密室
(6)
「やだっ!やめろよ!」
身につけていたものが剥がされた瞬間、
暴れるヒカルの身体を押さえつけていた男たちの動きが止まった。
いつも元気に走り回っている印象のあったヒカルの身体は、きっと健康的な色をしているだろうと思っていた男たちは、
制服に隠されていたその白い肌と、少女のような華奢な身体、美しい線を描く腰のラインに息を呑んだ。
静まり返った密室で、男たちの舐めるような視線を受け、桜色に色づいた突起がぷっくりと起ち上がる。
男たちは、誘うような反応を示す少年の身体に、生唾を飲み込んだ。
「すげぇ・・・、たまんねェ・・・」
村上は、もう耐えられないといった風に、ヒカルの小さな身体を軽く持ち上げて自分の膝の上に座らせると、後ろから手を回し、乳首を捏ね回した。
「あっ!・・・やぁっ」
淫らなため息が漏れた。
素直に反応してしまう自分が情けなかった。
(7)
ヒカルは、隅の方にいた、和谷を除く5人目の男に、すがるような目を向けた。
彼は、理性を捨てきれず、明らかに宴に混ざるのを躊躇っていた。
「おい、お前、輪姦される進藤を撮るのが夢だったんだろ」
男に言った村上のその言葉を聞いて、ヒカルは最後の望みが絶たれたのを知った。
「今やらないと後悔するぜ」
「あ、ああ・・・」
和谷がせかすと、男は意を決したようにカバンから機材を取り出し、撮影の準備を始めた。
「アイツの腕はプロ並みだぜ。可愛く撮ってもらおうな、進藤・・・」
和谷が笑うと、ヒカルは、その顔に唾を吐きかけた。
「サイテーだ!」
思わぬ反抗に少し驚いた和谷だが、悪びれることなく顔の汚れを拭うと、
ヒカルの耳元で低く囁いた。
「おい、ちゃんと感じねェと、塔矢に送りつけるぞ」
ヒカルが、言葉を失って自分を見上げる。和谷は薄く笑い、その口を唇で塞いでヒカルの甘い口内を味わうと、
舌をゆっくりと滑らかな肌に這わせ、片方の突起を噛んだ。
「あああぁぁっ!!!」
ヒカルの身体がビクンと跳ねた。
カメラが回り始める。ヒカルは、もう自分が止められないことを感じた。
(8)
ヒカルの身体が薔薇色に染まり始めた。
男たちは、5月頃から突然憂いのある美貌を備え、一気に開花したかのようなこの少年に、以前とは違って近づきがたいものを感じていた。
その少年が、今、自分たちの前で淫らに喘いでいる。
男たちは、今まで触れることができなかった花を散らす快感というものを知った。
たまらず、眼鏡の男がガチャガチャとベルトを外し、自身のそそり立ったもの取り出すと、それをヒカル頬に擦りつけ始めた。
「アア・・・、気持ちいい・・・、お、俺、一回こうしてみたかったんだ・・・」
「んんっ・・・」
ヒカルは、細い眉をしかめて逃れようとするが、村上がその顔を捉えた。
「おい、お前、碁は強いけど、快感には弱いんだな、ハハ」
村上が、ヒカルの唇を噛み付く様に吸った。
惨敗した相手を支配する、今までに感じたことのない快感が村上の身体を走った。
クチュクチュという淫猥な音が部屋に響く。
ハアハアと息を荒げていた年長の男が、恥らうように閉じられていたヒカルの足を力任せに大きく開かせた。
「っ・・・!」
「すごいよ、ヒカル君・・・、どこもすごいスベスベだね・・・」
男が、じっとりと汗をかき始めたヒカルの太ももを、ペロペロと舐め始める。
村上の口づけを受けながら、ヒカルの身体が快感に震えた。
(9)
「ヒカルくん、濡れてきちゃったね・・・」
小太りの男が、拘束されたペニスの先から垂れてくる蜜液を掬い、口に含んだ。
「すごく美味しいよ、ヒカルくんの・・・」
快感に起ち上がるペニスに、激痛が走った。
「やぁっ・・・!痛いっ!起たせないでっ!」
痛みにヒカルが村上から唾液の糸を引いて唇を離すと、和谷が硬く起ち上がった自身を、艶やかに濡れたヒカルの口元に差し出した。
「しゃぶれよ」
快感に眩んだ頭で、ヒカルは命じられるまま、赤い舌を近づけ、チロチロと舐め始めた。
しかし、和谷は突然ヒカルの前髪を掴み、自身から引き離した。
「おい、ふざけてんのか?奥まで咥えろって教えただろ?」
和谷は、ヒカルの口を無理やり開かせると、熱く勃起した息子を無理やり押し込んだ。
「うぐぅっ!・・・んんっ・・・!」
涙を滲ませ、苦しげに呻くヒカルに構わず、和谷はヒカルの頭を押さえつけると、激しく腰を動かし始めた。
ヒカルの口からだらだらと唾液が零れ、濡れた音が部屋に広がった。
「ん・・・、ぐぅっ・・・っ」
和谷は、緩めることなく腰を打ち付ける。
喉に密着した亀頭が、ブルブルと震えた。
ヒカルが頭を外す暇もなく、和谷の精液が口内に満たされた。
「っんん・・・!」
「吐くなよ、全部飲み込むんだ」
「んぁ・・・」
ヒカルが、苦しげに喉を鳴らして飲み込んだ。
どろりとした気持ち悪い感触に飲みきれなかったものが、少し口の端から零れた。
はあはあと熱い息を吐きながら、ヒカルは、力尽きたように村上の肩にもたれ掛かった。
(10)
「・・・これで満足かよ」
ヒカルが和谷を睨む。
「ハハ、寝ぼけんなよ。これからだろ」
そのとき、ヒカルの頬にペニスを擦りつけていた男が、身体を震わせた。
「ご、ごめん、進藤君・・・、俺、もうっ!」
眼鏡の男は、ひとしきり強く擦りつけると、そのまま大量の精を放った。
「んっ・・・!」
一瞬呆然としたヒカルが、顔にかかった生臭い液体を手で拭いとり、それを見つめた。
たまらない屈辱感がヒカルを襲い、とうとう、その大きな目から涙がぽろぽろと零れ落ちた。
「・・・もうヤダ・・・、なんでこんなことすんだよぉ・・・」
顔射をした男が、その涙を見てオロオロと謝る。
「ご、ごめん、ごめんね・・・」
精液と涙で愛らしい顔をぐしゃぐしゃにしながら、ヒックヒックとしゃくりあげるヒカルの可愛らしさに、男たちは一瞬怯んだが、
達していない男たちは、かえって痛いほどに自身が張りつめるのを感じた。
「泣くなよ、進藤、すぐ気持ちよくなるぜ」