聖騎士団は剣がない時のために、格闘技も訓練していた。
フィルシスはもちろん格闘技も完璧だった。
しかし自分より背の高い男に、二人がかりで押さえつけられては、振りほどけなかった。

「ここなら多分見つからないだろう」
三人は、殴られてふらついたフィルシスを、暗黒騎士団の武器庫に引っ張りこんだ。
ヴァインがフィルシスのあごを持ち上げて、整った顔をじっと眺める。
フィルシスが赤い目で鋭くにらみ返すと、ヴァインも目を細めて微笑み、見返した。
「そうだな、殺す前に楽しむのはいいな」
フィルシスは暴れたが、またあの匂いを嗅がされて一瞬ひるんだ。
三人がかりで床に四つん這いにされた。体を抑えられたまま、下着を下げられる。
「ははは!やっぱりお前、あの魔術師様に飼われてるんだな」
無毛の局部…
性器の拘束具…
三人の暗黒騎士は嘲笑って面白そうに眺めた。
「…う…」
最も見られたくなかったものを見られて、白い頬が屈辱と羞恥で紅く染まる。
飼われていると、決して間違いではないその言葉が身に突き刺さる。
下着は尻が出る程度に下げられたが、服は脱がされなかった。
だが、聖騎士団の制服を纏ったまま犯されるのは、裸で犯される時より背徳感情を強く感じた。
「どれぐらい可愛がってもらっているのか、試してみるか」
ヴァインが自分の下着を下げた。
レザックとクラインがまだしっかりと体を抑えているので、振りほどけない。
「ん…んぅ…!」
無理矢理口を開かされ、ヴァインの、いかにも男というような、太いものを咥えさせられる。
「…!」
「ほぉ、ここはずいぶん慣らされているんだな」
後ろでレザックが、後孔に指を入れる。
何度も調教されたそこは、指を拒めずに締め付ける。
彼の手はシャーレンよりもだいぶ大きく、指も太い。
「ん…ッ!」
その指が、後孔の中の押すとびくんと体が反応した箇所を執拗にかき回す。
指を出し入れしながら、同時に睾丸を揉み始めた。
服の上からは、クラインに胸の突起を両方いじくられる。
体の敏感な部分を同時に刺激され、フィルシスは快感に悶えた。
それでも洩れそうになる喘ぎは、必死にこらえた。
「…っ」
口に含まされたものを咬む。
「…痛ぇ!」
思わず飛び退いたヴァインに、クラインとレザックが面白がって言う。
「とんだじゃじゃ馬だよ」
「笑い事じゃない!」
ヴァインが怒って剣を向け、フィルシスを脅す。
「お前、今度咬んだら、楽には殺してやらないぞ!
淫乱な体を騎士団全員にさらしながら殺してもいいんだぞ?」
フィルシスはまだ反撃する機会をうかがっていたので、今は仕方なく言うことを聞くしかなかった。
気を取り直して再びヴァインが咥えさせる。
「ん…んぅ……っ」
上手に舌を使って舐め始めた聖騎士を見て、ヴァイン達は嘲りの笑みを浮かべた。
「く…ァ………ん……ッ」
屈辱に耐えつつ、口にねじこまれた性器をしっかり舐める。
ぐいっと突っ込まれたそれを喉の奥で締め付けると、どんどん膨らんでいく。
「ちゃんと飲み込めよ」
そう言って、ヴァインが口の中に出す。
「ん……!」
ここで抵抗すると、何をされるか分からないので、仕方なくフィルシスは苦痛の表情を浮かべながらも喉を動かした。
「あのご主人様に何度飲まされたんだ?」
少し顔をゆがめたが、きちんと飲み込んだフィルシスに、ヴァインが歪んだ笑みで問う。
「次は俺だ」
また別の声が聞こえた。
「んう……!」
今度はレザックが口に含ませ、ヴァインが白い尻を左右に押し広げて後ろから突いた。
クラインもまだ、胸の突起を弄くっている。
「こんなに締め付けてきて、積極的だな」
誘うように、挿入された性器を締め付けてくる後孔を嘲った。
「……!」
前にも後ろにも太く、男らしいものを咥えさせられ、淫乱に調教された体が悦ぶ。
股間のものが勃ちはじめる。必死に抑えたが、少しだけ腰が揺れ始める。
「んぅ…ん…っ!」
性器で満たされた口から思わず声が洩れる。
毎夜のように男を受け入れている淫らな体の反応は、自分の意思では止められない。
「こんな無理矢理犯されて感じるのか。お前、マゾなのか?」
ヴァインが後ろを犯しながら、残酷に笑って問う。
「聖騎士と言いながら、こんな淫乱なやつに、あいつらはやられたのか」
聖騎士団に倒された仲間を少し思い出して、楽しみながらも憎憎しげに言う。
尻をつかむヴァインの手の力が強まったのを感じて、フィルシスは内心痛みに呻いた。
越えられない憎しみの壁。
「本当だ、ずいぶん上手いな。まあ、あの魔術師様が仕込んだんだしな」
前ではレザックにからかわれた。
口腔を蹂躙し続けられ、言い返すことすらもできない。
形だけでも、否定したかった。
レザックは射精する寸前に、フィルシスの口から性器を抜くと、その美しい顔に射精した。
「うっ…!」
間髪いれずに、次はクラインのものが唇をこじあける。


その頃、火事を治め、原因を知ったラークは非常に困っていた。
ついてきてると思ったフィルシスがいなかった。
「やはり、ここにあいつを連れてきたのはまずかったなぁ…
まさか放火までして、俺の気をすらすなんてな…
早く見つけないと何をされるか…
あいつらも女には飢えてるだろうし…」
ラークは、珍しく真剣にフィルシスを心配し始めている自分に、少し驚いて一人、訂正した。
むしろ屈辱に泣き叫ぶ姿を、自分も部下と共に見たいぐらいだ!
ただ、シャーレンがあんなにも気に入っているから、仕方なく見逃してやっているだけだ。
そうでなければ聖騎士なんて…。
それに、
「あいつに何かあったら俺がシャーレンにぶっとばされる…そう、別にあいつが心配なわけじゃない…」
ラークの中で、シャーレンは大事な友達だったが、同時に怒らせたくない人の一、二位を争っていた。
得体の知れない暗黒魔法や呪いで、何をされるかわかったものじゃない。
「ぶっとばすどころじゃないぞ」
「シャ…シャーレン!」
いきなりの声に、思わずラークはどもった。
「来ないって、言ってたじゃないか…!」
「お前にだけまかせるのは心配になって、やっぱり来てみたんだ。そしたら、ここで火の手があがってるのが見えてな」
以前イグデュールの森で、フィルシスと二人きりになった時…正確には魔法で姿を隠してシャーレンも後ろにいたわけだが、
その時は、自分と一緒なら大丈夫だと思ったと言った気がした。
だが普段のシャーレンより低めの声音だと感じると、とても突っ込む気にはなれなかった。
「ああ…そう、ちょっと火事が…」
何とか言い訳を考えながら返事したが、長年つるんでいるシャーレンを騙すのは不可能に近かった。
そうでなくても彼は、人の心の動きに非常に敏感なのだから。
「で、あの子は?」
口は笑っていても、目が全く笑ってないシャーレンの微笑みを見て、ラークは終わりを感じた。

普段ほとんど人の来ない武器庫の中、クラインが達すると、再びヴァインが嘲笑した。
「一人一回で済むと思うなよ」
「んん…っ!ん……ッ」
代わる代わる三人に何度も飲まされるか顔にかけられ、胸を弄くられ、後ろを犯された。
特に、レザックのものは、彼の屈強な体つきと同じく、シャーレンやラークより大きかった。
止まることのない突き上げに、もう揺れる腰も止められなかった。
何度も後孔に注がれて漏れ出した白濁液が、白い内股にまで流れている。
「く、ふ……ッんぁ……!」
拘束具のつけられた性器は完全に勃ちあがって蜜を溜めている。
「気持ちいいのか?本当に獣だな」
「誰のが一番感じる?」
「誰のが一番美味しい?」
三人に様々にからかわれる。
ヴァインの提案に最初は弱気だったレザックとクラインも今ではすっかり楽しんでいた。
クラインはフィルシスが少し気に入ったらしく、柔らかな獣の耳をなでたり尾に触れたりした。
腰ががくがく揺れていて、銀の髪は乱れ、頬が紅く染まっている。
それでもフィルシスの赤い瞳だけは、快楽には落ちず反抗的な目で三人を睨んでいた。
「素直じゃないな。こんなに体は従順なのに」
「ん…ぅ…んうぅ…っ!」
しばらくして、三人に何度も犯され疲れきったフィルシスは、床に崩れた。
美しい顔を白い体液が汚し、白い尻からもその液を垂れ流す聖騎士を見て、ヴァインが冷たい笑みを見せる。
「お前を生かしておいたまま、暗黒騎士団の性奴にするのもいいかもな」
からかいながら、ヴァインは動けずにいるフィルシスの体の体液をぬぐった。
散々侵された後、敏感になっていた体は、その感触にすら感じてしまう。
「…う…!」
よがりそうになる体を、必死に押さえた。
「イきたいか?」
「ひあぅっ…!」
ヴァインが勃ちあがったままの中心を指でなぞる。
「や…あぁッ…!」
そのまましばらく蜜で濡れた先端を弄くって、淫らに喘がせた。
「んあ…やぁ…ん…っ!」
声を出さないように必死に唇を噛んでいたが、すでに限界を超えている性器を弄くられては、耐えられなかった。
「いい声で鳴くんだな。毎日ご主人様に聞かせているのか?」
満足すると、拘束具のせいで、達せずにいるフィルシスをおもしろそうに見て、下着をはかせた。
まだぐったりしている体を仰向けにして、自分はその上に乗りかかって抑えこむ。
「レザック、腕を押さえてろ」
「ああ」
レザックがかすかに抵抗したフィルシスの両腕を、その頭の上でまとめて押さえつけた。
「う…」
「まだお楽しみはこれからだ」
ヴァインが悪意のある微笑を浮かべて、フィルシスの胸の上で鞘から剣を抜いた。

シャーレンに問い詰められて、ラークは仕方なく自分に非がないことを強調して、
フィルシスがいなくなったことを話した。
今はフィルシスを見つけることが先決なので、
ラークはとりあえずは首の皮がつながったことに安堵した。
幻獣との契約者は自分の幻獣の居場所ならわかるので、
シャーレンとラークはすぐに武器庫にたどりついた。
中から声が聞こえたので、二人は一応こっそり、少しだけ扉を開けた。
中にいる四人は、扉が開いたことに全く気づかずに、話を続けていた。
ヴァインがフィルシスの上に乗りかかり剣を向けて、
仲間の騎士の死への恨みを言っているところだった。
「あー…やっぱりあいつらか…仕方ないやつらだ…」
ラークがつぶやく。

ヴァインがフィルシスの喉に剣を突きつける。
「お前は楽には殺してやらない。
あの日、暗黒神官様と戦った時にそのまま死んだ方がマシだったと、思わせてやる。」
それでもまだ、反撃の機会をうかがっていて冷静な目のフィルシスに、ヴァインは羨望と嫉妬を感じ、挑発した。
「そんなに死ぬのが嫌か?
聖騎士のくせに、幻獣と融合してまで生き延びたんだものな!
暗黒の魔術師に体を売って!聖騎士の誇りを捨ててな!」
その言葉は、剣で肉体を突き刺されるよりも犯されるよりも遥かに鋭い痛みをフィルシスにもたらした。
さすがにフィルシスの顔色が変わった。
ただ、赤い瞳だけが深く深く悲しみを映し出していた。
何も言い返さなかった。何も言葉がでてこなかった。
むしろあの時、死んでしまいたかったのに。
ほんの少しの幸せな日々だけを思い出にして。
しかしもちろん暗黒騎士達も、フィルシスが暗黒神の復活を阻止するために、
やむなくそうせざるを得なかったことは知っていた。
そしてそれが大切な人々を守るための勇敢な行為だということも知っていた。
知っているからこそ、自分達には為し得ないその勇敢さに羨望と嫉妬を抱いて、こういう風に挑発した。
犯されている時でさえ鋭く睨んでいたフィルシスが、初めて見せた悲しそうな目を見て、
調子づいたヴァインはここぞとばかりにさらに言葉を続ける。
「それは本当にあっちのやつらを助けるためなのか?
ただ自分が死にたくなかっただけじゃないのか?偽善だろう!」
言葉の剣が深く深く突き刺さる。
そんな風に思われるのがたまらなく辛かった。
そんな風に言われると、今まで大切な人たちのためと思っていた行為が、
自分が知らないうちに心に隠していただけで本当は自分のためだったのかもしれない、という不安がこみ上げてくるから。

苦々しい面持ちで黙り込んだフィルシスに、ヴァインが勝ち誇ったようにさらに罵る。
彼はもう仇討ちのことはすっかり忘れていた。
ただ、自分が負けた聖騎士の苦しそうな表情を見るのが楽しくて仕方なかった。
しかしヴァインは知らなかった。
偽善ではなく、本当に心から他人のためを思っている者に一番言ってはいけないことを。
「俺は知っているぞ!
あの戦争の時、俺が殺した聖騎士のうち一人がな、
あまりの死の恐怖に誇りも忘れて、死ぬ間際まで殺さないでくれと泣き叫んでいた。
まだ子供だった、お前ぐらいの年だったな。覚えがあるか?
お前らは、正義のための死は名誉とか言いながら、本当は怖いんだろう!」
フィルシスはいつもは心の奥底に潜めていたが、
自分の大切な部下やレンドラントの国民を死傷させた暗黒騎士団をひどく恨んでいた。
もちろんその団長も。
だが戦争が終わり、これからこちらの世界で生きることになってしまった以上、
いつまでも恨んでいるわけにもいかなかったのだ。
それにこちらも、暗黒世界の人間を殺している。
幸いラークもそこは割り切っていた。
彼自身が言った通りに。
だが面と向かって、こんなに自分だけに非があるような恨みをつらつら言われ、
そして若くして死んでいった大切な部下を口汚く罵られると、今まで抑えていた恨みが一気にあふれでた。

「あれはまずいな」
部屋の外でなりゆきをこっそり見ていたシャーレンが呟いた。隣で気まずい表情をしているラークに言う。
悲しみを見せていたフィルシスの瞳は、今度は剣の刃のように鋭く光った。
ヴァインは勝ち誇っていてその瞳に気づかなかったが、
彼程性根の悪くないレザックとクラインは、瞬時に言いすぎだと思った。
二人はまだ何か言おうとしているヴァインを止めようと思ったが、遅かった。
フィルシスが、しゃべることに夢中で手をゆるめてしまっていたヴァインの腹を、信じられないほど強く蹴り上げた。
半分幻獣になった体は、普通の人間の力より強い。
主人のシャーレンには逆らえないが、それ以外の者にはそうではない。
「がはっ…!?」
さらに、いきなりの強い痛みに体制を崩したヴァインを、もう一度足で強く蹴って床に転がせる。
驚いて一瞬ゆるんだレザックの手からも素早く逃れて、彼が立ち上がって構える前に、すぐに腹部に蹴りを入れた。
呆然として突っ立っていたクラインにも、その足を払って、体が前に崩れた瞬間に腹部を膝で蹴り上げる。
「ぐ…ぅ…!」
立ち上がれないほどに強く蹴られ、三人の暗黒騎士達が床に座り込んだままうめいた。
靴が硬いため、あばらにひびが入ったかもしれない。
「……っ!」
我に返ったフィルシスは、暴力に任せてしまったことを酷く後悔して俯いた。
フィルシスは剣でも格闘でも、先制できればほとんど負けることはなかった。
三人とも、騎士にしてはずいぶん華奢なフィルシスが、格闘技を得ているとは思っていなかった。
「あいつって、キレたら怖いんだな…」
一瞬のことで止められずにいたラークがぼそっとつぶやく。
「お前の部下が性格悪いだけだろ」
フィルシスはいつもは、例え怒ってもすぐに暴力は振るわず、まずは相手に非礼を気づかせたり、
もしくは、淡々と言葉で怒りを表していた。
ずっとフィルシスを見てきたシャーレンでも、あそこまで怒った彼を見たことがなかった。
痛みや恐怖で未だ立ち上がれずにいる三人の暗黒騎士達を、聖騎士団長が鋭く睨む。
「…お前達だって聖騎士団を殺したくせに!」
それだけは、どうしても我慢できなかった。
今の気持ちの全てを込めて、それだけ叫んで、フィルシスは部屋を飛び出した。
開いた扉の影に隠れていたシャーレンとラークには気づかずに、廊下を走り去っていった。

「く…そう…あいつ…!かわいい顔して、なんて強さだ…」
未だ立ち上がれずにいるヴァインが腹を抑えてうめく。
そこへ、聞きたくなかった声がした。
「お前ら!」
「げ…団長…それに…魔術師様…!」
部屋に入ってきた二人を見て、三人の顔が青ざめる。
「全く…まあ今はいい。先に怪我の手当てをしてこい。歩けないのか?」
「だ…大丈夫です…!」
三人は突き刺すような痛みをこらえて、無理矢理立ち上がって歩き始める。
痛みより、ずっとこちらを睨んでいる魔術師の視線の方が恐ろしかった。
三人は、シャーレンが昔、暗黒神官への反逆者を、生きたまま身体を腐らせていったり、
身体を分解していく暗黒魔法で無惨に殺していたのを思い出した。
「後で覚えておくんだな」
すれ違いざまにそう言われて、背筋が凍った。
三人がふらついて去った後、シャーレンとラークはフィルシスを追いかけた。


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