(……おおきい)
胡座をかいた父の腰に膝立ちで乗った少女は、改めてその
大きさに怯えた。実際はそれほどでもないが、少女の目には
自分の腕ぐらいあるように見えてしまう。全部は絶対に入ら
ないだろうし、最初は先の方だけと言われてはいても、その
先の方こそが一番太いのだ。
(こわい。こわいけど、がんばらなくちゃ……)
そうしなければ、少女はここにいることができない。その
ままほうり出されることはなくても、警察やどこかに預けら
れて皆に会うことはできなくなる。きっと同じ学校には行け
ないだろうし、そうなればアリサやすずかと会うのも難しく
なる。
そうなったら生きていくことなどできない。自分自身であ
ることに絶対の自信をもてない少女には己の中にすがるもの
がなく、家族との絆だけが唯一すがれる糸なのだ。
「さ、・・・」
母の優しい声が少女を促す。父の両腕は震える少女の太も
もを支え、姉の指は少女の小さな真珠を刺激しつつスリット
を押し開き、兄の手は気分を紛らわそうとすぼまりに埋まっ
た数珠を動かす。
「……う、うん」
父の肩につかまり、足を開いて腰を下ろしていく。その動
きはぎこちなく、下から熱を感じるほど足の震えが止まらな
くなる。
「んっ」
父のものが少女の股間をこする。たった数センチの距離で
も、震えてうまく宛てがうことができない。ただ父のものに
擦られるだけでも少女の敏感な肌は快く感じ、幼い孔を快感
の印で滲ませた。
「お父さんはここ、・・・はここよ。さぁ、入れてみて」
見兼ねた母の手が父のものを握り、少女の潤んだ泉へと導
く。
「ぁぁっ」
固く、熱く、そしてとてつもなく大きいもの。それが肉厚
の薄い少女の大陰唇にめりこみ、数分の一ほどもない小さな
穴を捕らえる。
「ぁっ、ゃ、ぁぁ」
母が父のものを小刻みに揺らして少女の入り口を刺激する。
兄のものと同じく粘膜同士の摩擦は恐れとないまぜになって
少女を揺さぶった。
「ん、・・・のここはとても気持ちいいよ」
テストで満点をとった時のように、少女をほめる父の優し
い笑顔。優しければ優しいほど、それは少女を追い詰める。
その笑顔がほしくても、手に入れるのはとても辛く、諦める
のはもっと辛く。
(これだけじゃ、だめなんだよね)
少女はこれだけでも気持ちよく、ただ抱き締めてくれるだ
け、頭をなでてくれるだけ、名前を呼んでくれるだけでもい
い。だが、たったそれだけのことも、今のままでは得られな
い。
ただ名前を呼ばれることが、どんなに嬉しいことなのか、
どれほど大変なことなのか、少女は知っているから。
(それじゃ、きっとだめだから)
今の少女にできること。少女が大好きな家族にしてあげら
れることは。
「・・・」と父が。
「・・・」と母が。
「・・・」と兄が。
「・・・」と姉が。
皆が少女の名を呼ぶ。少女には聞こえない、少女の名前を。
「……うん」
少女が足をひろげ膝を床まで落とすと、下へ沈む身体には
必然的に父のものが突き刺さるように食い込む。
「んっ」
どれほど濡れていようと、初潮もむかえていない幼い膣口
はあまりにも小さく、父のものは少女のスリット全体を突き
上げるばかり。それでも果敢に父のものへ体重をかける。
「ぐっ……んぁっ」
濡れて滑りやすくなった粘膜は、無理な力を受けても抑え
がきかない。父のものは少女の敏感な幼芽を弾き、少女は後
ろに投げ出されて母に受け止められた。
「自分では難しかったかしら。恭也、美由希、一緒に手伝っ
てあげて」
「うん。・・・、お姉ちゃんも手伝うから頑張るんだよ」
兄のたくましい腕が少女を腋の下から持ち上げ、なだらか
な胸に芽生えた蕾を揉みしだく。姉の指先は少女の柔襞をか
きわけ、幼い穴を拡げるように穿った。
「ぁ、ぁぁっ、ゃぁぁ」
少女よりも太い姉の中指は少女の中をいっぱいに満たす。
少し強く、でも繊細に。少女の奥へ突き進んでは泉をあふれ
させ、中を引っかくように快感を引き出す。
「んっ、ぁ、ゃぁ、ぁぁっ」
親指は幼芽を捕らえて細かく震わせ、中指は泉の中をかき
回しつつ、後ろのすぼまりの中の珠を柔肉ごしに弾く。
「あぁっ、ゃっ、ぁぁ、あんっ」
軽くたっして力が抜けた少女の太ももを父の手が押し開き、
母の手が少女の腰を押して父のものへと導く。
「んん、ぁっ、はぁぁっ」
潤みを増した泉から引き抜かれた姉の指に代わり、ふたた
び父のものが少女の入り口をふさぐ。たった一日で快感を貪
ることを覚えてしまった幼い身体は、宛てがわれた熱く固い
ものをそれと認識して柔襞を震わせた。
(わ、わたし……)
恐怖と快感が一体となって少女の心をかき乱す。胸の蕾も、
幼芽も、すぼまりも、少女をせかすように心地よい刺激を少
女の頭に送り続け。
少女は、まぶたを閉じた。
「いたいっ!」
少女の目が大きく開く。
「いたいいたいいたいっ!」
先端がほんの少しだけ少女の入り口を押し広げ、中へと頭
をめり込ませる。
「いたいよ、おかあさん、おとうさん!」
激痛。文字どおり引き裂かれる痛みに、少女は腰を上げて
逃げようとする。が、足も、腰も、肩も、みな押さえられ、
わずかに身動きすらぐらいしかできない。
「まだほんの少しよ。がんばろ、・・・」
母は少女の頭を豊かな胸の中に優しく掻き抱いて励ます。
柔らかな感触はほんの一瞬だけ痛みを忘れさせるが、すぐに
それ以上の激痛が少女を襲う。
「だ、だめ、いたっ、いたい!」
少女のまなじりを涙がこぼれ落ち、無理やり拡げられて血
の気を失った柔襞から赤い滴が流れ落ちる。
「いたいっ、さ、さけちゃう!」
少女に突き刺さった灼熱の塊は、少女の自重でその身を少
しずつ柔襞の中へ埋めていく。その度に幼襞は引き裂かれ、
赤い涙を流す。痛みに怯えて逃れようと身悶えるほど、かえっ
て少女の身体は激痛に引き裂かれた。
「もう頭は半分以上入ったよ。一番太いとこまでもう少しだ」
少女の握りこぶしのような亀頭が半分、そしてまだ一番太
いところが残っている。父の言葉と脳裏に浮かぶ父の形状か
ら、少女は絶望する。これ以上続けたら、壊れてしまう、と。
「むっ、むり、んんっ、はいらないよぉ」
初めて経験する破瓜の痛み。いや、幼い身体には破瓜と言
うには生ぬるい激痛。
想像を越えたあまりの痛みに、少女は母の腕にすがった。
「お、おかぁさん!」
母の指が少女の涙を拭い、頬をそっとなでる。
「そっか、無理なら……」
優しい、母の微笑み。
「やめよっか?」
やめる。
この行為をやめる。
家族となることをやめる。
「いやっ、やだっ!」
少女は叫んだ。それで父のものが身体に食い込み、皿に激
痛が走ることも厭わずに。
「やっぱり、つっ、つづける!」
ここでくじけたら、もう、母の微笑みは得られない。家族
としての微笑みは。
傷つけられる体の痛み。家族を無くす心の痛み。どちらも辛
い苦痛である。だが、家族がいないさみしさを経験した少女
には、永遠に無くすということは耐え難いものだった。
「だから、だから」
少女の切実な願い。
(ここにいさせて。わたしのなまえをよんで)
「よしよし、・・・。痛みが和らぐよう気持ち良くしてあげ
るね」
姉の指が、父のものを咥え込まされた少女の秘裂にのびる。
指は少女の鮮血をすくい取り、震える幼芽を赤く染めこんだ。
「んんっ!」
強烈な快感が少女の身体を強ばらせ、収縮した幼肉が父の
ものをさらに締め付ける。それは傷口を拡げて少女を苦しめ
る。
(いたくない、いたくない、いたくない……)
姉が少女の痛みを和らげようとしているのだから、痛いと
感じてはならない。気持ち良くならなければならない。
気を抜けば気絶しそうな痛みを、家族への思いを頼りにひ
たすら少女は耐える。
「いっ、んぐっ、んん」
少女の思いに拘わらず、父のものは少女を引き裂き、奥へ
奥へと貫いていく。少女の自重により、そして少女が悶える
たびに。
「・・・、一番太いとこまで入ったぞ。あとは亀頭より細い
からな」
「うっ、んっ、っぅ」
何とか答えようと口を開いても、我先にと喉から飛び出る
のは言葉ではなく悲鳴。
「ひっ、くっ、んんっ」
細いという父の言葉は、痛みをこらえる少女に一抹の光を
もたらす。だが。
「いいっ、んん、いたっ」
それは亀頭に比べてであり、未発達な少女の膣口に比べれ
ば十分凶器となるほど太く、鉄のような固さは傷ついた幼い
柔襞をさらに痛め付ける。
「ぃ、ぃっ、ぃっ、ったぃ」
父のものが少女の狭い胎内を押し進む。幼い身体には似つ
かないほど濡れていても、狭すぎる胎内には焼け石に水、痛
みを和らげる力はない。無理に押し開かれた柔襞は大きさに
耐えられずに裂け、滲んだ血が潤滑液となってさらに奥への
侵入を許した。
「ぁ、あぁ、ぅっ、んん、ぅぐっ」
物理的には拳一つ分ぐらいであっても、胎内に感じる存在
感はあまりに大きく、下腹を越えて胃まで達しているように
すら感じる。
「んんっ、っ、ぁ、っぅぅ」
時を刻むように引き裂かれる少女の幼い身体。激痛に心は
振り回され、赤い涙を流す。
「いっ、た、んんっ、あぁっ」
永遠に続くかと思われたこの時も、下腹の奥に突き当たっ
て一旦の終わりを迎えた。
「わかるかい、・・・の一番奥までお父さんのが入ったよ」
「えらいぞ、・・・。よく頑張ったな」
「・・・、とても可愛い顔になってるよ」
「よしよし、これで・・・も立派な女の子ね」
父が、兄が、姉が、そして母が、次々と少女の頭を撫でる。
小さな身体に大人のものは入り切らず、赤く染まったもの
が半分ほど少女から突き出ている。皆に支えられた姿勢はま
るで串刺しにされているようだった。
(…は…はいっ…た……)
父のものを受け入れられた。
大好きな家族にはじめてを捧げられた。
(…これで…わたし…も…ちゃん…と……)
少女は蒼白となった顔に安らかな笑みを浮かべた。
そして。
「一息ついたから、続けようか」