「いただきまーす」二人同時に言った。私はなのはにサラダを取り分けた。
「ありがとう、フェイトちゃん」なのはがサラダボウルを受け取る。
お返しにと私にサラダを取り分けてくれた。私もありがとうとそれを受け取った。
私は手始めにサラダにドレッシングをかけ、食べる。なのははグラタンの膜を破って
それを混ぜた。たくさんの湯気と同時に美味しそうな匂いが立ち上る。
エビやホタテがふんだんに使われたシーフードグラタン。
なのははそれをはふはふと熱そうにほおばる。とても美味しいのか、幸せそうな顔。
私もグラタンを混ぜる。なのはよりも具が少ない。マカロニは入っていたけど、
エビやホタテは1ずつしか入っていない。今日は、約束を破ったから仕方がないかな。
そう思って気にしないことにした。スプーンにすくってマカロニを口に運ぶ。
とても良い匂いがする。すこし冷まして一口食べたけど、すぐに吐き出しそうになった。
とても辛い。底をすくってみると、たくさんの黒い粒が見えた。
とても辛くて食べられない。でも、桃子さんがせっかく作ってくれたものだから、
がんばって食べた。熱くて口にするもの時間がかかったので、食べ終わったのは
なのはよりもだいぶん遅く、グラタンがすっかり冷えてしまった頃だった。
食事が終わって、私は食器の片づけをする。これは自分から家に置いてもらうのだから
これくらいはと申し出た物だった。なのはが手伝おうかと言ってくれたけども
大丈夫だからと断った。心配そうな様子だったけど、部屋に戻ってるからとなのはは二階へ上がっていった。
おおかたの洗い物がすんだ時、リビングから美由希さんがやってきた。
「後で、道場の方へ来てくれるかしら」と言い残して廊下の方へ歩いていった。