(熱い……)
ただ布団の中でじっとしているだけだが、両親の姿をみて
熱くなった胸の熱が体にも伝わってた。特に下腹部がむず痒
くて居たたまれなくなり、寝たふりがばれないように息を殺
してさらに熱くなる。
その息苦しさで目が回りそうだったが、少女は両親から目
が離せなかった。たとえ身動きしていなくても、一目少女の
姿を見られれば目を開けているのは分かってしまう。それで
も、気が付かれないことを祈りつつ、目に焼き付けるように
愛しあう両親を見続ける。
(お父さん、お母さん……)
少女の熱い胸の奥に暗く冷たい穴が空いており、そこから
寂寥とした風が吹く。
仲睦まじい両親の姿はとてもきれいで、それは子供が立ち
入れない夫婦の世界だと分かっていても、横でただ見ている
のはさみしくて悲しくなる。寝たふりがばれれば、両親は咎
めずに構ってくれるだろう。きっと、ねだれば両親の間で抱
いて寝てくれるはず。少女もけして同じことをして欲しい訳
ではない。ただ、さみしいのだ。
少女の中で、両親を求めるさみしさと、邪魔をしたくない
気持ちがせめぎあう。
「……っ」
「…ぅ…ん……っ…んゅ…」
父の無骨な指が母の長い髪を梳き、ゆったりと耳や頭を愛
撫する。母も堅い幹だけでなく、その下の袋も優しく指で揉
んだり、口に含んで転がしたり、ふたたび幹に舌を這わせた。
「……ぁ……はぁぁ……」
母は父のそれを吐き出し、ぺたりと布団に座り込んで熱い
ため息をつき、潤んだ瞳で父を見上げる。
「あなた、もう……」
父は母の前にしゃがみこんで口づけする。父の頭に両腕を
回して答える母。父が母の腰を片腕で支え、両足の間に手を
伸ばすと、そこからねちゃりとぬめった音がする。
「すごいな、ぐしょぐしょだよ」
「だって、あの子が横にいると思ったら……んんっ」
母の言葉に少女は一瞬ドキッとするが、母はすぐ父に口を
ふさがれて真意は分からなかった。いちおう、まだ少女を起
こさないようにしているようだったが、少女が聞き耳を立て
ていなくても聞こえるくらい緩くなっていて、二人の熱い息
遣いが少女には手に取るように分かった。
「桃子、四つん這いになって」
父に言われた母は肘と膝をつき、父に向かって高く尻を突
き出した。そして枕に顔を埋めて小さく腰を振る。それに誘
われるように、父は母の腰を押さえて豊かな尻の肉にかぶり
つく。
「ゃっ、ぁ、あなたったら、ぁぁっ」
「誘ったのは桃子だろ?」
母の抗議の声を、父は尻への強い愛撫で封じ込める。大き
な双丘を少し強めに撫でさすり、何度も跡がつきそうなほど
強く白い尻肉を吸う。母は逃れようとするが、父に腰を押さ
えられて身動きができない。仕方なく、枕に顔を押し付けて
耐える。
「…っ……ん……っっ…」
「……ゃ…っ……ぁ…」
「…ん……ぁ……あぁぁっ」
父が双丘の谷間に吸い付いた時、母はこらえ切れず一際大
きな嬌声を漏らす。
「桃子」
「…って、もう…いじわる……」
母に声を出させておいてたしなめる父に、母は拗ねるよう
に枕を抱き締め、耐えるために枕カバーにかみつく。そして
準備万端と尻をさらに父の方へ突き出した。
「…っ……っ………っっ」
母への責めを再開する父。尻の中央に顔を埋め、びちゃび
ちゃと音を鳴らしてなめまわし、ずずずと少し下品な音を立
てながら湧き出てきたものを吸う。
(やだ……へん、なの)
あられもない両親の姿を見続けるうち、体中の熱さや切な
さ、むず痒さ、少女を居たたまれなくさせるもの全てが、下
腹部の中心に集まっていく。
(どうしたら、いいの?)
どうしたらいいかは分かっている。風呂場で洗った時のよ
うに、母が父にしてもらっているように、熱いそこを刺激す
ればいい。しかし、子供である少女がそんなことをして良い
のかという罪悪感と、蚊に刺された跡を不用意にかいてさら
に痒くなるような恐怖、それが少女をためらわせる。
「……っ………っ」
激しい快楽に震える妖艶な母の姿。気持ち良さそうで、嬉
しそうで、幸せそうな母はあまりにも魅力的で、頑なな少女
の抵抗を崩していく。本来の少女であれば抵抗できる誘惑も、
弱り惑い悩む今の少女には防ぎ切れなかった。
(だめ、がまんできないっ!)
布団の中で音を立てないよう、そっと腕を動かす。
胸元からネグリジェをたどると、指先はへその上で短いキャ
ミソールの裾を探り当てる。薄い布地は、まるで存在しない
かのように熱く火照った肌の感触を指先に伝えた。さらにネ
グリジェを伝って下の方へ指をたどらせると、指は小さなへ
そを越えて、なだらかな下腹部の先でショーツの端に行き当
たった。短いローライズのショーツは端から少し指を伸ばせ
ば、指先を待ち望む熱い秘唇にたどり着ける。
ネグリジェを指で手繰り寄せ、ショーツをあらわにする。
すでに身じろぎしてずり上がったネグリジェは、有って無き
が如きのショーツを隠す仕事を簡単に放棄した。布団の中で
見えなくても、下着をあらわにする背徳感が、少女の背筋を
震わせる。少女は口の中にたまった生唾を飲み込み、今か今
かと待ち焦がれる秘唇に伸ばした中指を与えた。
「ひっ!」
中指が触れたところから、少女の全身に感電したかのよう
な痺れが走り、驚きのあまり悲鳴を漏らしてしまう。あわて
て指を離して両親の様子をうかがうが、幸いにも気が付いて
いないようだった。
(す、すごい。いまの、なに?)
少女はショーツの上から触ったつもりだった。しかし今の
少女が履いているローライズのショーツはオープンクロッチ
のもの、少し動いただけでクロッチは開いてしまう。それで
あらわになった一番敏感な部分を指でつついてしまったのだ、
心構え以上の刺激で驚いてしまうのは当たり前だった。
(気をつけないと……)
引っ込めた指を再び伸ばした。今度は人差し指と薬指でク
ロッチの位置を確かめ、先程とは違うところに怖ず怖ずと中
指をあてる。
(んっっ)
指先に湿り気を感じる。けして濡れた訳ではなく汗で蒸れ
ただけなのだが、少女には漏らしてしまったように思え、羞
恥で顔を赤くした。
そして指で触られた側は、まだスリットの上に指の腹を押
し当てただけだったが、そこを中心に下腹部全体へやんわり
とした心地よさが広がる。それだけでむず痒さや切なさ諸々
が解消されはしないが、身体が焦がれ続けた刺激に少女は熱
い吐息を漏らした。
「……ん……っ」
少女は両親の呼吸に合わせて、指を動かしはじめる。息が
荒くなるのは防げないし、やはりこらえ切れず声を出してし
まうかもしれない。なら目立たなくすれば良い、そう少女は
考えた。
運動が苦手な少女だったが、ずっと両親の行為を見続けて
いたこともあり、不規則な呼吸にも合わせるのはそう難しく
はなかった。やはり、親子ということもあるのかも知れない。
「…っっ…………っ…」
「……っ…………っ」
湿った割れ目の上を指が行き来するたび、そこを中心にじ
わじわと鈍い痺れが波紋のように広がってゆく。まだ閉じた
スリットの入り口なのに、その気持ち良さで少女の肌は粟立っ
てしまうほど感じていた。切れ切れの呼吸が母のと合わさり、
それだけで両親との一体感を感じて少女の心と体は高ぶって
ゆく。
「……んん……んっ……」
「……ん………っ…」
目を閉じ、父と母の息に耳をすませ、ひたすら指使いをそ
れに合わせ、動かす。指を父のに見立て、あそこを母のに見
立てた、寂しさを慰める、一人だけの夜のままごと。
(…お父さん…お母さん……)
本当は、ただ両親に抱き締めて貰いたいだけ。甘えて迷惑
をかけたくない気持ちと、ほんの少しの子供らしい好奇心が、
少女を早すぎる代償行為にかき立てていった。
「……っ…はっ、はぁぁ」
母の呼吸が乱れる。少女が目を開くと、ぐったりした母の
腰を父が後ろから抱え、股間から突き出る巨大なものをその
中心にあてがっていた。
「いくぞ、桃子」
「は、早く、早くっ、あぁっ!」
何かをねだる母の尻に、父は自らの腰を押し付ける。
(え、うそ。入っちゃうの?)
少女の目前で、強烈な存在感を漂わせる父のものが、母の
胎内に少しずつ押し込まれていく。その様は手品か何かのト
リックにさえ思えたが、何かがめり込んで押し出される生々
しい音が本当のことだと示していた。
「ん、くっ…あっ……はぁぁ」
巨大なものの全てが母の胎内に埋め込まれると、母は熱く
艶かしい吐息をこぼした。
「やぁ、はっ、あっ、あっ」
父は押し込んだ状態で体の位置を調整すると、頭が抜けな
いところまで腰を引いた。太い幹がぬらぬらと何かでぬめり
を帯びているのが見て取れる。そして今度は一気に母の体を
貫き、リズミカルに腰を振り始めた。
「ひっ、あっ、ゃ、あんっ」
何とか堪えようと意識はしているようだったが、ザルから
水がこぼれるように妖艶な嬌声が母の口から漏れる。髪を振
り乱して口の端から唾液を飛ばすような母の姿は普段では想
像も付かないが、少女には幻滅するどころかいつもより綺麗
にさえ思えた。
(あそこに、入ってるんだ)
風呂場で母が教えてくれたところ。赤ちゃんが産まれてく
る場所。何故そんなところにあんなものを入れるのか。それ
が気持ち良いことだと分かっても、そんな大事なところであ
んなことをするのが疑問に思える。それに赤ちゃんより小さ
いとは言え、あんなに大きなものが出入りするのはとても不
思議だった。
少女はクロッチごと自らのスリットを指で開き、そっと中
指を入り口の辺りに押し当てる。
「んんっ!」
最初にもっと上の方を触ってしまった時ほどではないが、
少女の背筋を軽い電流が流れるくらいの刺激を受ける。さら
に、指先にはわずかであるが汗とも異なる湿り気を感じた。
(あんな大きいのが、ここに……)
指先に感じられるところは、ただの襞のようで穴とは思え
ない。指どころかマッチ棒さえ入りそうにない。だが、いず
れ成長して大人の体になったら、母のように愛する人のもの
を受け入れられるようになる。
(あぁぁっ)
下腹部の奥の奥、腹の中の知らないところが、きゅっと収
縮した。それは決して不快なものではないが、腹痛とは異な
る不思議な感覚に少女は戸惑う。
(やだ、漏れちゃう)
それに呼応するかのように、ぬるぬるとしたものが穴とは
言えないようなあそこから染み出てくる。指先で押さえよう
としても、ぬめりで滑ってしまい、それが刺激となって下腹
部を痺れさせ、さらに少女の体から何かを染み出させた。
(きもち…いい……)
スリットの表面よりもその中は何倍も気持ち良く、恥ずか
しさやら何やらを押しやって少女を恍惚とさせた。指が気持
ち良さを求めて自然と動いてしまう。中指を割れ目で挟み、
人差し指と薬指で割れ目を押さえ、少女は手をそっと動かし
始めた。
「…ふぁ………ぁっ…ゃぁ…」
快楽がうねりとなって、少女の隅々に行き渡る。少女のそ
こは濡れはじめていてもまだ微量で、激しい動きは痛みを伴
い、おとなしくしか動かせない。そのほんの少しの指の動き
がじわじわと波を高くし、爪先を痙攣させるほど激しくなる。
「…ゃ……ぁぁ……んっ…ぁ……」
「はぁ、ああっ、やっ、あっっ」
少女の控えめな喘ぎ声と、母の激しい喘ぎが二重奏を奏で
る。我を忘れた少女は母に合わせようと夢中で指を動かし、
幼い体から可愛い嬌声を絞り出す。
「……ゃぁ…っ…ぁ…ぁっ…」
「あっ、あぁ、や、んんっ、あんっ」
父は崩れ落ちそうな母の体を横にし、片足を抱え上げる。
豊かな茂みの奥に出入りする父のものが、少女に見せつける
ようにあらわになる。暗い部屋の中で絡み合う、綺麗で柔ら
かい母の体と、傷だらけで引き締まった父の体。それはあま
りに魅惑的で、少女をうっとりさせた。
(わ、わたし、ヘンになっちゃうっ)
少しずつ激しくなる指使いが、少女の最も敏感なところを
捕らえる。幼い体の奥に隠されたままでも激しい快感が吹き
上がり、全身に火花を散らして少女の頭を白く焼き尽くした。
「ゃっ、あぁぁっっ…っ……ぁ………ぁ」
薄れ行く意識の中、少女を捕らえ続けたのは最後まで両親
の姿だった。