3時間目の国語も特に変化は無く、4時間目の音楽ではフェイトの歌声を初めて聞いたクロノは、この様子をアースラで見ているであろうエイミィに後で録画を頼もうと思っていた
兄馬鹿の兆しを確かに見せ始めていた
この4時間目が終わる直前に小さな事件が起きた
授業中、用を足しにトイレに行ったクロノが音楽室に戻ると、教室から泣き声が聞こえた
聞き覚えのある声にクロノが駆け出す
「フェイト!!どうした!!」
ドアを開けて教室に飛び込むと同時に叫ぶクロノ
「お兄ちゃ〜ん!!グスッ、フェイトを置いて行っちゃやぁ〜」
泣きながらクロノにすがりつくフェイト
「お兄さんが教室から出られて少ししたら、フェイトさんがお兄さんが居ないって泣き出してしまって・・・」
先生の説明に少し安心しつつも、フェイトを抱きしめる
「そうか、ごめんな、フェイト。でも、もう大丈夫だから。僕はキミの側から離れたりしないよ。ずっとそばに居る。ずっと一緒だ」
聞き方によってはプロポーズとも取れる内容だ、、、
周りの生徒達は気にしてないが、なのは達は少し顔を赤くしていた
-―――お昼時間--------
「さっきは見させてもらいましたよぉ、クロノさんっ」
「美しい兄妹愛でしたわ」
「と、いうよりも愛の告白みたいやったなぁ」
「あは、あはははははは、、、、」
弁当を広げながらアリサ達からからかわれるクロノ
「い、いや、あれは、、、フェイトを慰めるためにだな。5歳に対しては、優しく語り掛けることが大事だと解ったから、ああ言ったわけで、、」
「で、でもフェイトちゃんが泣き止んでくれて良かった」
「そうねぇ、フェイトったら私たちがそばに居たのに、すっと「お兄ちゃん、お兄ちゃん」って呼びつづけるんだもの」
「よっぽどフェイトちゃんにとってクロノさんは大切な存在なんですわね」
にこやかにリンディ手作りの弁当を食べながら、フェイトはご満悦の様子