「では、始めましょうか」リンディさんが議長席に座り、私達が席に着くのを見計らって
言った。
「まず、なのはさん達の身に起こったことから話して下さいますか?」
なのはが私達の前に起こったことを事細かに話した。
クロノさんはやっぱり赤くなってたけど、今度はきっちりと私達の方を向いていた。
私は黒い霧が消える間際に母さんの波動を感じたことを話した。
「それはこちらからも確認できた。ただ、プレシア本人はもうこの世には・・・。
どうしてそんなことが出来たのか。もしかすると、新しいロストロギアの力か・・・
でも、彼女がロストロギアを使うことなんてあり得ない。もしかすると、
ほかの誰かが関与しているのかもしれない」クロノさんが冷静に分析をする。
「次はユーノさんの件ですね」
リンディさんが発言すると、モニターの画面にどこかの世界が現れた。
「ユーノも時空のひずみを感じて現場に行ったらしい。そこでは住んでいる人間が
一人もいなくなっていたらしい。この時もこちらで魔力検出できたんだが、
その時もプレシアの波動を検知した。偶然の一致ではないと思うのだが。」
よく考えれば、自由に動けないはずの母さんが私達に何か出来るとは思えなかった。
じゃあ、誰が何のために・・・
「でも、プレシアさんはどこに行ったかわからないし、そんなに魔力が残っているとは
思えなかったのですが・・・」なのは、どんどん成長していく。
魔力も私を超えてしまったんじゃないだろうか。
なのはの横顔を見ながらそんなことを考えていた。