「しかしこいつ、全然目を覚まさないな」
フェイトを爪先で突付く。
「仕方ないわ、無理やり魔力を奪われたわけだし・・・」
ヴィータを横目で見ながら夕飯を作る手を休めることなく答える。
「しばらくすれば意識も戻るわ、それよりもはやてちゃんが病院から帰ってきたらどうする気なの?」
今度は料理の手を止めシグナムの方を向く。が、また材料を取り元に戻る。
「まぁ事情を説明すれば解ってくれるだろう。なにも殺そうって訳じゃないしな・・・」
「そうね。あとちょっとでページが埋まるんだから、それまでここに繋いで置けば・・・」
味見をしながら答え、「う〜ん」と首を捻り難しい顔しながら調味料を選ぶ。
「あ〜もう!これ以上待てない!起きないなら強い衝撃でも与えて起こすっ!」
指から小さな魔力球を出す。
「やめろ、ヴィータ。そんなもの当てたら下手をしたら死ぬぞ」
「う〜、早くこいつが泣き叫ぶところを見たいのに・・・」
シグナムはヴィータが魔力球を消したのを確認しフェイトに近づく
「はやてには私から説明しておく。ヴィータははやての前では酷い事はするなよ・・・彼女が悲しむ・・・」
「わかってるよ・・・」
そういい残しヴィータは今度は少し強めにフェイトの腹を蹴りソファーへと向かう。
「うぅぅ・・・ん・・・・」
フェイトが苦しげに息を吐いた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜捕らわれのフェイト、第二話〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜