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[16]640 2005/04/13(水) 13:52:02 ID:crKro3Rg

forget-me-not 第十六回

「はやくその姿を解いて、元の宝石に戻るんだ」

───お前は・・───

「・・・君を造った・・スクライア族の・・人間だ・・」
───!!───

ダイムの右腕から光が失せる。フェイトもまた防御魔法を解き、荒い呼吸でユーノを見つめる。

────どういう、ことだ────

「君が・・・封印されたのは・・レイジングハートのせいなんかじゃない、レイジングハートが完成して、君が用なしになったからじゃない」
ダイムが封印された、本当の理由。

「君はもう・・君自身の力に耐えることができないんだ・・・」

ダイムが完成したのは、もうかなりの昔になる。それは当時のスクライア族の技術の結晶であり、その能力は現在の魔法具の中においてもトップクラスに値する。
そしてダイムは、スクライア族の皆のため、長年にわたって力をふるってきた。機体は次第に自らの持つ強大な魔力による侵食を受け、もはや稼動に耐えうる状態になくなっていた。

「君は・・十分、僕らスクライア族の力になってくれた」

このまま力を使い続ければ、いつか制御できなくなり、暴走。あるいは、完全に消滅してしまう。
「長老が言ってた・・・君の、そんな姿はみたくなかった、と」
そうなる前に、封印を施し、ずっとスクライア族のことを見守っていて欲しかった、と。

───・・・嘘───

「なのはを・・放して」
呆然とするダイム。これで、終わった───そこにいるだれもが、そう思った。


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