「しぶてぇ奴だな・・・・」
散々蹴ったり殴ったりしたが、フェイトはヴィータを睨みつけ
「くっ、だれがお前なんかに屈するか・・・・」
「な、なんだとぉっ!」
痛めつけても屈する事のないフェイトをみてヴィータがより一層強く蹴り始める。
「ヴィータちゃん、テスタロッサちゃんは意志の強い子だからそんなんじゃやるだけ無駄よ。」
そんな二人の様子をみてシャマルが口を挟む。
「だったらどうすればいいんだよ・・・。こいつが泣いて謝るまでぜってー許さねぇ・・・」
シャマルはヴィータの頭をそっと撫でて
「テスタロッサちゃん・・・。ううん、フェイトちゃん。あのね、私達どうしてもやらなきゃいけない事があるの、だから邪魔しないでほしいな?ね?」
フェイトの顔を覗きこみ優しく微笑む。
「・・その、『やりたい事』のせいでどれだけの人が苦しんでると思ってるんですか。私はあなた方がそれをやめない限り何度でも止めます・・・・。」
「どうしてもダメかな?協力しろとは言わないわ、大人しくしてるだけでいいの。今の自分の立場を考えるとどっちが賢い選択かはわかるでしょ?ね?」
「・・・できません・・・・・。」
「そのせいで自分がどんな酷い目にあっても?今なら大人しくしててくれるなら、それなりの扱いはしてあげられるわよ?」
「・・・・それでも・・・・・わたしは・・・・わたしは・・・・、もう二度と・・・・後悔したくないですから・・・・。」
強い意志のこもった目でシャマルを見る。
「そう、しかたないわねぇ・・・。」
フェイトが要望を受け入れないとわかったシャマルはキッチンへと向かう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜捕らわれのフェイト、第三話〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜