「何でなのはばっかりが喋ってるの? そんなに私達と話すのがイヤ?」
アリサが詰め寄ってくる。すずかは何となくわかってくれたようで、
私をかばってくれる。
アリサは悔しそうに唇を噛み、走っていった。
「ごめんね、なのはちゃん、フェイトちゃん」すずかも後追いかけていった。
「あはは、失敗しちゃったね。 ごめんねフェイトちゃん、アリサを怒らせちゃった」
私は首を振って、私が言わなきゃならないことだったからなのはは悪くないよ、と
うなだれるなのはに言った。私がちゃんといえていたら、こんな事にならなかったのに。
私は本当にだめな子だ。
「こうしてても何も始まらないから、アリサちゃんを探そう?」
ベンチから勢いよく立ち上がって、努めて明るくなのはが言った。
でも、傍目から見ても無理しているのがよくわかる。
私がいなかったらこんな事にならなかったんじゃないだろうか。
そう思っていると目の前になのはの顔が迫って、
「自分がいなければとか思っちゃだめだよ、ちゃんと謝ればわかってくれるから」
その言葉で少し元気になった。私のためにがんばってくれるなのはに笑顔で返した。
・・・ちゃんと笑えている自信はないけど。
結局、二人で探したけれど途中でチャイムが鳴り、仕方なく教室に戻ってみたら
二人がいて、こっちを見ていた。アリサはまだ怒ったままだ。
学校が終わったらちゃんと謝らないと・・・。