とある王宮。
その尖塔の小さな部屋に偉そうな中年の男と純真そうな少年がいた。
「…というわけだ。
わが国が秘密裏に保管していた危険な魔法兵器が盗まれてしまった。
それを取り戻して貰いたい。」
「はい、わかりましたッ!」
少年―王宮に仕える魔術師が答える。
「盗んだ相手は恐ろしい力を持つ魔術師と思われる。
そこで、こういうことに手馴れた優秀な冒険者を雇っておいた。」
ちりん、ちりん。
中年の男が鐘を鳴らすとドアが開く。
「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!
わたしリンリン、すっごいモンク。よっろしくねー。」
白いチャイナドレスを着た亜麻色の髪のポニーテールの娘が現れた。
「ね?」
「…彼女は高レベルの冒険者だ。
あまたの困難からおまえを守ってくれるだろう。」
「は、はい。」
「じゃ、いこっか。」
「え、うわあああっ…」
リンリンが、少年の手を取り窓から飛び出す。
ここから二人の冒険が始まった!
それから数ヶ月―
ホニャララの洞窟、地下10階
数多くいた強力なゴーレムも
二人の前に次々と潰されていった。
「残すは最後の一体、でも何か様子が…」
「危ない!」
リンリンが少年にのしかかったのと同時に轟音。
むぎゅ、と顔の上に胸を乗せられた少年は思考が少し止まっていた。
(リンリンさんのおっぱい、気持ちいい…って何考えてるんだ僕!)
「大丈夫?」
「それはこっちのセリフです。
リンリンさん、ホントに人間ですか?」
「失礼だなー。どっからどう見ても普通の人間じゃない。
あー、服がボロボロになっちゃった。」
「僕のローブ使います?」
「ううん、そんな服着たら動きが悪くなっちゃうから。
んん?」
煙が晴れてくると同時に、巨大な扉が見えてきた。
「とっつげーき。」
リンリンが扉に向かって突き進む!
00a、「らじゃー!」
00b、「ちょ、ちょっとまってよ。」