ちょうど良いところを知っているというので私はアリサについて行った。
アリサがここだと案内してくれた何かの道具をしまう部屋に入った。
タイイクソウコって言ってたっけ。
しばらく二人でおいてあるマットの上に座ってお話をした。
なのはよりつたなく、それでも一生懸命、魔法に関わること以外は話した。
母さんのことも、今は黙っていようと思っていたけど、
「さっきから、フェイトって親のこと話そうとしないよね?」というアリサの声で
体がびくっとなってしまった。
「もしかして、ひどい目に遭わされていたとか?」心配をするようなアリサの声に
胸が詰まって声が出てこなかった。
「・・・傷、見ても良いかな?」私は頷いて、制服の上着を脱いでシャツをズラした。
アリサが後ろに回って露わになった私の首から肩にかけてを見た。
「・・・ひどい」少し涙声になってたので、私はそれでも母さんのことは好きだから、と。
「そう、やさしいんだね」とアリサが言うと同時ぐらいに、私は手首を縄で縛られた。
びっくりして振り向いた。そこには、アリサと・・・すずかが意地悪な笑みを浮かべていた。
暗がりには、なのはが手と足を縛られてぐったりしているのが見えた。