扉が開く。そこは司令室のような空間・・・私が一番来たくなかった場所。
「なのはさん、フェイトさん。お久しぶりです、と言うには早すぎますね」
にこやかにリンディさんが迎えてくれた。
エイミィさんもこっちを向いて手を振っている。すこし顔がにやけている。
「アレ?フェイトが二人いるよ?どっちが本物?」私とアリサは顔を合わせた。
そういわれれば、似てるかも。ちょっと複雑な気持ちになった。
「では、まずは自己紹介から始めますね。私はリンディ・ハラオウン。
この艦の艦長を務めています。で、こっちがクロノ執務官」
何事もなかったかのように紹介を始めるリンディさん。やっぱり艦長なんだな、と思う。
「クロノ・ハラオウンだ」やっぱりこっちを直視できないみたい。
「モニター前にいる子がエイミィ執務官補佐。」
「エイミィ・リミエッタです。よろしく」ニコッと笑った時、
アリサの行動に変化があった。すこし興奮している様子で、
「あの、お姉様と呼んで良いですか?」 一瞬場が凍り付いた。
なのはの笑顔がすこし引きつってる。エイミィさんも苦笑いしている。
「と、とりあえず、こっちの紹介もしたいと思うのですが・・・」
リンディさんがどうぞと促す。
「えと、私の横にいる子は、すずかちゃん」
「月村すずかです。」控えめの笑顔で会釈する。
「フェイトちゃんの隣にいるのが、アリサちゃん」
「アリサ・バニングスです。よろしくお願いします」元気の良い挨拶だと思う。
ただ、特定の人に向いてる気がするけど・・・。
「エイミィ、二人の着替えを用意してあげて。」とリンディさん。
「わかりました。艦長」エイミィさんが私達のもとへやってきて別の部屋に案内された。