しかし、謝りたい
許してくれないだろう
だが、自分の心からの謝罪の気持ちを伝えたい
考えても考えても上手い謝り方が浮かばない
浮かぶのは単純な一言しかなかった
解ってる、自分でもこの単純な一言が一番大事だという事は
それでも、クロノは精一杯考え抜いた
エイミィを傷つけたことへの自分への怒りや戸惑いを含めて
エイミィの部屋の前
ドアを睨みながら立ち尽くすクロノの姿があった
大きく深呼吸をしてから震える手でドアをノックする
―――コンコン――――
一瞬の間のあと
「ど、どちら様ですか?」
中からエイミィの返事が聞こえた
「え・・・エイミィ・・・僕だけど・・・・・」
中から返事は無い
「僕の顔なんてもう見たくないだろうから、そのままで聞いてくれ」
「き、昨日のことなんだけど・・・・・・」
・・・・・・・・・・
「き、昨日は本当にごめん!・・・・・謝って許されることでは無いと解っている。
でも、エイミィを傷つけ、怖い思いをさせた・・・・・僕の自分勝手な欲望でキミを傷つけた・・・・上手い謝り方も出来ない。」
ドアに向かって頭を下げながらクロノは続けた
「でも謝りたかった!僕の気持ちをエイミィに伝えたかった!許して貰おうなんて思ってない!僕を恨むんならそれで良い!・・・・それでエイミィの気持ちが少しでも晴れるなら、僕はエイミィにどのような仕打ちを受けても良い・・・。」
そこまで言い終えて、クロノはドアの前で固まっていた
「それじゃぁ、僕はもう行くよ・・・・。エイミィ、ほんとにごめん・・・・」
「・・・・・・・・・クロノ君待って・・・・・部屋の中に入ってきていいよ・・・」
うつむきながら立ち去ろうとしたクロノは耳を疑った
入って良い・・・・?
あんなことをした僕を・・?
「ほ、ほんとに良いのかい?」
「うん・・・」
「解った・・・・」