「ただいまー」なのはが玄関から声をかける。奥から士郎さんと桃子さんが出てきた。
「おかえり、なのは」士郎さんが立っている。桃子さんもいる。
「遅くなっちゃってごめんなさい」なのはが二人に謝る。
私もごめんなさいと、頭を下げた
「まったく、心配しましたよ。行くなら行くってちゃんと電話しなさい」
桃子さんがなのはを優しく諭す。ごめんなさいとなのはがもう一度、謝る
「今度から気をつけろよ、あんまり母さんを心配させるなよ」と士郎さん
「はーい」なのはが返事をする。私はもう一度頭を下げて謝った。
「じゃあ、夕飯にしましょうか。まだ食べてないでしょ?」
と桃子さんと士郎さんがリビングへ向かう。
私は、なのはのあとについてダイニングへ向かう。
廊下の途中で桃子さんに呼び止められた。
「フェイトちゃん、ちょっとこっちへ来て」私はハイと返事して桃子さんの後に付いた。
桃子さんはリビングとは違う部屋に入った。部屋に入ったとたんに戸を閉められ、
頬を軽くはたかれた。私は突然のことにびっくりして固まっていると、桃子さんが
「今日は、すぐに帰ってお手伝いするって行ったわよね?どうしてこんなに遅くなったの?」
と私を睨みながら聞いてきた。
「それは…ごめんなさい」本当のことは誰にもいえない。
いや、どんなに説明しても本当のことだとは信じてもらえないだろうと思う。