- 351 :風と木の名無しさん:2007/02/18(日) 23:09:03 ID:HR1hg0ehO
- 資料室たん来てたww完結してくれてありがとう
待ってて良かったです
- 352 :合宿1:2007/02/19(月) 07:52:51 ID:A/hJAQHZ0
- 高校生(複数)×高校生です
冒頭部分なのでエロも鬼畜もありません
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「だーーーっ! もう我慢できねえ。退屈で死にそうだぜぇ」
寺の境内の庭を掃いていた青木はいきなりそう叫ぶと、
手にしていた竹箒で近くの木を思い切り叩いた。
「人間退屈なんかで死ぬもんかよ」
その近くで同じように竹箒を手にしている前田が青木の言葉を否定するが、
その前田の顔にも退屈と不満が浮かんでいた。
「こんな山奥で。なーんの楽しみもなくてよー、女もいねえんだぜ?」
青木はブツブツと不平を口にする。
「だよなー。何だって一週間も合宿しなきゃなんねーんだよ。バッカじゃねえの?
テレビもねえ、ネットもできねえって何なんだよ!」
同じく境内の掃除をする岡井が吐き捨てた。
「毎日一つの善行を積みましょう、一日一善ってか? 小学校の標語じゃねえっての!」
もう一人の三宅もご同様で、学校のモットーに文句にまで付ける始末だ。
- 353 :合宿2:2007/02/19(月) 07:54:16 ID:A/hJAQHZ0
- 某宗教関係の系列であるK高校は、多くの国立合格者を排出し、
スポーツ面でも活躍を見せる文武両道を旨とする名門私立校だ。
宗教関係の系列であるという理由からなのか、入学後二ヶ月ほど経った頃に
一年生全員強制参加の合宿がある。
合宿所と町を繋ぐのはたった一本の道路のみ。
バスの路線も通っていなければ、電車の駅もない。携帯は圏外だ。
一番近くのコンビニまでは車で約三十分。当然歩いて行ける距離ではない。
そんな世間と全く隔離された場所にある寺とそれに付随する施設で行われる
地獄の(と言われる)合宿だった。
彼等がしている境内掃除はその強制合宿の日課の一つだ。
男子校というただでさえ男ばかりの環境だというのに、
その上町の賑わいからすら隔離されている。
不平不満も溜まろうというものだ。
合宿は既に四日が過ぎていて、この四人に限らず皆うんざりしていた。
「後三日かー。後三日もあるんだぜ? エロビも見飽きたし、あれじゃもうぴくりともしねえよ」
持ち物検査をくぐり抜けた数少ないエロDVDを施設に備え付けのパソコンで再生し、
大勢でよってたかってその小さな画面で見る。それだけが唯一の楽しみだった。
が、いかにそのビデオが良作であっても何度も見れば飽きもする。
- 354 :合宿3:2007/02/19(月) 07:55:46 ID:A/hJAQHZ0
- 「ったくよー。俺たちゃ健全な男子高校生なんだぜ。一週間も右手が恋人でいられるかよ」
「ああ、もう。たまりまくり。何でもいいから突っ込みてー!」
青木はついに箒を放り出し、その場に座り込んだ。
「砂漠で遭難した男が山羊とヤッたって話、実はホントかもなー。
人間性欲の限界越えたらもう山羊でも何でもって気持ちになるの解る気がするよー」
三宅は箒を杖代わりにもたれかかって、掃除をする気もない。
「あーあ、退屈で死ななくても溜まりすぎでオレ死ぬかも」
「もうこの際男でもいいやって気になるぜ」
「お前、ホモになるつもりかー?」
青木の言葉に三宅がツッコミを入れる。
が、それほど驚いた風でもなく何となく間延びしているのは
本気ではないだろうというのが半分と、自分も同感だという気持ちが半分だったからだ。
「だってさー、山羊よりマシじゃんか。まがりなりにも人間だし」
「あぶねえ奴だな。俺を襲うなよ」
合宿所で同室の岡井が苦笑した。
「ケッ! だーれが。いくら飢えてもお前みたいなの襲うかよ。気色悪りぃ」
岡井は身長180センチ超えの柔道部の熊男だ。
- 355 :合宿4:2007/02/19(月) 07:56:48 ID:A/hJAQHZ0
- 「もうそろそろ終わりの時間だな」
前田が時計を見た時、ちょうど終わりを告げる鐘が鳴った。
これからまだ写経だの、ありがたーい説教だの、開祖にまつわるお勉強だのがある。
体育会系の四人にとっては、早朝ランニングから始まる午前中の『体の鍛錬』の方が
体を動かしている分まだマシだった。
だらだらと箒を引きずりながら、四人は建物の方へと歩いていくのだった。
合宿の目的は、規則正しい生活と鍛錬によって心身を鍛え、
また同級生と寝食を共にすることによって親交と理解を深める事だ。
しかしそんな目的など生徒にとってはどうだっていいことである。
とにかく遊びたい盛りの男子高校生にとっては不平と不満と不評の塊でしかない。
けれども卒業生にとっては年代を超えた共通の話題の一つで、
卒業後に出会った相手が何かの拍子で同窓だと判れば必ずこの合宿の話で盛り上がる。
そしてOB達はほとんどがこの合宿を存続すべきと考えている。
それは伝統ある行事だからとか、意義があるからだとかいったものではなく、
ひとえに『自分たちもさせられたから』だ。
現役の生徒にばかり楽をさせてたまるか、ということなのである。
そしてこの高校の教師にはOBが多い。
かくしてこの不条理きわまりない合宿は存続されていくのだった。
- 356 :合宿5:2007/02/19(月) 07:57:59 ID:A/hJAQHZ0
- 「なあ、なあ。アレなんかどうだ?」
大広間での一斉の夕食の後、後かたづけの当番に当たっていた青木が、
同じく当番の岡井の肩を引き寄せてある生徒の方向を顎で指した。
青木も岡井に負けず劣らずの体格だ。
青木が指したのは同じクラスの竹内尚道だった。
当番に当たっていなければさっさと食器の返却窓口に食器を置いて出ていってしまうのが普通だが、
竹内は要領が悪いのか、食べ終えた食器の盆を持っていつまでもうろうろしている。
大柄な青木達に比べればずっと背も小さく細い、どちらかと言えば頼りない印象の生徒だ。
青木達に比べればたいていは背が低く、細いのではあるが。
「お前、マジに男ヤルつもりか?」
岡井は青木が指した方向を見てから、青木を見返した。
掃除の時の話は半分冗談だろうと思って聞き流していたからだ。
「ケツに突っ込むんだろ? オレ女だったらケツやったことあるし。
目ぇつぶったら男も女もわかんねえよ」
「お前チャレンジャーだな」
「乗らねえ?」
尚道は大人しく気も弱い。顔立ちもちょっと無理すれば可愛いと言えなくはない。
「……乗る」
一瞬考えてから岡井が答えた。
「後で前田と三宅にも声掛けて上で計画練ろうぜ」
二人は他の当番がしているように返却窓口に積み上げられた空の食器を洗い場へと運んで行くのだった。
- 357 :合宿6:2007/02/19(月) 08:03:11 ID:A/hJAQHZ0
- 二階には売店がある。生徒が寝起きしている部屋はこの二階と三階にある。
ここは人里離れているので売店の品揃えだけは良い。下着や文具、衛生用品。
一応生活必需品と呼ばれるものはそこらのコンビニよりも揃っていると言ってもいい。
だからここで生活していく上で困ることはない。
ただ無いのは楽しみだけだ。ゲームソフト一つ、マンガ雑誌一冊置いていない。
食べ物も食堂で全て用意するという理由から僅かな菓子類を除いて何もない。
ジュースの類はそれなりにあるがアルコールは当たり前だがない。
前田はひげ剃りの替え刃を買って部屋に戻る途中で何やら嬉しげに歩いてくる三宅に会った。
「どうしたんだ? 三宅」
三宅はビニールの袋に水らしきものを入れて持っている。
「何だ? それは」
前田の視線に気付くと三宅はまた嬉しそうにそれについて説明始めた。
「へっへ、よくぞ聞いてくれました。こいつは袋をちょっと細くして中に湯が入っています。
んで、ちょいと余裕を持たせて口をしっかりと縛ってあります。ここがミソ」
口調はどこぞの料理番組だ。
確かに大きめの袋をガムテープで細くしてある。
「コイツをこうやって三つに折ると……」
三宅が袋を三角形に折り曲げる。
「ちょうど真ん中がY字になるだろ?」
「それで?」
「ここにローション垂らしてズコズコやれば簡易オナホールの出来上がりーっ」
ポケットから秘密道具を取り出す猫型ロボットよろしく三宅は得意げに突きつけた。
「ちなみにローションはシェービング用ので代用オッケー」
- 358 :合宿7:2007/02/19(月) 08:05:29 ID:A/hJAQHZ0
- 「お前……」
前田はあきれ果ててものも言えない。
「心の底からバカだな」
何故こんなのが学年五位以内なんだ?
前田は不思議で仕方ない。学校の成績とバカさ加減は無関係のものらしい。
「へっへーん。何とでも言え。今の俺は恥よりも快楽だ」
三宅は大いばりで言い切る。
もうため息しか出ない。
『ま、がんばれ……』と別れようとした時に岡井と青木が上がってくるのが見えた。
「おう、前田、三宅。今、探そうと思ってた所だ」
「どうした?」
前田が返事をする。
「って、何してんだ? お前等」
岡井と青木が側まで来るとやはり『三宅特製簡易オナホール』に目を付けたようだ。
前田は半ばバカにした口調で簡単に説明する。
岡井と青木は同様に苦笑したような顔を見合わせた。
「そんな三宅ちゃんに朗報だ」
今度は青木が得意げに三宅の肩を叩いた。
岡井もニヤニヤと笑っている。
「上行って話そうぜ。前田も来いよ」
四人は連れだって自分たちの部屋のある三階へと上っていった。
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今回ここまで
次からエロ予定です(多分)
- 359 :風と木の名無しさん:2007/02/19(月) 08:27:16 ID:lVbwSEVY0
- 蛭も合宿もGJ!
続き楽しみにしてます。
- 360 :風と木の名無しさん:2007/02/19(月) 14:11:34 ID:STwAyryN0
- 合宿タン、乙です!
同級生ものスキーなんで、続きwktkです。
期待してます!
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