なのはとバスに乗る。座席の後ろで手を振っている友達に手を振り替えしている。
私は、なのはと後ろの席に移動した。
友達が私を見て怪訝そうな顔を浮かべている。
「この子、誰?」そっぽを向いていた子もこっちを見た。少し睨んでる。
「紹介するね。 昨日から私の家で暮らすことになった、フェイトちゃんです」
ふたりとも、なんだかびっくりしている。
「はじめまして、月村すずかです。すずかって呼んでくださいね」
すごく丁寧に挨拶してくれた。なんだかとっても優しい感じがする。
「・・・アリサ・バニングス」すずかにつつかれて、しぶしぶといった感じで
挨拶してくれた。気まずそうな顔をしてアリサは顔を背けた。
隣では、なのはが少し苦笑いをしている。
恥ずかしがっているだけだよ、となのはが小声で言ってくれたので、少し安心した。
私も、自己紹介をした。
学校につくまでの間、なのはたちが楽しそうにお喋りしている。
時々こっちを向いて笑ってくれる三人、私も笑顔を返した。
なんだかこうしているだけでとっても楽しい。私もこんな風に笑えるのだろうか。
学校に着いてバスを降りる途中、アリサに手を引かれ、
「あまり調子に乗らないでね」 と耳元でささやかれて少しびっくりしてしまった。
私、何か悪いことでもしちゃったんだろうか。
なのはに呼ばれたので急いで駆け寄る。
アリサのほうを見たら、こっちを少しにらんでいた。
なのはの案内で職員室へ向かう最中、私は不安と期待で胸がいっぱいになっていた。