あれから、少し遅れて教室に入った。
先生は、迷ったんだろうという事で怒らないでくれた。
授業が終わって、なのはが私のところに来た。多分、さっきのことを聞きに来たんだろう。
私は、自分のことでちょっと聞かれただけだからと答えた。
「私も行けば良かったね」と少し済まなそうに言われた。
でも、さっきのことはなのはが見たら、きっと私をかばってくれるのだろう。
それはとても嬉しいけど、私のためになのはとお友達の関係が悪くなるのは
いやだ。
『大丈夫だから、心配しないで』これが、私のいえる精一杯の気持ち。
そう、と言ってなのはは二人の元へ行った。
なのはが去ってからすぐにクラスのみんなに囲まれた。私、余り喋れないからちょっと大変。
こうして、午前は終わって、お昼休みになった。
そういえば、私お昼持ってきたっけ?
なのはに呼ばれて3人の元へ向かった。ちゃんとなのはがお弁当を持ってきてくれていた。
お弁当・・・お母さんが優しかった頃に色々と作ってピクニックに行ったっけ。
ぼーっとしていた私の前にお弁当を差し出される。あわてて私は受け取った。
開けると、なのはと違うおかずが入っていた。一人一人違うおかずなんて、
こってるな、と感心して食べてみると美味しかった。
なのはたちとおかずを交換しながら、全部食べ終わった。
「ところで、聞きたいことがあるんだけど」アリサが切り出し、
「朝、二人で抱き合ってましたよね」とすずかが聞いてきた。
私となのはは一瞬顔を合わせたが、なのはは私が気分悪そうにしていたから
背中をさすっていただけだよと弁解してくれた。
すずかはそれで納得してくれたようだったけど、アリサはさらに怪訝そうな顔を
した。
それから、私が高町家に居候することになったわけについて聞かれたけど、
どもっている私をかばってなのはが代わりに言ってくれた。
でも、アリサはさらに不機嫌になっていった。