「お前の花ぁ?」
「へぇ、それじゃあお前が噂の『花を育てる神童』って坊主か」

卑下た笑いを浮かべながら、一人の男が烈の顎に手をかけ、くいっと顔を上げさせる。

「…ほぉ? 随分とお綺麗な顔してるじゃねぇか」

それに応えるように、烈の口元に淫靡な笑みが浮かぶ。
烈の淫術に陥った男達は、揃って生唾を飲み込むと、我先にと烈の体に手を伸ばした。





「しっかり押さえとけよっ」

草叢に押し倒され、抑え付けられる体。シュルッと帯を引き抜く音。男達の荒い息遣い。興奮した男達から立ち昇る精気の色を見て、烈は心の中で溜め息を吐いた。

(やっぱり、違う…)

烈は淫魔の中でもかなり重度の偏食体質だ。
体質に合わない『精気』では、体に取り込める量が格段に少ない。

どんな相手からでも『精気』を摂取できなければ、一人前の淫魔とは言えないが、烈はそんなものに成りたくはなかった。
それでも、最上級の『精気』を持つ王に抱かれていた間は、体調の変化は全く無かった。取り込む量が少なくても、充分体の活力となるくらい、強い力の持ち主だったからだろう。
しかし、それも人間界に逃げ出してからは全く受けていない。再三帰城の宣告を受けたが、烈は拒み続けた。
そして、少しずつ体が弱っているのを自覚し始める。遅かれ早かれ、自分の命はそう長くはないだろうと感じていた。


「へへ…っ、綺麗な肌してるじゃねぇか…」
「ん…、ああ…っ…いや…あ」
「可愛い声だな、もっと聞かせろよ…」

男達に体を貪られながら、烈はたった一つの気がかりなことを脳裏に思い浮かべた。


(…豪…)


人間の世界に降り、この国が気に入って放浪していた時、豪に出会った。賊に襲われ息絶えていた両親の傍で泣いていた子供。

その深い紺蒼の瞳と目が合った瞬間、子供は自分にしがみつき、そのまま離れなかった。そして、自分も何故か離れ難かったのだ。

あんな気持ちは初めてだった。
悲運な子供に対する哀れみなのか、それとも…。

思案している間も無く、子供の両親が向かっていた村の友人たちが捜しに来た。その疑問を解く為に、烈は少年の姿から幼児に変化し、皆に子供の兄として暗示をかけた。


(けれど…その気持ちが何ていうのか、答えはまだ出てない)


記憶の中を漂っていた烈は、男たちの大きな手が白く細い足を抱え上げるのを感じ、我に返った。

「ひあ…っ!」

男は躊躇も無く、烈の可憐な蕾を押し開く。一気に最奥まで突き進むと、荒れ狂う衝動のままに、烈の華奢な腰を突き上げた。

「あ…っ、ああ…っ…や、いやあ…っ、あああああ!」

淫魔としての淫蕩な体が、男の欲望を受け止め、絶頂へと導いてゆく。…己の意思とは別に。








           



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