだ。
(注3)カラナ平原:
アントニカ大陸最大規模の平原。アントニカ大陸の西部に広がっている。気が遠くなるほど広い。
(注4)「襲われたら必ず即死する」モンスター:
エバークエストにはこの種の、初心者向けの狩り場なのに異常に強いモンスター、というのがたまにいる。これらは初心者向けの狩り場といえども油断をゆるさないという意味で、格好のスパイスとなっている。またこれらのモンスターは、多くの初心者にとって「いつか倒してやる」モンスターとして、良い意味での目標となることが多い。
(注5)ガードの方がやられてしまう:
エバークエストのガードは無敵ではないので、当然自分より強い(レベルの高い)モンスターには勝てないし、レベルを上げればプレイヤーでも倒してしまうことができる。なおガードは一旦倒されても、他のモンスター同様、時間が経てば同じ場所に出現するので、心配は要らない。
(注6)ウィスプを倒す:
ウィル・オ・ウィスプは「魔法でないと倒せない」という属性のモンスター。戦士系のキャラクターが武器で倒す場合「MAGIC ITEM」である武器を使うことが必要になる。またキックを入れる場合はブーツが、バッシュを入れる場合には盾が、それぞれ「MAGIC ITEM」でなければならない。
(注7)NO DROP/NO RENT:
どちらもアイテム属性の一つ。「NO DROP」は捨てたり、他人に渡したり、NPCに売ったりは出来ないアイテム。手放す場合は壊すしかない。「NO RENT」はログアウトすると消えてしまうという、そのセッション限りのアイテム。他に一つしか所有できない「LORE ITEM」や、魔法属性の付いている「MAGIC ITEM」などのアイテム属性がある。強力な魔法の武器やクエストで得られる武器などには「MAGIC ITEM LORE ITEM NO DROP」と三つの属性が並んでいることが多い。 |
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