「それじゃあ、シグナム。フェイトちゃんの足の健、切っちゃって。」
「えっ!?」
「え?し、しかしそれは!」
フェイトと話を振られたシグナム。両方が驚きの声を上げる。
「だって逃げ出されて時空管理局に報告されてフェイトちゃんがまた私達の前に立ち塞がる可能性もあるわけだから」
「だが!何もそこまでは・・・」
「シグナムがやらないなら私が切るからいいわ。でも私じゃうまく切れなくてぐちゃぐちゃになっちゃうかも・・・。」
シャマルは刺身などに使う出刃包丁を構える。
「うぅっ、ううぅぅ・・いやっ・・・もういやだよ・・・」
弱々しく泣き出すフェイト。
「まだ綺麗に切れれば後で気がむいたときにくっ付けられるかも知れないけど、グチャグチャじゃくっ付かないだろうし、痛みもすごく痛いだろうし。」
「・・・・しかたない・・・テスタロッサ・・・すまない・・諦めてくれ・・・・。せめてもの情けだ、一思いに・・・」
そう言ってシグナムはシャマルから出刃包丁を受け取り一瞬でフェイトの足の健を切断する。
「っっぐ!!・・・・・・・」
かなり衰弱していたうえに痛みと精神的ショックでフェイトは再び意識を失った。
「あ、片方の足だけでいいわ。それとヴィータちゃん。これで満足かしら?」
「あ、ああ・・・・・・。」
今までの出来事に放心状態のヴィータはシャマルの声にビクッと怯えて反応する。
「ふふ、よかったわ。これでフェイトちゃんはちゃんと言う事聞くと思うわ。躾は最初が肝心だからね。徹底的に厳しく躾けなくちゃ。」
そう言ってヴィータの頭を撫でながら
「ヴィータちゃん、もう好きにしていいわ。フェイトちゃんと仲良くしてあげてね?それと手当てもお願いね」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜捕らわれのフェイト、第八話〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜