- 401 名前:風と木の名無しさん:2006/11/15(水) 00:28:59 ID:UMxgnuId0
- 行が入らなかった。ソマソ。
続きよろしくです。
- 402 名前:風と木の名無しさん:2006/11/15(水) 00:53:07 ID:IgeaztSc0
- リレー最高っす。皆さん文章がうめえ。萌える。
- 403 名前:風と木の名無しさん:2006/11/15(水) 01:19:25 ID:FrOBspDGO
- 程なくして侍は後ろの刺戟だけで達した。侍の口は快感と苦痛で半開きだ。
その口の端から伝う涎を舌で舐めとる男。
飛び付くように侍にのしかかる、先程、順を抜かされた男。
鯉のように鈴口をぱくつかせている前をしゃぶる男。
亀頭のように過敏な乳首を摘む男。三味線を手に唄う男。手を叩く男。
誰もが、もっこりと股間を膨らませていた。
座敷で其処を猛らせていないのはただひとり。侍の従兄だけだった。
御前は、にたりと嗤うと従兄に侍を抱くよう命じた。
「近しい者同士が交わる様を見せてたもれ」
御前は、従兄の股間に優美な手を伸ばすと、指をひらめかせ、
息を潜めていた其処を揉みしだいた。
「っ、うぅ、はぁ」
御前の巧みな指使いに煽られ、眠っていた唐獅子が目を覚ます。
冷艶な従兄の冷なる部分が、艶に押されゆく様に御前は微笑み、
右の手で従兄の唐獅子を撫でながら、ねっとりと囁いた。
「梅に鶯。牡丹に唐獅子。どうもこの唐獅子は、あの牡丹に気があるようじゃ」「ご冗談を」
やんわりと御前の手を制しながら、従兄は苛立った。
腰のあたりにボッと火が着いている。熱い。
目の前では、過ぎた快楽に狂いはじめた侍が、うわごとのように、
あにさま、あにさまと繰り返していた。
再度それを耳にした瞬間、烈火が従兄の記憶の中の仔侍をめらめらと飲み込んだ。
憤りは大火となって、遠い日の笹舟を焼き尽くしてゆく。
御前は、意を決した従兄の手が袴の帯にかかる様にほくそ笑んだ。
続きお願いします。
- 404 名前:風と木の名無しさん:2006/11/15(水) 01:22:25 ID:FrOBspDGO
- ↑リレーです。
書き忘れました……orz
ごめんなさい。
- 405 名前:風と木の名無しさん:2006/11/15(水) 03:09:07 ID:aTbAHTUQ0
- あにさまキターー!
乙です
続きwktk
- 406 名前:風と木の名無しさん:2006/11/15(水) 04:13:34 ID:8qyUlIdTO
- (´д`;)ハァハァ
続きを…
- 407 名前:テュランの筏1/8:2006/11/15(水) 12:07:40 ID:CkVkdxcC0
- 投下します。
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「私が、君たちを助けたんだ」
恩きせがましく、白いスーツの男は言った。
「だから、この『船』の長は私だ。皆、私の指示にしたがっていただきたい」
腕を広げ、衆人をかき抱く神像のようなしぐさを取る男に、僕たちは白けた目をむける。
船、とはよくいったものだ。
ただの巨大な板。かろうじてマストがついて、海に浮かんでいるだけの「いかだ」。
乗っていた客船が沈没し、気がついたらここにいた。
あたり四方はずっとずっと海がつづいている。陸なんてどこにも見えやしない。
座礁した船の残骸や、他の救命艇が見えないかと視線をめぐらせたが、それらしいものはない。
もしかして生き残りは、ここにいる四人だけなのだろうか………
不安を、頭を振って追い出し、改めていかだの中に目をむける。
白いスーツと対比するような真っ黒で巨大なトランクを手元に引きよせる、男。
歳は二十代後半から三十といった所だろうか。
黒く強い眉と瞳と自己主張の激しい黒髪が、スーツの白さを引き立てているようだ。
左手首の銀色の腕時計も合わせて洗練されている。
流暢な日本語から、僕と同国で間違いはないだろう。
- 408 名前:テュランの筏2/8:2006/11/15(水) 12:08:30 ID:CkVkdxcC0
- そして彼の「指示」とやらにしたがわなければならない、僕のほかに二人の少年。
一人は、さっきから睨みつける表情を崩さない金髪の少年だ。瞳は空のように冴えたブルー。
唇をかみしめ、拳を握っている。
もう一人は、赤毛のオリエンタルな雰囲気をまとう少年。
まだ現状に意識が追いついていないのか、呆然とした目の色をたたえている。
僕が一通り見まわした直後、その指示はくだされた。
「では君たち、服を脱ぎたまえ」
僕は目を丸くした。日本人だとの認識は間違えで、実はどこか異国の人で、異国の言語を使ったのだと………思いたかった。
男は誰も指示にしたがわないのを見て、眉をひそめる。
「そこの、日本人の君。翻訳して伝えてくれないかね、今の命令を」
「あ、えと、智士です。僕は新郷智士」
なに、自己紹介をしているのだろうと、僕はまぬけな気分に陥った。
「そうか、私は藤吾だ」藤吾は顎をしゃくる。「智士君、したがってくれたまえ」
「え、えと………」
英語で伝わるだろうか。ジェスチャーでも分かるだろうけど、その内容は………僕の聞き間違えではないのか?
- 409 名前:テュランの筏3/8:2006/11/15(水) 12:09:10 ID:CkVkdxcC0
- 「聞こえてる。日本人のおっさん」
僕は横をむく。金髪の少年だった。フーセンガムをふくらませ、ポケットに手を入れて、ふてぶてしい態度だ。
「だがなんで、俺たちがあんたにしたがわなくちゃならない?」
ペッと吐きだすガムの残滓が、水柱を立てて海に落ちた。
「服を脱げだって? 誰がそんな事するかよ。船長ごっこは一人でやってな」
まくし終えた少年は、藤吾に背をむけ、いかだの端に座りこんだ。
巨大な面積をもついかだは、それくらいで傾いたりはしない。
藤吾は目を細め、左手を持ちあげる。
なにをするのかと見守っていると、時計盤の脇のネジを押し、しばらく盤面を注視しつづけ、それからおもむろに口を開いた。
「大西洋まっただ中だが、赤道からは離れている。吹く季節風も冬のものだ。
日焼けの心配はいらない。日差しが強いときは、そこの防水タープにくるまっていればいい」
白いスーツの指先が示す、緑色の巨大なカバーを、僕はただ呆然と見つづけた。
今のは、したがわない僕らを、納得させるための説明だったのだろうか?
だとしたら、あまりに外れている。空気を読めていやしない。
日焼けがいやで、脱がないとでも思っているのかこの同国人は。
- 410 名前:テュランの筏4/8:2006/11/15(水) 12:10:08 ID:CkVkdxcC0
- ぽかんとあいた口がふさがらないまま、僕は金髪少年の横にしゃがみこんだ。
彼はこちらを見もしない。端正な横顔で、水平線に視線をやっている。
「………十四日間だ」藤吾の声が潮騒にまじる。
「偏西風と、それから潮流の関係で、このいかだは一日三十キロ南下し、五キロほど西に流される。
夜中に十キロ程度押し戻される。東経三十五度の諸島までの距離が約百五十キロ。
助けられるのは二週間後で間違いない」
時計を見ながら語る藤吾の弁に、僕はどう判断していいやら迷った。
身ひとつで、このいかだの上で気付いて………食料もなにもなく、二週間というのは絶望的な数字なのだろう。
けれど、いまいちピンとこなかった。
他に舶影も見えないが、大きな客船の沈没だ。
今ごろ海上自衛隊が出動し、マスコミのヘリもあちこちに飛んでいるはず。
こんな訳のわからない「船長」にしたがう必要もなく、すぐに助けが来ると思っていた。
僕は生来ののんき者なのかもしれない。
隣で彫りの深い横顔を見せる少年は、そんな甘い考えをうち砕くような、厳しい眼をしていたから………
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