吸魔2

(71)
芹澤は自ら分泌物を吐き出して滑らかにアキラの内部を嬲りものにしていた。
最初の形状から自らのモノを多少細めに、長くに形を変化させてアキラにより
深い快楽を与えようとしていた。
ただ芹澤の期待に反して、アキラの下腹部は一向に昂る気配を見せなかった。
アキラは再び固く目を閉じ、声を噛み殺してあくまで芹澤に反発する意志を強固に
態度で示しているようだった。
「…こうなったら、根比べだな…」
言葉では余裕を取り繕ってみせても、明らかに芹澤は一向に思い通りにならないアキラに
苛立ちを隠せなくなりつつあった。
それを見てヒカルは先刻のアキラの言葉を思い出した。
――強い心で立ち向かえば…こいつらは…何も出来ない…!
ヒカルは決意し、動かせないでいた手に力を込めた。
芹澤は容赦なくアキラの肩や胸に新たに吸い付き、血を吸い、媚薬となる体液を注入していた。
その度にアキラは一瞬呻き吐息を漏らしたが、直ぐに元の反抗的な態度に戻り意志の力で
それを維持した。
ヒカルもまた、ゆっくりとベッドの上に上半身を起こした。
「くっ…」
それは決して容易な作業ではなかった。筋肉の組織が錆び付いてしまったように無理に動かせば
組織が裂けて血が吹き出そうな痛みが走った。激しい目眩と頭痛に襲われた。
それらも全て芹澤の暗示によるものだろう。
「ううーーー………」
低くうなり声を上げてヒカルは自分が居た側のベッドから這い出ようとし、アキラの居る
ベッドとの間の床の上に転げ落ちた。

(72)
「…進…藤っ!」
驚いてアキラが叫び、アキラを責める事に夢中になっていた芹澤もようやくヒカルの行働に
気がつき、感心したような声を漏らした。
「驚いたな、“吸魔”でもない君が私の暗示を自力で解くとは…」
そして心配そうに互いの視線を交わし合うアキラとヒカルを見て、ニヤリと笑った。
「…そういう事か。君達の並々ならぬ心の結びつきというものに敬意を払うとしよう…」
そして芹澤はヒカルの方に手の平を差し出した。
「…おいで、進藤くん」

ビクリ、とヒカルは怯えた。アキラもまた、息を飲んだ。
ヒカルに差し出した方と反対の、もう一方の手で芹澤はアキラの股間のモノの根元を支えて
持ち上げ餌のように左右に揺らした。
「ここにいいものがあるよ…さあ、おいで」
ドクン、とヒカルの胸の奥が重く脈打った。それは怒りでもあり、瞬時に体が再び支配される
恐怖に強張った音だった。
ヒカルはふらりと立ち上がり、呼ばれるままに芹澤とアキラのベッドに這い上がった。
「2人で彼を気持ち良くしてあげよう…さあ…」
アキラが何か必死に叫んでいた。だがもうヒカルの耳に届かなかった。
ヒカルには、芹澤の手の中のそれが、堪らなく美味な果汁を吐き出す果実に見えた。
ごくりと喉を鳴らし、アキラの体の上に被さるように跨がると、ヒカルは目の前のそれを
すっぽりと口に含んだ。
「進…藤…っ!!」
最も悲痛な声で、アキラは叫んだ。それまでのどんな仕打ちよりも、両膝を開いて芹澤との行為の
名残りを残して紅く濡れ光る秘所を見せつけるようにアキラの鼻先に晒し、夢中でアキラの先端を
頬張るヒカルの姿を見せられる事がアキラには辛かったのだ。

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その失意が、アキラの精神の砦の限界を呼び隙間を生んだ。
「ほお、やはり違うな…」
明らかに変化し始めたアキラの肉体の内と外を芹澤は敏感に感じ取った。
「やっとその気になったようだ」
夢中でアキラを頬張り吸うヒカルの口元から、先刻までとは別物のように固く膨らみ上がった
アキラのモノの根元が見えかくれしていた。
「ん…んん…」
口の中に収め切れなくなったヒカルが、苦しそうに眉を寄せながらも必死で喉の奥までも
使ってアキラ自身を舌に絡め丹念に舐めあげる。
唇の端から唾液を溢れさせ流しながら、音を立てて吸い上げる。
そのヒカルの動きに連動させて芹澤も腰の動きに変化をつけてアキラの深い要所を
狙って突き動かす。
「――っ、く…、ふう…っ」
ヒカルに被された下で、アキラがくぐもった声を漏らし始めた。目蓋を閉じ、必死に取り乱す姿を
制御している様子だったが、アキラの内部は確実に熱を孕んで艶かしく脈打ち、弛緩を
繰り返して芹澤に心地よい刺激を供給した。
「…イイ味だ。進藤くんとはまた違った旨味がある」
「ン…ハアハア…、んん…っ」
何かに支配されたように自我をすっかり失ったヒカルも、自分の口の中のモノが固く
熱して自分の喉を征服しているのに興奮したように自ら自分の股間に手を伸ばし、
自分のモノに指を添えて動かし始めた。
それだけでは物足らず、さらにもう片方の手をその先に伸ばして谷間の中心を探り、アキラの
目前で自分の中に自分の指を深く埋め動かした。

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「…進…藤…、やめ…ろ…、進藤…」
次第に追い詰められていく荒い吐息の中でアキラが何度も呼び掛けるが、
ヒカルはそれには反応しなかった。
「んんっ、んっ、んー…」
「…しん…ど…、ハアッ…あ…っ!」
そのままヒカルは自分で自分を一気に頂点に導こうとし、それにつられるように同時に
アキラも喉元を仰け反らして到達しかけた。
その時芹澤が片方の手でアキラの根元を強く握りしめ、もう片方の手でヒカルの後頭部の
髪を鷲掴みにしてヒカルの喉からアキラを引き抜かせた。
「勝手なマネをするな」
芹澤はヒカルを離すと、まだ羽織ったままのバスローブのポケットから幅の細い皮の
ベルト状のものを取り出した。
そしてそれを起立し張り詰め切ったアキラの根元に巻き付けるときつく絞めた。
「うああっ!!」
ほとんど到達間際のその部分を拘束されてアキラは悲鳴をあげた。
「吸魔の中には体液に我々の暗示を中和する力を持つ者もいる…一応、念の為だ」
そして顎でヒカルに体の向きを変えるように指示した。
「今度は下の口でこいつを銜えるんだ」
ヒカルはコクリと従順に頷くと、芹澤の方に腰を向けるかたちになった。
するとアキラの顔と向き合う格好になったが、ヒカルの目はトロンとして焦点を持たず、
頬を紅潮させて早く望むものを与えられるのを期待して四つん這いの腰を芹澤に突き出した。
芹澤がそのヒカルの狭門を指で押し開くようにして、その中心にアキラの先端を
あてがった。ヒカルとアキラがほぼ同時に小さく吐息を漏らした。

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「腰を下ろしなさい」
芹澤の言う通りに、ヒカルはゆっくりとその一点に自分の体重を乗せた。
「は…ア…ん…」
ヒカルはブルリと身を震わせ、熱く固い異物が自分の体内を突き通る感触に酔った。
「う…ん…っ」
アキラは絶望的な表情を隠せぬまま、やはり熱く柔らかな肉壁に押し包まれる感覚に
否応なく囚われていった。
「動いてあげなさい、進藤くん。彼は、凄く喜んでいるよ」
皮肉混じりな芹澤の言葉にもアキラは反発出来なかった。
根元を縛られた苦痛があっても今やそれを上回る深い快楽がヒカルから与えられて
アキラの下腹部を支配し、ほとんどもうアキラの肉体は陥落する寸前だった。
ヒカルのいる場所に自分も堕ちてしまう。そうしたらもうヒカルを救ってやる事が
出来なくなる。
崖っ淵に指一本で掴まり必死で耐えているアキラを支えているのは、ヒカルを取り戻したい、
その事だけだった。
だが、気力も体力も限界をとうに超えていた。
ヒカルが腰を浮かせ沈めるという動きを始めると、アキラの口から言葉にならない
声が断続的に漏れ出て腰を捩った。芹澤が興奮し狂喜した声をあげる。
「う…む、まさに魔族をも取り込もうとする“吸魔”の名の通りだ…。こんなに具合が
いいのは女でも滅多にない…!」
「ああ…ハアッ、ふあっ…」
ヒカルも取り憑かれたように夢中で腰を揺らし自分の手で自らを扱き、快楽を貪っている。
先刻と同様に芹澤もヒカルの動きに合わせて腰を動かす。

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