『かはっ』体に電撃が走り、一瞬目の前が真っ白になった。
「もう、ダウンしたの? これからだというのに、だらしが無いんだ」
息も苦しく、満足に動かないからだをむち打って美由希さんの顔を見た。
・・・薄く笑みを浮かべている。
私は、かすれる声を絞り出しどうしてこんな事をするのと聞いてみた。
「ん?生意気な居候に活を入れてるだけだけど?それがどうしたの?」
と横を向いた私の鳩尾を蹴る。たまらず、私は夕食を床にまき散らしてしまった。
「あ〜あ、きったなーい。ちゃんと掃除しといてね。それじゃ」と言い残し、
美由希さんは道場を後にした。私は家に掃除用具を取りに行き、
道場に散らした物の処理をした。雑巾を絞りながら私は声を殺して泣いた。
どうして美由希さんは私のことをこんなに嫌ってるんだろう。
私、美由希さんに嫌われるようなことをしたんだろうか。
これだけのことをされると言うことは、自分の気づかないうちに嫌われるようなことを
やってしまってるんだろう。でも・・・。
こっそり気づかれないように掃除した後の物を処理する。
何だかとても惨めな気持ちになった。