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[156]4の422 ◆h7y.ES/oZI 2006/03/02(木) 22:08:01 ID:xJf9G2qk
[157]4の422 ◆h7y.ES/oZI 2006/03/02(木) 22:09:20 ID:xJf9G2qk
[158]4の422 ◆h7y.ES/oZI 2006/03/02(木) 22:10:17 ID:xJf9G2qk
[159]4の422 ◆h7y.ES/oZI 2006/03/02(木) 22:11:06 ID:xJf9G2qk

魔法少女リリカルなのは  〜 もう一人の私へ・・・ 〜

「フェイトちゃんの転移魔法を確認!アースラに帰還しましたぁ!」
 エイミィお得意の親指立てが炸裂する。
「やったぁ!さすがフェイトちゃん!!」
「むがぐっ!!」
 ユーノに飛びついて喜ぶなのは。顔面のここらへんとそのへんに感じる他の部分より
はるかに柔らかな感触に慌てふためくユーノ。
 一方クロノは、
「エイミィ、フェイト1人か?」
「・・・いえ、3人です、フェイトちゃん、クロノくん、なのはちゃん。よほど慌てた
ようです。待機室でなくブリーフィングルームに転移しています」
「確認するのが一番早いな」
 通信機のスイッチに手を伸ばすクロノ。
「フェイト、聞こえるか?無事なんだな?」
『はい、フェイトです。無事です。えっと・・・私だけじゃなくて。なのはも、その
・・・兄さんも・・・』
 含みのあるフェイトの返事。
「・・・わかった。今からそちらに行く。3人ともそこで待っててもらえるだろうか」
『わかりました』
「さて・・・、どうしますか、提督」
 あまり見せない難しい顔のリンディに振り返るクロノ。
「・・・そうね、行ってみるしか・・・ないわね。エイミィとユーノ君も来てちょうだ
い、もちろんクロノもなのはちゃ・・・あら?」
 リンディの視界から主要人物2名が既に欠けていた。
「あの・・・なのはちゃんならユーノくん引っつかんでもう出て行っちゃいましたけど」
 唖然とドアを指差すエイミィ。
「・・・と、とりあえず行きましょう」
 軽い目眩を押さえつリンディ以下2人は歩き出した。真相の「一部」を求めて。

 〜 〜 〜 〜 〜

 アースラ内ブリーフィングルーム。見慣れた部屋にようやく落ち着いたフェイトがバ
リアジャケットを解く。
「助かった・・・のかな?」
「そのようだね。ありがとう、君のおかげで助かったよ」
「いいえ、助けてもらったのはこちらです。本当にありがとう」
「いや僕は何もしてないよ。なのはが僕たちを守ってくれたんだ。なのはと、レイジング
ハートが」
「そう・・・でしたね」
 改めてフェイトは2人に向き直り、
「フェイト・テスタロッサです。改めてありがとう。そしてようこそ、次元空間航行艦船
アースラへ。高町なのはさん、クロノ・ハラウオンさん」
 真剣な表情こそするものの、クロノに驚きはない。
「・・・居るんだね、こちらの世界にも、僕となのはが」
「はい。おそらくここはあなた方の知る世界ではありません」
「・・・なのは、どうやら僕たちは・・・ん?なのは?」
「へっ!え、あ、ははは、はい、な、何?クロノ君」
 どうやらなのはは別のことに気を取られていたらしい。
「ご、ごめんなさい。あ、あの、その杖さんのことが気になって・・・」
 えっ、と、フェイトがバルディッシュを見やる。
「I surprise it some time ago, and I'm sorry it is a young lady」
                (先ほどは驚かせて申し訳ありません、お嬢さん)
「!」
「Then I have you help a master, and thank you」
            (それとマスターを助けていただきありがとうございます)
 わずかばかり驚いたものの、やや抵抗もできたかなのははゆっくりとバルディッシュ
に近づく。
「え、えと、こ、こちらこそびっくりしてごめんなさい。えっと、バ、バルディッシュ
さん・・・でいいのかな?」
「え・・・さん?」
「なのは・・・さん、って」
 杖相手に何を言っているのだろうかこの娘は状態の2人。しかし当のなのはは、
「え、だって、ちゃんとお話できるし、その、驚いちゃったのは私だし、やっぱり悪い
のは私・・・だよね?」
「い、いやまぁ、悪いわけじゃ・・・ないんだけど・・・」
「・・・バルディッシュをさん付けで呼んだ人は初めて・・・」
「それに、黒くてかっこよくて、すっごく優しい感じがするよ、バルディッシュさん」
「Is it ・・・me?」(私の・・・ことですか?)
「うんっ!」
 満面の笑みで答えるなのは。
「The young lady that thank you. I am honored」
                  (ありがとうございます、お嬢さん。光栄です)

 PiPitt!!

『フェイト、聞こえるか?無事なんだな?』
 フェイトの顔がぱっと輝く。急いで壁際の通信パネルに走り寄る。
「はい、フェイトです。私は大丈夫です。えっと・・・」
 そこでやや言葉に詰まる。
「私だけじゃなくて。なのはも、その・・・兄さんも・・・」
『・・・わかった。今からそちらに行く。3人ともそこで待っててもらえるだろうか』
「わかりました」
 通信はそこで終わる。2人に向き直るフェイト。
「上司からの連絡です。すぐこちらに来ますので、もうしばらく待っていてください」
「あ、はいっ!」
「わかりました。あの、その上司というのはもしかして・・・」
「はい、こちらの世界の・・・」
 と、突然、
「あーーーーー!!」
 なのはが悲鳴のような声を上げた。
「うわっ!な、なに?なのは」
「大変!バルディッシュさん怪我してる!!」
 バルディッシュのシャフトに走る亀裂を見つけ叫ぶなのは。
「It is all right. I have a self-repair」
                 (大丈夫です。私には自己修復機能があります)
「で、でも痛そうだよ。あ、あの、フェイトさん」
「え、は、はい」
 急に話を振られ驚くフェイト。怪我だの痛いだのおよそバルディッシュと縁遠い単語
に対処に困り果てる。
「あ、あの、私、治してもいいですか?」
「直す?」
「バルディッシュさんの怪我です」
「え、えっと、その、自己修復機能が、その、魔力さえチャージすれば自然に・・・」
「な、なのは、あのね・・・」
 まさに面食らっているフェイト。クロノも勢いに押されなのはを止めることができな
い。
「で、でも、早く治してあげたほうがいいですよね!私、治してもいいですよね!」
「え、ええ、な、直せるなら、お願い・・・します」
 押し切られるフェイト。
「はいっ!えっと、それじゃバルディッシュさんをテーブルの上に置いてもらってもい
いですか?」
「えっと、これで?」
 そっとテーブルにバルディッシュを横たえるフェイト。
「ありがとうございます。それじゃ」
 なのははゆっくりとレイジングハートを掲げる。
「リリカル・マジカル・・・お願い、レイジングハート。バルディッシュさんの怪我を
治してあげて!!」
 レイジングハートが光に包まれ、その光がバルディッシュに注がれる。
 ゆっくりとバルディッシュのシャフトの傷が消えていく。
「直っていく・・・」
「祈願型の魔法は見たことがありませんでしたか?」
 呪文でインテリジェントデバイスを直すなどということができるとはフェイトは思い
もしなかった。
「願いを・・・叶える魔法」
「そう、それがなのはの魔法。レイジングハートはその手助けをしているんです」
「すごい・・・そんな魔法があったなんて・・・」
 加速度的に直っていくバルディッシュの傷。ほどなくしてバルディッシュは元の聡明
な姿を取り戻した。
「ふぅ」
 レイジングハートの輝きが消え、人心地つくなのは。
「どうですか?まだ痛いところあります?」
「I am all right. I seem to be well-conditioned from usual times」
                (もう大丈夫です。普段より調子がいいくらいです)
「よかったぁ」
 少さな笑みを見せるフェイト。
「うふっ、こっちの世界と同じですね」
「えっ?」
「なのはが、すごく優しいっていうことが」
「そうですか、こちらのなのはも」
「ええ、とっても」
 クロノに微笑むフェイト。輝くような笑顔に思わずクロノの顔が赤くなる。
「Thank you twice. Ms.Nanoha」(二度もありがとうございます。Ms.なのは)
「えへへ、どういたしましてー」
 なのはもバルディッシュに敬称までつけられ、少し照れているように顔が赤い。
「なんだか今日のバルディッシュはよく喋るね」
「Sorry master」
「ううん、怒ってない、逆。嬉しいよ。いつもこうだともっと嬉しいけどね」
「・・・I make an effort」(努力します)
「あはは、バルディッシュさん照れてる。面白ーい」
「N・・・No. Please do not make fun. Nanoha」
                   (違います、からかわないで下さい、なのは)
 早くもなのはに対し敬称すら消えているバルディッシュ。
「えと、す、すみません、なんだかなのはがその、ご迷惑を」
「あ、いえ、ちょ、ちょっと驚きましたけど、でも、バルディッシュも嬉しそうだし、
お礼言いたいくらいです」
「それならよかった」
 なんだか暖かな気分になった2人は笑いあった。
「それで・・・少し質問してもいいですか」
 と、クロノは表情を改める。
「そう・・・ですね、私も聞きたいことが沢山あります、でも・・・」
「でも?」
「お話はクロノ・・・こちらのクロノが来てからにしましょう。もう来るはずです」
「・・・そうですね」
「え?こちらの?」
 バルディッシュにかまけて話を聞いていなかったなのはは不思議そうな顔をする。
 ちょうどその時ドアが開いた。
「待たせたね、フェイト」

 2人のクロノが顔を合わせた。


      魔法少女リリカルなのは  〜 もう一人の私へ・・・ 〜

          〜〜 To Be continue 〜〜


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