お前のことなんか好きじゃないのに

 意識を回復した城戸は、当初心配されていた後遺症などもなく、すっかり元気を取り戻していた。
 今後のことは経過観察や検査の結果によるとはいえ、この分なら退院もそう遠くはないことだろう。

 そんなある日の放課後のこと。
 城戸の病室には、派閥の仲間たちが姿を見せていた。

「それにしても、とんだ災難だったよなあ、章吾も。……もう傷の具合はいいのか?」
「ああ。まあまあってとこかな」
 ベッドに身体を起こしている城戸に、城戸派ナンバー2の仁藤(にとう)が話しかける。
 尋ねる仁藤に、城戸はTシャツの裾をめくって横っ腹の傷跡を見せた。
 鋭利な刃物で切り裂かれたであろう傷跡は、手術で縫合された跡もまだ真新しい。
 痛々しい傷跡に、仁藤は驚いたように目を見張る。

「うわ……すげーザックリいってんじゃん……これ、相当痛かったんじゃねえ?」
「痛いなんてもんじゃねーよ。血ィ出過ぎて、マジで死ぬかと思ったわ」
 どこか的外れな感想を述べる仁藤に、城戸は呆れたような顔で突っ込みを入れた。
「まあ、何はともあれ、助かってよかったじゃん」
 漫才のようなやり取りをする二人に、幹部の一人が苦笑いしながら言葉をかける。いつもの光景だ。

 ふと思い出したように、別の幹部が城戸に尋ねる。
「そー言やさ、お前に救急車呼んでくれたのが長瀬だったって、マジ?」
「え……あ、ああ。まあな」
 突然飛び出した長瀬の名前に、城戸は口ごもりながら答えた。
「へー、そうなんだ。てか、長瀬来たのかよ」
「何かさぁ、病院まで一緒についてってくれたらしいぜ」
 他の仲間たちにとっても、長瀬の名前が出てきたことは意外だったようで、一同の話題の中心は長瀬へと移る。

 ふいに誰かがドアをノックする音が響いた。
 同時に、聞き覚えのある低い声がドア越しに聞こえる。
「城戸、いいか?」
「! お、おう!」

 噂をすれば何とやら。
 ドアの外から聞こえる長瀬の声に、城戸は慌てて返事をした。
 ほどなくして病室の引き戸ががらりと開き、いつものように長瀬が顔を出す。
 だが。

「……悪りぃ、邪魔したな」
 ドアを開けた瞬間、城戸を見た長瀬は静かに一言告げると、再びドアを閉めた。
 廊下を歩く足音が遠ざかっていく。

「あれ? さっきのって、長瀬? 何であいつが……?」
「……」
 不思議そうな仁藤に、城戸は黙ったまま、長瀬の去ったドアを見つめていた。

 やがて城戸は、その視線をベッドの周りにいる派閥の仲間たちに移す。
 そして、ためらいがちに言葉を切り出した。
「あのさ、お前ら……」

+++

 病棟フロアの休憩スペースに座り、長瀬は自販機で買った缶コーヒーをすすっていた。
 そこに、けたたましい足音と共に、聞き覚えのある大声が響く。
「長瀬!」
「! 城戸……?」
 顔を上げた長瀬の視線の先には、城戸の姿があった。
 病室から急いで走ってきたのだろう。城戸は肩で息をしている。

「あいつらは? いいのかよ」
「もう帰った」
 尋ねる長瀬に城戸はさらりと答えると、長瀬の隣に腰を下ろした。
 そして、真剣な眼差しで長瀬を見つめ、口を開く。

「長瀬。お前を男と見込んで頼みがある」
「あ? 何だ、いきなり」
 藪から棒に、といった表情の長瀬に、城戸は真剣な面持ちで告げる。
「俺をお前の派閥に入れてくれ」
「え……」
 長瀬の真っ黒な目が、驚いたように丸く見開かれた。
 予想だにしなかった城戸の突然の申し出に、長瀬は言葉を失ったまま城戸を見つめている。

 数秒後、長瀬の口から出てきた言葉は城戸に対する疑問だった。
「……お前は本当にそれでいいのか?」
「ああ」
 城戸は即答する。
 そして、強く断定的な口調で言い切った。
「俺はお前の下に付く。城戸派は解散だ。あいつらにもさっきそう伝えた。男に二言はねえ」
 城戸の真剣な眼差しは、真っ直ぐ長瀬に向けられている。
 その目には一点の曇りも迷いもなかった。

「……分かった」
 城戸の目を真っ直ぐに見つめ、長瀬は冷徹な表情で静かに頷く。
「城戸。お前の気持ち、確かに受け取ったぜ」
 言って長瀬は、城戸の膝の上に置かれた手に自らの手を重ねた。

+++

 翌朝。
 いつものように登校してきた長瀬は、校舎前を歩いていた。
 辺りは同じように登校してきた晴嵐の生徒たちで賑わっている。

「長瀬」
 ふいに背後から誰かの声が長瀬を呼んだ。
 足を止め、長瀬は声の方に振り返る。
 そこには城戸派ナンバー2である仁藤の姿があった。

「聞いたぜ。章吾はお前の下に付きたいらしいな」
「それがどうした」
 唐突に話しかけてくる仁藤に、長瀬はいぶかしげな視線を向けた。
 仁藤はふん、と鼻を鳴らすと、
「はっきり言って、俺は全然納得してねえ」
 睨み付けるような表情で長瀬を見た。
「だろうな」
 冷徹な表情で長瀬も返す。

 それはそうだろう。
 自分が支持している派閥の頭が、対抗派閥の頭の下に付きたいだなんて、そう簡単に納得できるものでもあるまい。

 だが、次の瞬間、仁藤の口から出たのは、長瀬にとって意外とも思える言葉だった。
「けどな、章吾が本気でお前の下に付きたいって思ってるなら……俺は応援してやりたいって思ってる」
「? 仁藤……?」
 驚いたような顔を見せる長瀬に、仁藤は真剣な眼差しを向ける。
 そして、強い口調で釘を刺すように言った。
「章吾の気持ち、無駄にすんじゃねーぞ」

+++

 病室のベッドに寝転がり、城戸は漫画雑誌をめくっていた。
 ふいに外からドアをノックする音が響く。
「城戸。来たぜ」
「おう。入れよ」
 答えて、城戸はベッド脇の台に雑誌を置き、身体を起こす。
 同時に病室の引き戸がガラリと開き、Tシャツに学ランを羽織った長瀬が顔を出した。

 学校の終わった放課後、長瀬は毎日欠かさず城戸の見舞いにやってくる。
 そして、病院の面会時間が終わるまで、二人は一緒に過ごすのが常だった。

 ベッド脇のイスに腰掛けながら、長瀬が口を開く。
「そう言や、今日、お前のことで仁藤に話しかけられた」
「仁藤に?」
 訊き返す城戸に、長瀬は学校での仁藤とのやり取りを語った。
「『章吾の気持ち、無駄にすんじゃねーぞ』って。あいつ、すげーマジな顔で言ってたぜ。お前もいいダチを持ったな」
「んなこと言ったのかよ。仁藤のやつ……」
 長瀬の言葉に、城戸は照れくさそうな顔でぼそりと呟く。
 一見おバカキャラな仁藤だが、彼は彼なりにちゃんと城戸の気持ちを考えてくれていたのだ。
 城戸はそんな仁藤の友情を嬉しく思った。

「早く退院できるといいな。……お前がいねーと、何か張り合いがねえし」
「長瀬……」
 照れたように呟く長瀬を、城戸は真っ直ぐに見つめていた。
 ふと、思い出したように城戸が口を開く。
「そうだ、それなんだけどさ。実は俺、明日退院することになったんだ」
「えっ、マジかよ?! よかったじゃん!」
 長瀬の顔に驚きと喜びの色が浮かぶ。

「でも、ずいぶん急だな。昨日まではそんな話、出てなかっただろ?」
「うん、今朝、主治医の先生から言われた。あまりにもいきなりすぎて、正直びっくりだったけど」
 尋ねる長瀬に、城戸は理由を説明する。
 城戸の主治医が言うには、思ったよりも回復がいいので、当初の予定よりも退院の日程を早めたとのことだった。
「そっか。良かったな」
 答える城戸に、長瀬は優しい眼差しを見せた。
 そして、悪戯っぽい表情になると、城戸を翻弄するような言葉を投げかける。
「じゃあさ、お前のして欲しいこと何でもしてやるぜ。退院の前祝いだ」
「え……」
 何でも、って……。
 突然の長瀬の言葉に、城戸の胸がどきりと高鳴る。
 驚きと戸惑いで城戸は何も言えず、驚いたような顔で長瀬を見つめた。

 その表情から何かを察知したらしい長瀬の顔に、にやりと意味ありげな笑みが浮かぶ。
「城戸、お前……今、エロいこと考えただろ」
「! 考えてねーよ!」
 からかう長瀬の言葉を、城戸は大声で否定する。
 だが、ムキになって打ち消したところで、本心からにじみ出る表情と態度は隠せない。むしろ逆効果だ。

 思わせぶりな長瀬の言動から、城戸が性的なことを想像するのは無理もない。
 何しろ二人は、城戸が意識を回復するきっかけとなったセックス以来、まだ一度もしていないのだ。
 毎日二人きりで会っているのにもかかわらず、である。

 城戸が長瀬に手を出さないのは、今まで長瀬を性的に虐げ、酷い目に遭わせていた負い目と、長瀬を大切にしたいと思うがゆえのことだった。
 しかし、ケガから回復し、心身共にすっかり元気になった今、長瀬とセックスしたいという城戸の欲求は日増しに強くなっていた。
 オナニーはしているものの、長瀬の女性器に包まれながら射精する快感を知ってしまった城戸は、内心、長瀬としたくてたまらなかったのだ。

 そんな城戸の胸の内を見透かすかのように、長瀬は意味ありげな笑みを浮かべたまま城戸に迫る。
「退屈な入院生活で溜まってんだろ? 俺が抜いてやるよ」
「! ちょ……っ、長瀬っ……!」
 両肩を掴まれ、いきなり顔を近づけられて、城戸は思わず目を閉じた。
 再び目を開けると、驚くほど間近に長瀬の真っ黒な目があって、その目は城戸の目をじーっと覗き込んでいた。

 当惑している城戸に、長瀬は平然とした顔で事もなげに言う。
「城戸。俺のこと、お前のヤリたいようにヤッてもいいんだぜ。前みてーに」
「! んなことっ……」
 長瀬の言葉に城戸はハッとした表情で叫ぶと、両肩を掴む長瀬の手を掴み、押し返した。
 そして、俯き、うなだれる。
「できねーよ、そんなの……」
「城戸?」
 俯く城戸の横顔に、不思議そうな長瀬の声が投げかけられる。

『嫌だ、いやだっ、やめろっ……!』
「……」
 かつて、無理やり行為を強いていた時の、長瀬の悲痛な表情が脳裏に浮かんできて、城戸は唇を噛んだ。
 あの時の自分は本当にどうかしていた。はっきり言って狂っていたと思う。

 城戸は顔を上げると、意を決したように長瀬の方へ向き直った。
 そして、真っ直ぐに長瀬を見つめ、真剣な顔で告げる。
「お前をもう、痛い目にも苦しい目にも遭わせたくねえんだよ。……お前のことが、長瀬のことが好きだから」
「城戸……」
 痛いほど真剣な城戸の眼差しに、長瀬は何も言えず、ただ城戸を見つめていた。

 やがて、長瀬が静かに口を開く。
「……今のお前なら、そう答えると思ってたぜ。城戸」
 お前、変わったもんな、と言って、長瀬は口元をほころばせた。
 そして、照れたような表情で城戸に告げる。
「俺もお前が……城戸が好きだ」
「長瀬……」
 長瀬の言葉に、城戸の表情が喜びと戸惑いに変わる。

 今までの酷い仕打ちを許してくれだなんて、許されるだなんて、そんなおこがましいことは思っていない。
 だが、それでも、こんな自分にでも好きだと言ってくれるのなら、受け入れてくれるのなら……。

「っ……」
 こみ上げる嗚咽に城戸は俯き、手で口元を押さえた。溢れ出す涙で視界がにじんでいく。
 やがて行き場を失った涙は目の縁からこぼれ、城戸の頬を伝って流れ落ちていった。
「城戸?」
 肩を震わせ涙を流す城戸を、長瀬は不思議そうな顔で眺めている。

 長瀬の視線に気づき、城戸は涙で濡れた頬を手の甲で拭った。
 そして、ばつの悪そうな顔で苦笑いをする。
「ごめん、嬉しくってさ……」
「何だよ、大げさなやつだな」
 長瀬はふっと笑うと、城戸を抱きしめ、その背中を軽く叩いた。

「なあ、長瀬……」
「うん?」
 唇が触れ合うほどの距離で、二人は抱き合いながら言葉を交わしている。
「さっき、俺のして欲しいこと、何でもしてくれるって言ったよな」
「ああ」
 頷く長瀬に、城戸はためらいがちに願いを告げる。
「……じゃあさ、章吾、って呼んでくれよ。俺のこと」
 思いもよらない城戸の言葉に、長瀬は思わず目を丸くした。

 そんな長瀬に城戸は照れたような表情を見せ、打ち明ける。
「俺さ、付き合う相手には下の名前で呼んで欲しいって……前からずっと思ってた」
 付き合ったことねーけど、と呟いて、城戸は照れ隠しのような笑みを見せた。
 そして、緊張した面持ちになると、目の前の長瀬を真っ直ぐに見つめ、真剣な眼差しで告げる。
「長瀬、いや、八尋。改めて、俺と……俺と付き合ってくれ」
「いいぜ」
 頷く長瀬の頬に穏やかな笑みが浮かんだ。

「好きだぜ、章吾」
 長瀬は城戸を見つめ、城戸がずっと欲しかった言葉を優しい笑みと共に告げる。
 その言葉に城戸は嬉しそうな笑みを見せると、ぎゅっと長瀬を抱きしめた。
「俺も大好きだ、八尋。お前を大切にしたい」
 そして目を閉じ、そっと口づける。
 窓から差し込む陽光に照らされ、口づけ合う二人のシルエットは一つになった。


 ベッドの上で城戸は両脚を伸ばし、脚の間で膝立ちになった長瀬と向かい合っていた。
 二人の股間ははちきれそうに膨らみ、硬く勃起した男の形が着衣越しにくっきりと浮き出している。
 長瀬は制服ズボンのベルトに手をかけると、ベルトを外し、下着ごとズボンを下ろした。
 硬く屹立した男の部分が弾かれるように跳ね返り、我慢汁の飛沫を飛び散らせながら姿を現す。

「お前も脱がせてやるよ」
 言って、長瀬は城戸の黒いジャージの腰に手をかけた。
 そしてそのまま、下着ごと膝上辺りまで引き下ろしていく。
 着衣に引っかかった肉棒は下に押し下げられ、その反動か、解放された瞬間、城戸の腹を叩く勢いで上向きに跳ね返った。

「やっぱでけーな、お前のチ○ポ……」
 興奮に上ずった声で独り言のように呟きながら、長瀬は右手で城戸の肉棒を握り、軽く上下に扱く。
「! く……っ」
 城戸の腰がびくりと震え、呻き声のような声が喉の奥から漏れ出た。

 海綿体に血液が流れ込み、城戸の硬い肉棒は長瀬の手の中でドクドクと脈打ちながら、ますます怒張していく。
 尿道口から溢れ出た多量の我慢汁は肉棒を伝い、扱いている長瀬の手を濡らした。
 大した刺激でもないはずなのに、長瀬に触れられること自体が久しぶりだからだろうか。軽く触れられただけでも、城戸の性感は否応なしに高まっていく。

「すげえ我慢汁……チ○ポ、ヌルヌルになってるぜ」
 我慢汁で濡れた手を長瀬が上下に動かす度に、グチュグチュと濡れた音が辺りに響く。
 城戸の肉棒を右手で扱きながら、長瀬は左手の手のひらで城戸の陰嚢を包み込んだ。
 興奮のせいか、城戸の陰嚢はキュッと上に釣り上がっている。
 長瀬は、その中にある睾丸ごと手のひらで転がすように愛撫した。

「キン○マもパンパンで、ザー○ン溜まりまくりって感じだな」
 両手を動かしながら、長瀬は下から覗き込むように城戸の顔を見た。
 城戸は俯いたまま眉根を寄せ、荒い息をしている。

 このキン○マの中に、子種が入ってんだな……。

 城戸の陰嚢を手で愛撫しながら長瀬は、その内部で大量の子種がひしめき合い、うごめいているところを想像した。
 城戸とセックスして膣内射精されれば、この袋の中で造られ溜まっている城戸の子種は長瀬の子宮に進入し、長瀬を孕ませにかかるだろう。 普通の男である城戸とは違い、生まれつき精子を造る機能がない長瀬は、男としては子どもを作ることはできない。
 自分にはない雄としての力を持つ城戸に、長瀬は同じ男として嫉妬と羨望の感情を抱いていた。

 同時に、雌の本能か、心と身体を許した唯一の雄である城戸の子種を受け入れ、子を孕みたいという欲求が長瀬の子宮を疼かせる。
 男の部分の陰に密やかに隠れた、長瀬の女の部分から愛液が溢れ、とろりと滴った。
 城戸の肉棒を扱く内に、長瀬はたまらず、その硬い雄肉にしゃぶりつきたい衝動に駆られた。

「章吾。お前のキン○マに溜まりまくった濃い子種汁、空になるまで俺が全部搾り取ってやるよ」
 挑発的な台詞を吐くと、長瀬は尻を上げた四つん這いの体勢になり、城戸の股間に顔を近づけた。
 ドクドクと力強く脈打つ城戸の肉棒は、長瀬の目の前で青臭い雄の性臭を立ち昇らせながら、硬くいきり勃っている。

「や、八尋……っ」
 困惑したような城戸の声が頭上から降ってきて、長瀬は上目遣いで視線を返す。
 見上げた城戸の顔は、照れたような戸惑いの表情になっていた。
 それは、長瀬を力づくで虐げていた頃には決して見せることなどなかった、素直で無防備な表情だった。
 そんな城戸を見た長瀬の顔に、かすかな笑みが浮かぶ。
「俺に任せてろ、章吾。すげー気持ちよくしてやるからな」

 黒くうねった髪が、長瀬の頬にふわりとかかる。
 頬に落ちてくる髪を手でかきあげながら、長瀬は城戸の肉棒を口に含んだ。
 痛いほどいきり勃った城戸の肉棒は、熱くぬめった長瀬の咥内にぬるりと受け入れられ、包み込まれていく。
「ぅあ……ッ」
 その久々の快感に城戸は思わず声を上げ、長瀬の頭を手で押さえながら上体をのけ反らせた。

 粘ついた我慢汁のどろりとした舌触りが長瀬の咥内に広がる。
 城戸の尿道口から止めどなく溢れ出てくる我慢汁を、長瀬は音を立てて吸い上げ、舌で舐め取った。

「我慢汁すげえ出てくる……気持ちいいんだな」
「あ、ああ……すげえ、いい……」

 城戸の肉棒に舌を這わせ、長瀬は上目遣いで城戸の顔を見上げた。
 快感に上ずった声で頷き答える城戸の顔には、恍惚とした表情が浮かんでいる。
 その顔を見ながら、長瀬は自らの股間で硬くいきり勃っている男の部分を手で扱いた。
 男の部分の尿道口から溢れ出す我慢汁が、長瀬の手を濡らしていく。

 長瀬は再び城戸の肉棒を咥えると、熱くぬめった咥内で愛撫し始めた。
「っく……」
 城戸の喉奥から、押し殺したような低い声が漏れる。
 ビンビンに勃起した城戸の雄肉は、長瀬の咥内いっぱいにその存在を主張していた。

 こんなデケぇのが、俺のオマ○コの中に……。

 喉奥に突き当たるほど深く城戸の肉棒を咥え込みながら、長瀬は胎の奥にある子宮がキュンと切なく疼くのを感じていた。
 左右にぱっくりと割れ開いた長瀬の女性器は、溢れ出した愛液で熱くとろとろに濡れ潤っている。
 発情した女性器の疼きに耐え切れず、男の部分を扱いていた長瀬の右手はいつしか、濡れ開いた女性器へと移動していた。
 熱くぬめった割れ目のぬかるみを中指で掻き混ぜ、その指をヒクつく雌穴へと突き挿れる。

「ん……」
 くちゅ、と濡れた音が長瀬の女性器から上がる。
 城戸の肉棒でいっぱいになった長瀬の口から、鼻にかかったため息のような声が漏れた。

 自らの女性器に挿入した指を、長瀬はそのまま吸い込まれるように深く突き挿れていく。
 ほどなくして、膣奥の行き止まりに指が突き当たり、指先に弾力のある硬い感触が触れた。
 いつも城戸の硬い雄肉で突かれ、絶頂に導かれている子宮だ。
 長瀬はその子宮を指の腹で奥に押し込むように強く突き上げた。

「んぅ……ッ……」
 子宮に響く衝撃と快感で、深く指を咥え込んだ膣がギュッと強く締まる。
 胎の奥にある雌の生殖器を突かれ、圧迫される被虐的な快感が、長瀬の中の雌の本能を淫らに目覚めさせていく。
 城戸との性交で味わう、硬い男性器で子宮を突かれる快楽が欲しくて、長瀬は自らの膣奥深くに突き挿れた指で、発情した子宮を何度も強く突いた。

 胎の奥が……子宮が、すげー感じる……っ……。オマ○コ気持ちよすぎて、指、止まんねえ……っ……。

 膣粘膜から噴き出した大量の愛液が、長瀬の膣内に溢れ出る。
 溢れ落ちるほどの愛液で柔らかくぬかるんだ女性器は、長瀬が自ら指を突き挿れる度にくちゅくちゅと濡れた音を立てた。

 自らの女性器を指で突き慰めながら、長瀬は硬く膨らんだ城戸の雄肉を熱くぬめった咥内で扱く。
 ズポズポと音を立てながら、女性器で城戸と性交する時のように咥内から城戸の肉棒を出し挿れしてやると、城戸は喘ぎ声を上げてのけ反った。

「ぅあっ……や、八尋っ……あっ、あぁ……っ……!」
 城戸は息を荒げながら長瀬の頭を押さえつけ、硬く膨らんだ雄肉を長瀬の喉奥に強く突き当ててくる。
 どろりと粘つく我慢汁が、長瀬の喉に擦り付けられた。

「八尋っ……八尋のクチマ○コ、すげー気持ちいい……っ!」
「んっ……んぐ……ッ……」
 城戸は長瀬の女性器と性交する時のように腰を動かし、熱くぬめった長瀬の咥内で硬い肉棒を扱いている。
 喉奥に容赦なく突きこまれる雄肉に息を詰まらせながらも、長瀬は城戸の腰の動きに合わせ、自らの子宮を指で突いた。
 発情して降りてきた子宮を指で突き上げながら、長瀬は自らの咥内に突き挿れられている城戸の肉棒で子宮を突かれているような気分になっていた。

 章吾のチ○ポ、すげーデカくなってる……。

 限界まで怒張した城戸の肉棒は、長瀬の咥内ではち切れそうなほど大きく硬く張り詰めている。
 咥内で味わう雄肉の感触と、城戸の忙しない動きから、長瀬は城戸の射精が近いであろうことを感じ取っていた。
 一方、長瀬の子宮も今にも絶頂しそうなほど疼き、指でこね回されている膣穴からは、白く泡立った中出し汁のような愛液がとろとろと溢れ落ちている。

「ん、んぅ……ッ……」
 絶頂を求めて疼く子宮を指で突き慰め、長瀬は快楽にとろけた雌の顔で喘いだ。
 城戸の射精を、雄の熱い迸りを咥内で受け止めながら、子宮でイキたい。
 そんな淫らな雌の欲望が長瀬の頭の中を支配していた。

「なあ、八尋……っ……このまま、イッても、いいよな……? 俺、もう……っ……」
 ふいに城戸が切羽詰まったように切なげな声を上げた。
 息を荒げ、縋るような表情の城戸に、長瀬は上目遣いで何度も頷く。
 長瀬はシーツの上についた左手を伸ばし、すぐ側にある城戸の右手に指を絡ませた。
 そして、その手をぎゅっと強く握る。

 章吾……俺も、章吾と一緒にイキたい……。

「八尋……」
 訴えかけるような長瀬の目を見つめ、城戸も長瀬の温かな男らしい手を強く握り返した。
 強く繋ぎ合った手から、お互いの温もりが伝わり合う。

 長瀬と手を握り合いながら、息を荒げ、快感に顔を歪ませた城戸は、長瀬の喉奥に一際強く、自らの雄肉を突き挿れた。
「! うッ、イクッ……! クチマ○コにザー○ン出るッ……!」
 城戸がそう叫ぶが早いか、長瀬の咥内で城戸の肉棒がドクンと力強く脈動し、生暖かくどろりとした精液の感触が喉の奥に広がった。
 同時に、長瀬の胎の奥に痺れるような快感が走り、濡れ潤った膣が指を断続的に締め付ける。
「んっ、んぐぅ……ッ……!」
 城戸の射精を喉で味わいながら、長瀬は子宮で絶頂に達した。

「っ……すげぇ、濃い……。こんなのオマ○コで射精(だ)されたら、一発でデキちまう……」
 どろりと粘つく城戸の精液を飲み下し、濡れた口元と顎髭を手の甲で拭いながら、独り言のように長瀬は呟く。

 でも、章吾の子どもなら……デキちまっても、いい……。

 城戸の全てを受け入れたい。
 イッたばかりの子宮が、長瀬の中の雌の気持ちを代弁するように、キュンと甘く切なく疼いた。

「ありがとな、八尋。すげー気持ちよかった」
 城戸は嬉しそうな笑みを浮かべると、両脚の間で再び膝立ちになっている長瀬の髪を優しく撫でた。
 そして、ぎゅっと抱きしめる。

「今度は俺がしてやるよ」
「えっ、そんな、いいって」
 城戸の突然の申し出に、長瀬はうろたえたような表情を見せた。

「いいから。俺がやりてえんだよ。……ダメか?」
「……ダメ、じゃねえ、けど……」
 尋ねる城戸に、長瀬は困惑したような顔で口ごもる。
 そんな長瀬を、城戸は黙ったままじっと見つめている。

 やがて、観念したかのように長瀬が叫んだ。
「……は、恥ずかしいんだよっ……!」
 その顔には羞恥の表情が浮かんでいる。

 城戸は一瞬驚いたような表情を見せたが、すぐに優しい眼差しになると、そっと長瀬に口づけた。
「可愛いな、八尋。……お前のそういうとこも、大好きだぜ」
 大きな温かい手が、長瀬の髪を優しく撫でる。
 低い声で優しく囁かれながら長瀬は、自分の中にある雌が、雄である城戸を求めて激しく疼き出すのを感じていた。

 ベッドの上で城戸と向かい合うように腰を下ろした長瀬は、両膝を立てた状態で大きく股を開く。
 硬く勃ったままの男の部分は我慢汁を垂れ流し、その下の膨らみに隠された女の部分は、城戸の濃厚な子種汁を飲んだ興奮でとろとろに濡れ疼いていた。

「なあ、八尋。さっきは俺のチ○ポ舐めながら、指マンして気持ちよくなってたんだろ?」
 城戸は長瀬の顔を覗き込むように見ながら、その股間でそそり勃つ長瀬の男の部分を掴む。
 そして、自分で性処理する時のように上下に扱き始めた。
「ん……っ」
 長瀬の腰がびくりと震え、溢れ出た我慢汁が城戸の手を濡らす。

 城戸は右手で長瀬の男の部分を扱きながら、左手で長瀬の右手を掴み上げた。
 長瀬の中指には白く泡立った粘液がべっとりと絡みつき、ぬるぬると濡れテカっている。

「八尋が自分のオマ○コに挿れてた指……ザー○ンみてーな本気汁で、ベトベトだな」
 城戸は微かな笑みを見せると、長瀬の指の付け根に垂れ落ちている、どろりとした愛液を舌で舐め取った。
 そのまま、愛液まみれの長瀬の指を音を立ててしゃぶり、青臭い雌の味を味わう。

 長瀬の指についた愛液を舐め尽した城戸は、その手を離すと、長瀬の男の部分の下にぶら下がっている膨らみを手で上に押し上げた。
 男の器官の陰に隠されていた、長瀬の女性器があらわになる。

 指で女性器を突いて気持ちよくなっていたせいか、長瀬の女性器は入口のビラビラが左右に大きく割り開かれ、割れ目の中身が丸見えになっていた。
 膣穴には城戸と中出しセックスした後のような、白く泡立った愛液がたっぷりと溜まり、膣のヒクつきで今にもこぼれ落ちそうになっている。

「すげえ……八尋のマ○コ、すげー濡れてヒクついてる……エロくて可愛いマ○コだな……」
 興奮に声を上ずらせながら、城戸は長瀬の女性器に顔を近づけると、愛液に濡れ開いた雌の花びらにそっと口づけた。

 発情した雌の青臭い淫臭が匂い立ち、城戸の鼻を突く。
 長瀬の雌の匂いに興奮した城戸は、目の前で生々しく濡れ開いている長瀬の女性器に獣のようにむしゃぶりついた。

「んっ……あぅ……っ……章吾……っ」
 切れ切れに声を上げながら、長瀬は背後に倒れ込むように身体を反らせた。
 両脚はベッドに付きそうなほど大きく開かれ、前に突き出された剥き出しの女性器は、城戸の顔に押し付けられている。

 城戸は右手で長瀬の男の部分を扱きながら、ジュルジュルと音を立てて長瀬の割れ目に溜まった愛液を吸った。
 多量の愛液は城戸が吸うそばから絶え間なく湧き出てきて、城戸の口元と長瀬の女性器をとろとろに濡らしていく。

「ぁあっ……ん……ぅう……ッ……!」
 膣口付近の気持ちいい箇所を舌で舐められ、つつかれて、長瀬は喘ぎ声を上げた。
 精悍なはずの顔は崩れ、快楽にとろけた雌の顔になっている。
 城戸は長瀬の女性器から口を離すと、長瀬に覆いかぶさり、愛液まみれの唇で食らいつくように長瀬に口づけた。

「ん……っ、んぅっ……」
 貪るような激しい口づけに、長瀬は縋りつくように城戸の二の腕を掴み、鼻にかかった切ない声を漏らした。
 城戸の舌は長瀬の咥内に押し入り、長瀬の舌と絡み合いながら、ねっとりとその咥内を味わい尽くす。
 お互いの舌で味わい合った雄と雌の味の名残が、セックスしている性器のようにお互いの咥内で混ざり合い、とろけ合っていく。

 城戸は長瀬に深く口づけながら、手探りで長瀬の女性器に手を伸ばした。
 柔らかく濡れ開いた割れ目に指を滑らせると、熱いぬかるみをたたえた窪みが指に触れ、吸い付いてくる。
 城戸は窪みに溜まった愛液のぬめりを指で掻き混ぜると、誘い込むようにヒクついている長瀬の膣穴に、左手の中指と人差し指を根元まで一気に突き挿れた。

「んぅっ……!」
 発情して降りてきていた子宮に、ごつい男の指が突き刺さるように強く突き当たる。
 胎の奥を揺るがす振動と快感に長瀬は声を上げ、城戸の腕を強く掴んだ。

 城戸は長瀬の膣奥深く埋めた指を抜き挿ししながら、突き当たりにある子宮を指で突き上げる。
 グチュグチュと濡れた音が長瀬の女性器から上がり、無防備に開かれた割れ目から、新たに溢れ出た愛液がとろとろと滴った。

「オマ○コ濡れ濡れだな。……気持ちいいか? 八尋」
 城戸は微かな笑みを浮かべ、長瀬の顔を覗き込んだ。
 城戸の身体の下で長瀬は、快楽にとろけた雌の顔を晒している。

「いい……オマ○コ気持ちいいっ、章吾に子宮指マンされんの、すげーいいっ……」
 尋ねる城戸に、長瀬は息を荒げ、自ら腰をくねらせながら答える。
 城戸は満足そうな笑みを浮かべると、両手で長瀬の両性器を愛撫しながら、再び長瀬に口づけた。

 こんな風に八尋を可愛がれるのは、俺だけだ。

 城戸の心を、嬉しさと優越感が満たしていく。
 長瀬にとって城戸は初めての男であり、唯一の男だ。
 この関係が続いていく限り、長瀬が知る男は、城戸ただ一人だけだろう。

「んっ、んぅ……っ……章吾……っ、ん……」
 両性器の愛撫に健気に応える長瀬が愛しくて、城戸は何度も長瀬に口づけた。

 キスと両性器の愛撫で長瀬の性感を高めた後、城戸は長瀬の女性器から指を引き抜く。
 同時に、男の部分を扱いていた手も外した。
「あ……な、なんで……」
 突然中断された快感に、長瀬は縋るような目で城戸を見た。
 城戸の頬に微かな笑みが浮かぶ。

「さっき、クチマ○コで俺のチ○ポ抜いてくれただろ。今度は俺がお前のオマ○コ舐めてイかせてやるよ」
「そ、そんな……いいって……」
 城戸の言葉に、長瀬は恥じらうような表情を見せた。
 触られるのは良くても、舐められるのはやはり恥ずかしいのか。
 先ほどと同じ反応の長瀬に、城戸は思わず笑みを漏らした。

「ダメじゃねえんだろ。だったら……」
 城戸は長瀬に覆いかぶさっていた身体を起こすと、長瀬の股の間にかがみこみ、再びその女性器に顔を近づけた。
 とろとろに濡れ開いた女性器から、発情した雌の淫臭が匂い立つ。

「たまんねえな、オマ○コの匂い……すっげームラムラくる……」
 興奮に上ずった声で呟きながら、城戸は長瀬の女の部分を犬のように嗅ぎまわった。
 我慢できないのか、その右手はいきり勃った自らの肉棒を扱いている。

 先走りの汁を自らの肉棒に指で塗り付けながら、城戸は長瀬の女性器の割れ目に口をつけた。
 そのまま、舌で膣口の上辺りをべろりと舐め上げる。
 途端に、長瀬の喉から鋭い喘ぎ声が上がった。

「ぅあッ……!」
「ここだよな、八尋の気持ちいいとこ……。オマ○コの入口が感じるんだろ? いつも俺のチ○ポが出入りして擦ってるとこだよなぁ」
 城戸はニヤけた表情で軽口を叩き、愛液で濡れ潤った長瀬の膣口付近を舌でべろべろと舐め回す。
 ピチャピチャと濡れた音が長瀬の女性器から上がった。

「あ、あぁ……っ、ひぃっ……!」
 女性器を舐められる快感に長瀬は手で城戸の頭を押さえ、声を上げてベッドの上にのけ反った。
 ヒクヒクとうごめく膣粘膜からはひっきりなしに愛液が溢れ出し、城戸の口元を濡らしている。

 長瀬の膣口付近を舐めながら、城戸は愛液に濡れた左手の指で、開き切った割れ目の中身を撫で上げた。
 ビラビラの合わせ目があるであろう上の方は、男の部分の膨らみに隠れていて見えない。

 城戸は男の膨らみに隠れた長瀬の女の部分を弄ろうと、膨らみの下に指を滑り込ませた。
 ふと、その付け根にこりっとした小さなしこりのような感触が触れ、城戸の頭に疑問符が浮かぶ。

 その感触の正体を確かめるため、城戸は付け根が見えるように長瀬の男の膨らみを手で持ち上げた。
 男の膨らみに隠されていた、長瀬の女性器の上の部分があらわになる。
 そこにあったのは女性器のビラビラの合わせ目と、その合わせ目の頂点でピンと硬く勃ち上がっている桜色の突起だった。
 城戸は自らの肉棒から右手を離すと、我慢汁でベトベトになった指でその突起を押さえ、こねるように撫でた。
 ぴくり、と長瀬の身体が震える。

「くぅッ……あぁ……ッ!」
 長瀬の喉から切なげな喘ぎ声が上がり、膣粘膜から噴き出した多量の愛液が膣穴からとろとろと溢れ出てくる。
 尻の下に溢れ落ちた愛液は、シーツに濡れた染みを作った。

 そう言えば、以前、ネットでたまたま見つけた無修正エロ動画の女のオマ○コに、こんなのが付いてたな、と城戸は思い出す。
 女性器の一番感じるとされている箇所……クリトリスだ。

「もしかして、これ、クリトリスか? チ○ポみてーに、ビンビンに勃起してるぜ」
 硬くしこった雌の突起は大きく膨らみ、皮から桜色の中身を覗かせている。
 城戸は自らの我慢汁を塗り付けるように、長瀬の女性器の突起を指でこね弄った。

「ひぃ……ッ!」
 長瀬の喉から鋭い悲鳴のような声が上がる。
 膣穴と男の尿道口からは、ぬるついた汁がとろとろと止めどなく漏れ溢れ、長瀬の両性器を濡らした。

「オマ○コ穴に指マンされなくても、クリ弄られるだけで気持ちいいんだな」
 我慢汁でぬるぬるになった長瀬のクリトリスを指で弄りながら、城戸は口元ににやりと笑みを浮かべた。

 エロ動画の女は男にクリトリスを弄られ、舐められて、潮吹きしながら絶頂していた。
 この突起を愛撫してやれば、長瀬もそれだけで絶頂するのかも知れない。

 城戸は右手の指先で長瀬のクリトリスを押さえ、中身を押し出すように皮を剥いた。
 剥き出しになった桜色の突起はぷっくりと膨らみ、城戸の目の前に発情した雌の欲望を晒している。
「可愛いクリだな、八尋。俺がいっぱい可愛がってやるよ」
「ちょ、章吾、何を……っ、ぅあッ……!」
 城戸は硬くしこった長瀬のクリトリスに口づけると、剥き出しになった無防備な雌の突起を舐め始めた。

「あぁ……ッ! くぅ……ッ!」
 城戸の愛撫に長瀬は切ない声を上げて、ベッドの上で身体をのけ反らせた。
 男の部分を舐められた時よりも鋭敏な、痺れるような強い快感が女性器に走る。
 膣粘膜から新たな愛液が噴き出し、長瀬の膣内に溢れ出した。

 ぽっかりと口を開けた長瀬の膣穴は、多量の愛液をとろとろと吐き出しながら、誘い込むように内壁をうごめかせている。
 城戸は膣穴の入口に左手の中指と人差し指を押し当てると、その二本の指を先ほどと同じように、根元まで一気に突き挿れた。
 既に何度も指でこね弄られ、柔らかく開いていた長瀬の膣穴は、城戸の指を何の抵抗もなくぬるりと受け入れる。
 発情して降りてきていた子宮に、ごつい男の指が突き刺さるほど強く突き当てられた。
「……っ!」
 長瀬の喉から声にならない叫びが上がり、真っ黒な目が驚いたように大きく見開かれる。
 城戸は長瀬の剥き出しのクリトリスを舐めながら、柔らかくとろけた膣にハメた指を抜き挿しし始めた。

「八尋のオマ○コの中、オマ○コ汁でヌルヌルだな。グチョグチョいってるぜ」
 濡れた膣を指で掻き回す淫猥な水音が、長瀬の女性器から上がる。
 その音が長瀬に聞こえるように、城戸はわざと激しく指を動かした。
「んぅッ……くぅッ……」
 じわじわと押し寄せてくる快楽に耐えるように、長瀬は両目を閉じ、鼻でふうふうと息をしながら奥歯を噛み締めた。
 その両手はシーツをきつく掴んでいる。

「うわっ、オマ○コ汁、すっげー漏れてきた。さっき指マンした時より濡れてるな。俺にクリ舐められんの、そんなにいいのかよ?」
 わざとらしく尋ねながら、城戸は二本の指先で長瀬の子宮を強く突き上げ、剥き出しのクリトリスを舌で虐める。
「いっ、いいっ……気持ちいいっ……!」
 快楽に顔を歪め、羞恥の感情に頬を染めながら長瀬はこくこくと頷いた。
 その答えに、城戸は満足そうな笑みを漏らす。

「チ○ポ舐められんのと、どっちが気持ちいいんだ?」
「あ……っ、クリ……クリトリスの方……っ……章吾にクリ舐められんの、すげえ好きっ……!」
 男としてのプライドをかなぐり捨て、自らの内で暴れ出した雌の欲望のままに、長瀬は正直な言葉を口にした。
 膣粘膜からじゅわっ、と新たな愛液が溢れ出す。
 城戸によって開かれた禁断の扉とも言うべき、女性器で味わう快楽は、長瀬を従順な雌に変えていた。

 快楽にとろけた雌の顔で喘ぐ長瀬に、城戸の低く優しい声が響く。
「じゃあ、俺とずっと一緒にいろよ。これからもいっぱいオマ○コ可愛がってやるからさ」
「章吾……っ」
 城戸の言葉に長瀬は、胸の奥と子宮がキュンと切なく疼くのを感じた。
 そんな長瀬に、城戸は嬉しそうな表情で愛の言葉を囁く。
「好きだぜ、八尋」
「俺も、好き……っ、章吾、好きだっ……」
 胸の奥から溢れ出す城戸への想いを、長瀬は叫ぶように口にした。

 完全に勃起したクリトリスは指で皮を剥かなくても、敏感な中身が丸出しになっている。
 城戸はクリトリスの皮を押さえていた手を放すと、その手で長瀬の男の部分を握った。
 今まで指一本触れられていなかったのにもかかわらず、長瀬の男の部分は女性器を愛撫された刺激だけで興奮し、硬く反り返っている。

「こっちも……チ○ポも気持ちよくしてやるよ」
 言って、城戸は自分でいつもするように、長瀬の男の部分を扱き始めた。
 男の部分の尿道口から粘ついた我慢汁がとろりと溢れ、城戸の右手を濡らす。

 男の部分を扱きながら、城戸が膣に突き挿れた指で子宮を突き上げ、剥き出しのクリトリスを舌で舐め回してやると、長瀬は泣きそうな声を上げて、両性器からとろとろと汁を漏らし、喘いだ。
「両方あるだけあって、気持ちいいとこいっぱいあるんだな」
 城戸は嬉しそうな笑みを浮かべ、長瀬の両性器を愛撫する。

 やがて、城戸は自らの指先が触れている長瀬の胎の奥の変化から、長瀬の女性器が絶頂に近づいていることに気づいた。
「八尋。子宮の位置、さっきより下に下がってきてるな。そろそろオマ○コイキそうか?」
「ん……うん……」
 頷く長瀬だが、なぜかその表情はそわそわと落ち着かない。
 城戸は顔を上げ、長瀬の顔を覗き込んだ。
「? どうかしたのか? オマ○コイキそうなんだろ? 我慢しないでイッちまえよ」
「イキてぇけど……イッたら、何か漏れそう……」
 尋ねる城戸に、長瀬は小声でためらいがちに答える。
 その顔には戸惑いの表情が浮かんでいた。
 漏らすことを恐れて、恥ずかしがっているのだろうか。

 そんな八尋も可愛いな、などと思いながら、城戸は事もなげに言い放つ。
「いいぜ、漏らしちまえよ。着替えならあるし」
「! そっ、そういう問題じゃねぇだろっ!」
 思わず大声を出す長瀬に、城戸はにやりと笑みを浮かべた。
「大丈夫だって。俺しか見てねえから。お前がオマ○コアクメキメながら漏らすとこ、見ててやるよ」
 唾液で濡れた長瀬の剥き出しのクリトリスを、城戸は再び舌で執拗に舐め回す。

「?! そっ、そんな……! あっ、いくっ、オマ○コイクッ! 漏れるぅっ!」
 長瀬が叫ぶと同時に、城戸の指を咥え込んだ長瀬の膣が強く締まり、女性器の割れ目から尿でも愛液でもない透明な液体が勢いよく迸った。いわゆる潮吹きだ。
 女性器から噴き出した潮は、城戸のTシャツの胸元を透けるほどに濡らし、大きな染みをシーツに広げていく。
 透明な液体は女性器からだけでなく、男の部分の尿道口からも噴き出した。
 男の部分から噴水のように打ち上げられた潮は、長瀬の顔に飛びかかって髪と頬を濡らし、半開きになった口の中に入って、髭から滴となって滴り落ちる。

 Tシャツと学ランをずぶ濡れにした長瀬は、あまりの快楽に恍惚とした表情を浮かべ、放心状態になっていた。
 城戸は身体を起こし、手を伸ばして長瀬の頬に触れる。
「八尋。チ○ポからもマ○コからも、いっぱい潮吹いたな。気持ちよかっただろ?」
「あ、ああ……」
 尋ねる城戸に、長瀬はこくりと頷いた。
 城戸の顔に嬉しそうな笑みが浮かぶ。
「そっか。じゃあさ、今度は俺と一緒に気持ちよくなろうぜ」

 膣から抜いた城戸の左手指には、白く泡立った本気汁がべっとりと絡みついている。
 城戸はそのどろどろの粘液を硬くいきり勃った自らの肉棒に塗り付けるように、左手で肉棒を扱いた。
 そして、絶頂の余韻でヒクついている長瀬の女性器の入口に、我慢汁で濡れた亀頭を押し当てる。
 くちゅ、と濡れた音がして、ぽっかりと口を開けた膣穴の窪みに、亀頭の先が吸い付くようにはまり込んだ。
「んっ……」
 硬い男性器を押し当てられる感触に、長瀬は思わず身じろぎする。
 城戸は長瀬の身体の上から覆いかぶさり、その顔を覗き込んだ。
「なあ、八尋、挿れてもいいよな? 俺、もうガマンできねえ……」
 余裕のない表情でこちらを見つめる城戸に、長瀬は微かな笑みを浮かべた。
「……いいぜ、来いよ。俺も章吾の……挿れて欲しい……。オマ○コでお前と繋がりたい……」
 ガチガチに勃起した肉棒を握る城戸の手に、長瀬は自らの手を重ねた。
 そして、もう一方の手で女性器の割れ目を開き、腰を前に突き出して、自ら城戸の雄を誘い込む。

「今日は大丈夫な日だから、ゴムなしで中で出していいぜ。章吾のチ○ポとザー○ン、オマ○コの奥でいっぱい感じたい……」
 城戸を見つめながら、長瀬はうっとりと嬉しそうな表情を浮かべている。
 そんな長瀬に、城戸は胸の奥が熱く高鳴るのを感じた。
 長瀬と繋がり合いたい。一つになりたい。
 強く衝動的な欲望が、城戸の身体を衝き動かす。

「八尋っ……」
 城戸は長瀬の両太ももを掴むと、そのままぐっと腰を押し進めた。
 とろとろにとろけた柔らかい膣穴に、硬い肉棒が力強く突き刺さっていく。
「あっ、すげっ……章吾のが、俺の中に……挿入ってくる……っ!」
「くっ……」
 待ち焦がれていた懐かしい快感に、長瀬は城戸に縋り付き、歓喜の声を上げた。
 城戸も長瀬を強く抱きしめ、自身の肉棒が長瀬の女性器に包まれる久々の快感に、思わず声を漏らす。

 城戸は硬く張った肉棒で長瀬の子宮を押し上げながら、自らの肉棒を根元まで長瀬の膣に突き挿れた。
「全部挿入ったぜ、八尋……。動いてもいいか……?」
「ん……」
 息を上がらせ、余裕なさげな表情で尋ねる城戸に、長瀬は何度も頷く。
 城戸を見つめる真っ黒なその目は、雄を受け入れて悦びを感じる雌の表情になっていた。
 そこには、いつもの冷徹さは微塵もない。

 そんな長瀬を見た城戸の顔に優しい笑みが浮かぶ。
「……可愛いな、八尋。俺と一緒に、いっぱい気持ちよくなろうな」
 城戸は長瀬の髪と頬を優しく撫でると、その唇にそっと口づけた。
 そして、膣奥深くに埋めた自らの肉棒を抜き挿しし始めた。

「ぅあっ、奥っ……子宮に、章吾のチ○ポ当たってるっ……!」
 城戸が硬い肉棒で長瀬の子宮を突き上げる度に、我慢汁で粘ついた尿道口が、発情して降りてきた子宮口に何度も強く押し付けられる。
 その度に長瀬は喘ぎ声を上げて、城戸にしがみついた。
「当たってるな……俺のチ○ポと八尋の子宮の入口が、オマ○コの奥でディープキスし合ってるんだぜ……分かるか?」
 こんな風にな、と言って、城戸は腰を動かしながら、半開きになっている長瀬の唇に深く口づける。
 くちゅくちゅと濡れた音がして、城戸の舌が長瀬の咥内に進入した。

「んっ、んぅっ……オマ○コ奥の子宮とチ○ポのキス、すげえ気持ちいいっ……! もっと……もっとしてぇ……っ!」
「俺もすっげえ気持ちいい……! 八尋のオマ○コ、トロトロで柔らかくて、このままイッちまいそうだ……!」
 硬い肉棒で何度も強く子宮を突かれ、発情した雌になった長瀬は、剥き出しの雌の本能で城戸に行為をねだる。
 急速に膨れ上がっていく射精欲に城戸は息を荒げ、長瀬の望み通りメチャクチャに子宮を突いた。
 長瀬の喉から悲鳴のような声が上がり、城戸の男性器の根元に絡みついた女性器のビラビラの間から、白く泡立った愛液がとろとろと溢れ落ちる。

 今にも絶頂しそうなほど女性器の性感が高まった長瀬は、爆発しそうな雌の本能のまま、大声で叫んだ。
「章吾っ、俺の中でイッて……! デキてもいいから、濃い子種入りのザー○ン、オマ○コの奥にいっぱい出して……!」
「! 八尋っ……!」
 雌の本能剥き出しで雄を求める長瀬に、城戸の胸がどくんと熱く高鳴る。
 興奮した城戸は、長瀬の膣奥で硬く膨らんでいる射精間近の肉棒を、子宮に突き刺さるほど強く突き立てた。
 瞬間、限界まで性感の高まった長瀬の子宮に、震えるほどの衝撃と快感が走る。

「ぅあっ、いくっ……! オマ○コイクぅッ……!」
「くぅっ、俺もいくッ……! オマ○コにザー○ン出る……っ!」
 城戸の肉棒を咥え込んだ膣をヒクヒクと痙攣させ、長瀬は女性器で絶頂した。
 同時に城戸も、長瀬の子宮口に突き当てた肉棒を力強く脈打たせながら、濃厚な子種汁を長瀬の膣奥にたっぷり射精する。
「ぁあっ、出てる……っ……! 子宮に章吾のザー○ン出てるぅっ……!」
 ドクドクと脈打つ肉棒と、膣奥に吐き出され溜まっていく城戸の精液の温かい感触に、長瀬は快楽にとろけた雌の顔で叫んだ。

 こんなにも中出しされたら、妊娠するかも知れない。

 そう思った瞬間、震えるほどの被虐的な快楽と、愛する男の全てを胎の奥まで受け入れたいという、雌の本能から来る切実な欲求が、怒涛のように長瀬に押し寄せてきた。

「ひっ……またイクッ……章吾のザー○ンで、子宮イクぅ……ッ……!」
 絶頂の余韻にヒクつく長瀬の女性器に、再び激しい絶頂が訪れる。
 射精している城戸の肉棒から精液を搾り取るように、長瀬は膣を何度もヒクつかせ、子宮口を精液で溢れさせながら、アクメの叫びを上げた。

 だが、男女両性器を持つ長瀬の絶頂は、それだけでは終わらない。
 女性器への刺激と、城戸の硬い腹筋で擦られて昂った男の部分は、女性器の絶頂の衝撃で一気に限界まで上り詰めていた。
「ぅあっ、ひぃッ……! チ○ポもイクぅッ……!」
 立て続けに襲いくる強烈な快楽に、長瀬は息も絶え絶えに叫んだ。
 硬く反り返った男の部分から、どろりとした白濁液が勢いよく飛び出し、長瀬の顔に飛びかかる。
 ドクドクと脈打つ男の部分から何度も吐き出された濃厚な精液は、長瀬の髪と頬を白く汚した。


 ベッドで寄り添う長瀬に、城戸は考え込むような表情で黙りこくっていた。
 やがて城戸は意を決したように口を開く。
 それは、ずっと気がかりだったことの真相を確かめるためだ。

「なあ、八尋……」
「うん?」
 長瀬の目が城戸を見た。
 その眼差しに城戸は一瞬ためらいを感じたが、勇気を出して言葉を繋ぐ。

「前にさ、お前が危険日だって言ってた時に、俺が無理やり中出ししたことあったよな。あの時は本当、ごめん……。それで、あの後ってどうなったんだ……?」
「妊娠したか、ってことか?」
 単刀直入に言葉をぶつける長瀬に、城戸は自分の胸の中の疑問を鷲掴みにされたようで、何も言えず長瀬の顔を見つめた。
 そんな城戸に、長瀬は事もなげに答える。
「心配しなくても、デキてねえよ。アフターピル使ったからな」
「え……。あ、そ、そっか。そーだよな……」
 妊娠していない、という事実を長瀬の口から聞きながら、城戸は愛想笑いのような苦笑いのような表情を浮かべた。
 安堵の気持ちと残念な気持ちが胸の中で入り混じる。

 あの日、城戸は、排卵したばかりの長瀬の女性器に子種をたっぷり流し込んだ。恐らく受精はしていただろう。
 だが、受精卵ができても、それが子宮内膜に着床しなければ、妊娠は成立しない。
 アフターピルで受精卵の着床を阻止した長瀬は、妊娠するのをあと一歩のところで回避したというわけだ。
 逆に言えば、あの後、何もしなければ、今頃、長瀬は城戸の子どもを妊娠していたということになる。

「何だよ、その残念そうなツラ。さては、俺に孕んでて欲しかったのか?」
「! そ、それは……」
 長瀬の表情が、あきれ顔からにやりと意味ありげな笑みに変わる。
 まるで胸の内を見透かされたようで、城戸は言葉に詰まった。

 そんな城戸に、長瀬は優しい眼差しで告げる。
「章吾。俺はお前の子どもなら産んでもいいって思ってるぜ」
「え……」
 口づけられるほどに近い距離で見つめられ、城戸は驚きの表情で長瀬を見つめ返した。
 長瀬は城戸の手を取ると、その手を自らの下腹……ちょうど子宮がある辺りへと導く。
 硬く引き締まった腹筋の感触が城戸の手に触れた。

「お前の子どもならデキてもいいし、もしデキたら、ちゃんと産みたいって思ってる。お前の全てを受け入れたいんだ。……章吾のことが好きだから」
「八尋……」
 真っ直ぐな眼差しでこちらを見つめる長瀬に、城戸は思わず胸が熱くなるのを感じた。
 長瀬が自分のことを受け入れてくれている。自分の子どもを産んでもいいと思うほどに。
 自分の全てを健気に受け入れようとする長瀬の姿に、城戸の胸の奥は温かく優しい想いで満たされていく。

「ありがとな、八尋。すげー嬉しいよ」
 城戸は嬉しそうな笑顔になると、長瀬をぎゅっと抱きしめた。
 そして、そっと優しく口づける。

「俺も、八尋に俺の子ども産んで欲しい。いつか八尋に俺の子どもができたら、その時は……」
 穏やかな優しい眼差しで長瀬を見つめ、城戸は硬い筋肉をまとった長瀬の腹を大きな手で優しく撫でた。

【to be continued...】 2015/05/28UP

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