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[248](1/10)549 ◆51nyTkmf/g 2005/06/18(土) 21:01:31 ID:FK4KuWFA
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[254](7/10)549 ◆51nyTkmf/g 2005/06/18(土) 21:09:38 ID:FK4KuWFA
[255](8/10)549 ◆51nyTkmf/g 2005/06/18(土) 21:10:50 ID:FK4KuWFA
[256](9/10)549 ◆51nyTkmf/g 2005/06/18(土) 21:12:07 ID:FK4KuWFA
[257](10/10)549 ◆51nyTkmf/g 2005/06/18(土) 21:13:20 ID:FK4KuWFA

Call my name! (19)キス

「き、きす?」
 冗談だと思いたかったが、すずかがそれをあっさり打ち砕
く。
「アリサちゃん、ずるい! わたしも・・・ちゃんとキスし
たい」
「じゃ、三人でしよう。ね、いいでしょ、・・・」
 どこか遊びに行こうと誘うような気軽さで、アリサは少女
の手をとった。すずかも少しはにかみながら少女の手をとり、
ふたたび二人に捕らえられる。振り払えば離すだろうが、少
女はただ困ってどうすることもできない。
 おりしもアリサとすずかの後ろでは、巨大な画面一杯に少
女の兄と忍のキスシーンが映っている。互いに舌をからめ合
わせ、唾液をすすりあうような激しいディープキス。
「え、えと……キスって、お兄ちゃんと忍さんがしているよ
うな?」
「うん。・・・はもっと激しいのがいいの?」
 少女は思いっきり頭を振って否定する。兄のキスは十分激
しく見えるが、それより激しいのがあるかと思うと目が回り
そうだった。
「そうじゃなくて、その、キスって好きな人とするんでしょ?」
 キスは夫婦とか恋人とかがするもの、少女の認識はそんな
ものだ。外国には家族や親しい人と挨拶代わりで頬などにす
るところがあるのも知っているが、アリサとすずかがそのつ
もりで言っているようには見えなかった。何しろ二人とも下
着姿で、他は靴下とよく分からない尻尾の飾りだけだ。少女
自身もバスローブの下は素っ裸だし、どうしても兄と忍がし
ている方を想像してしまう。
「当たり前じゃない、嫌いな人なんか近づきたくもない」
「そうだよ。好きだからしてみたいの。・・・ちゃんは……
違うの?」
 すずかの顔が悲しげに曇る。アリサもすずかの様子をみて、
表情がまさかからもしやに変わった。
「・・・、あんなこと言っておいて本当は私達のことが嫌い
なの?」
「そんなことない! 二人とも大好きだよ! 今日だって会
えるのが楽しみで、バスの中でお兄ちゃんにはしゃぎ過ぎだっ
て怒られたぐらいだもの」
 少女は二人の手を強く握りなおし、アリサとすずかの疑惑
を否定する。二人を嫌いだと思ったことなどないし、そう思
われるのは耐えられない。
「……なら、キスしてもいいでしょ」
 アリサはまだ半信半疑のようで、少女の様子を伺っている。
「でも、お友達どうしてキスなんて、みんなするの?」
 言葉を選んで、自分の戸惑いを伝える。二人の疑いは晴ら
したいが、微妙な問題なだけに二人を傷つけるのが怖い。
「普通するでしょ。ね、すずか」
「うん、みんなしているよ。・・・ちゃんが来た時も、ちょ
うどしていたし」
「そ、そうなんだ……知らなかった……」
 当たり前のように答える二人にショックを受ける。そもそ
も、少女には名前以外に思い出せない記憶がある。漠然と何
が思い出せないか分からないだけに、そこには二人と仲良く
キスしている自分がいるのかも、と少女は思い至る。
「あ、もしかして・・・ちゃんははじめて?」
「そうかな、そうかも……」
 両親や姉の頬にはしたことはあるが、唇同士は記憶にない。
たとえあっても、思い出せないなら初めてと一緒だ。
「それじゃ、教えてあげるね」
 思いが通じたのか、すずかに笑顔が戻る。
「でも……恥ずかしい……」
 少女はうつむいて頬を染める。どんな顔をすればいいのか、
どんな顔をしてしまうのか、変な顔をして嫌らしく思われる
のはいやだ。
「大丈夫、優しくしてあげるから」
 二人の指が、やさしく少女の指にからんだ。

「アリサちゃん、やっぱり三人は無理があると思うよ」
「うー、何か悔しいわね」
 互いに頬を寄せ合えばできなくもない。だが口も突き出さ
なければならず、やり辛いし何より格好悪いというのが二人
の意見だった。三人よれば文殊の知恵とはいかず、うとい少
女は何の役にも立たない。
「これはこれで楽しいんだけど」
「ふみぃ」
アリサが少女の肩を抱き、頬をすりよせる。アリサの頬はす
べすべで柔らかく、とても気持ちいい。キスをしなくてもこ
れだけでいいと思うが、それを言ったら頬をつねられそうだっ
たので少女は口にしなかった。
「よし、・・・。私とすずか、どっちと先にしたいか選びな
さい」
「えぇっ、そんな……」
 急に選べと言われて、少女は困惑する。選ぶ基準が分から
ないし、どちらを選んでも角が立ちそうな気がする。すずか
が苦笑いしているので、アリサは少女をからかっているのだ
ろう。
「もう、・・・ちゃんが困ってるし、アリサちゃんが先でい
いよ」
「いいの、すずか?」
 アリサはほおずりしたまま、少女をギュッと抱き締めた。
顔は見えないが、アリサの声ははずんでいる。そう喜ばれる
と照れてしまうが、とにかく変な争いにならなそうで少女は
胸をなでおろした。
「うん。アリサちゃんの方が先だったし、うまいから・・・
ちゃんにもいいんじゃないかな」
「すずか、ありがとう。じゃ、・・・はこっちを向いて」
そう言いつつ、アリサは自分から少女の前に座る。満面の笑
みを浮かべるアリサの表情と後ろで尻尾がパタパタ動く様子
が、じゃれついてくる子犬のようで可愛らしい。
(犬になめられるのと一緒なのかな)
 そう考えれば、そんなに緊張することではないのかもと少
女は思った。
「ふふっ、・・・の唇、おいしそう」
 自分の唇をなめるアリサが、餌を前にした子犬というより
獲物を前にした狼のように見えてしまい、アリサには悪いが
再び緊張してしまう。
「・・・、いま食べられそうとか思ったでしょ?」
「そ、そ、それは……」
 ぴったりと言い当てられたため、少女はごまかせずにどもっ
てしまう。アリサは思わず後ずさる少女の両手をつかみ、
「ぐるるぅ、わんっ」とうなり声をあげた。
「もう、アリサちゃんってばぁ」
 少女の緊張をほぐそうとするアリサに、少女は顔をほころ
ばせる。さらに後ろから少女の肩をすずかが抱き、耳元にさ
さやく。
「目をつぶって、力を抜いて」
 少女の耳に触れるくらいの距離で熱い息が吹きかかり、こ
そばゆくて背中がむずむずする。その背中でも感じるすずか
の体温もあいまって、少女の体が奥底から火照った。
「アリサちゃんにまかせれば、大丈夫。きっと気持ちいいか
ら」
 少女はすずかの言葉を信じて目をつぶった。見えないので
いつされるのか分からず、それが胸の鼓動を高める。だが、
その半分以上はアリサが与えてくれるはずのものへの期待。
(うぅ、胸が破裂しそう)
 背中に密着したすずかにも胸の高まりが聞こえそうで、恥
ずかしくなって指を握り締める。そのこぶしをアリサの手の
ひらが包んだ。少女が力をゆるめると、アリサは隙間をぬっ
て指を絡ませる。
(アリサちゃん……)
 アリサの体温を感じ、少女は息を止めた。
「…ん……」
 唇に、ふわっと柔らかな感触。レモンのようなアリサの匂
いが鼻をくすぐる。
「…んん……」
 優しく押し付けられる濡れた唇。少し離れ、羽根のような
感触で少女の唇をこする。
(アリサちゃんと、キス、しちゃった……)
 気持ちいい。すずかの言葉にウソはなかった。敏感な太も
もの間とは違う、頭をなでられ時のような、幸せな感じ。
「少し、開いてみて」
 すずかに従い、口を少し開く。それにあわせ、アリサが少
女の上唇をついばむ。
「…んっ……」
 食べられそうで、食べられてしまいたくて、アリサの唇を
受け入れる。
「…んんっ……」
 上唇、下唇と、交互に愛撫が続く。触れられたところが、
ほんのりと温かい。
「・・・ちゃんも、してみて」
 少女もアリサに唇を押し付ける。さわやかなレモンの味。
「……っ」
 ついばみあい、押し付け、こすり合わせ、濡れた唇を貪り
あう。絡みあう指に力が入り、背筋が震えた。
「…っ……っっ………はぁぁ」
 アリサの唇が名残惜しそうに離れる。力を抜いた少女は後
ろのすずかにもたれかかり、溜め込んでいた息を吐き出す。
うっとりする心地よさに、少女は呼吸を忘れていたのだ。
「・・・、どうだった?」
 目を開けると、アリサが軽やかな笑みを浮かべていた。
「はぁ、はぁ、す、はぁ、すごっ、い、はぁぁ」
 息たえだえの少女。もう離れているのに、まだアリサの感
触が唇に残っている。
(すごい、キスって、こんなにすごかったんだ)
 とうてい十歳にもみたない子供がするキスではなかったが、
初めてのキスの甘美な味に酔いしれる少女はそこまで頭が回
らない。それどころか、ただ唇を触れ合うだけの行為がこん
なにも気持ち良くて幸せな気分になれたこと、そして相手が
大切な友達であるアリサだったことに少女は感動していた。
「・・・ったらとろんとした顔しちゃって。今からこんなじゃ、
すずかとしたら全部とろけちゃうよ」
 アリサは少女の額に軽くキスをし、すずかと入れ替わって
後ろから少女を抱きかかえた。
「もう、アリサちゃんてば。わたしはそんなにうまくないか
ら、あまり期待しないでね」
 すずかは少女の前にぺたっと座り、アリサと同じく少女の
指に自分の指を絡ませる。少女は期待で胸を一杯にして、自
分から目を閉じた。
「大丈夫だよ。だってアリサちゃんと同じくらい、すずかちゃ
んのことが好きだから」
「ありがとう、・・・ちゃん。でも、ちょっと緊張しちゃう」
 その言葉とは裏腹に、すずかはすんなりと少女の唇を奪っ
た。最初はアリサと同じく軽く触れるように、そしてすぐに
激しく少女の唇を求める。
「…んっ……」
 滑らかで柔らかなすずかの唇が、角度や位置を変えながら
少女の唇を愛撫する。すずかのキスも気持ちよかった。少女
はそれをすずかに伝えたくてアリサにしたようにキスを返そ
うとする。しかし、すずかの巧みな動きにまったくついて行
けず、指を握り返すぐらいしかできなかった。
「…ん……ぁ……」
 それでも気持ちは伝わったのか、すずかが一旦動きを止め
てくれたので、少女は自分からすずかにキスをすることがで
きた。技巧も何もない、ただ唇を重ねるだけのキス。でも、
大好きな友達へ、大好きな想いを込めた、少女のありったけ
の、キス。
「…ぁん……」
 すずかはお礼とばかりに少女の唇をなめた。唇の輪郭をな
ぞり、少女を呼び出すように合わせ目をノックする。
「・・・も舌を出すの」
 アリサも少女の耳朶をなめるように耳元でささやく。吐息
が熱く耳に絡みつき、少女の背筋を痺れさせた。
「うん……」
 おずおずと舌を突き出すと、すずかの舌が少女を出迎える。
「…ぁっ……」
 舌先をちょんちょんとつつき、ねっとりと濡れた舌が少し
ずつ絡んでくる。
「…ぁぁ……」
 すずかの体臭が少女の鼻をくすぐる。アリサと同じ柑橘系
で、甘い甘いみかんのような香り。重なり合う舌もとろける
ように甘い。
「…ふぁぁ……」
 激しく動くすずかの舌が、少女の口に侵入する。少女の小
さな歯や歯茎の形を、一つ一つ確かめるようにはい回るすず
かの舌。
「…ぁ…ゃぁ……」
 まるで自分がそこの主人だと我が物顔で口腔をはい回る舌
が、くちゅくちゅとはしたない音を立てる。
「…んぁ……ぁ……」
 舌や歯茎、口蓋、すずかの舌になめられたところ全てが、
甘くとろけて混じりあってしまいそうで。
「…ゃ…ぁ……ぁぁ……」
 すずかは少女の口からあふれこぼれそうな唾液をすする。
「・・・ちゃんの、とても美味しいよ」
「や、やだぁ……」
 少女の手を離したすずかは、恥ずかしがる少女のあごを押
さえた。
「ね、わたしのも」
 再び少女に唇を重ねたすずかは、自分の唾液を少女の口内
に注ぐ。
「…ぁ…んっ…んくっ……」
 少女はためらいもせず、すずかの甘露を飲み込んだ。それ
どころか乳を求める幼子のように、すずかの舌を求める。
「…んぁ、んっ…ん、んんっ」
 すずかも惜し気もなく少女に自分の舌と唾液を与えた。
「ぁ、ぁぁ、はぁぁぁっ」

「・・・もすずかのとりこだね」
 少女の髪に顔をうずめていたアリサは、後ろから少女の肌
に舌をはわせ耳たぶを甘噛みする。
「ねぇ、もっと気持ちよくなりたい?」
「わたしも、もっと気持ちいいことしてあげたいな」
 すずかも少女から唇を離し、もう片方の耳にささやいた。
(もっと? きもちいい?)
 とても魅惑的で、イケナイことへの誘い。既に子供の遊び
というには度を越しているのは、少女自身分かっている。分
かってはいても、目覚めたばかりの性の誘惑に対峙するには、
少女はあまりにも幼すぎた。
「ね、・・・」
「・・・ちゃん」
 耳元で二人にささやかれるだけで、下腹部の奥が熱くなっ
てうずうずする。
(だって、アリサちゃんとすずかちゃんが誘ってくれている
んだし)
 少女は、こくっと恥ずかしげにうなずいた。


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