「そうか・・・あいつも色々とあるからな。でも、やりすぎだな。注意しないと」
私はそれはしないでとお願いした。きっと私に落ち度があるから、それを直せばきっと
分かってくれると。恭也さんは私の横に座って頭に手を置いた。
「お前も色々と大変だな。オレはたいしたことは出来ないけど、
困った時はいつでもおいで。泣きたい時は胸を貸してやるからさ。」と頭を撫でてくれた。
涙があふれてきた。恭也さんにすがりついて泣いた。その時、扉が開いて女の人が現れた。
「恭也・・・」その人は恭也さんを睨んでいる。
「忍、違うんだ」恭也さんはとても慌ててる。忍さんは私達の前にきて、私の頬を叩いた。
「忍、止めるんだ」恭也さんが立ち上がり、もう一度私を叩こうと手を上げた忍さんの
腕をつかむ。
「何よ、私がいるのにこんな小さな子に手を出して。私なんかよりそんな小学生がいいの?
このロリコン!ちょっと離してよ」
「落ち着け忍。この子はなのはの友達だぞ。」恭也さんの言葉に胸がチクリと痛む。
なんだろう、この気持ち。
「だったらなんだって言うのよ」忍さんは興奮しているようだ。
「オレがそんな子になびくと思ってるのか?」胸がまた痛んだ。
「じゃあ、なんで抱き合ってたのよ!」私は人に不幸を運んでくるんだろうか。
私は、誤解を解こうと忍さんにみたけども、
「あんたは黙ってて」と突き飛ばされた。
「落ち着けっ!忍!」恭也さんが忍さんの頬を張った。忍さんは呆然としている。
「・・・どうして。どうしてなの?恭也」忍さんの目が潤んでいる。
「悪い、つい・・・」恭也さんが謝っている。
私は、再び忍さんに寄って、袖を引っ張った。忍さんが私を見ている。
私は首を振り、恭也さんに慰めてもらっていただけだからと、言った。
「アナタが恭也をたぶらかしたのね」私の言い方が悪かったのか、
私は忍さんに睨まれてしまった。すこしして、忍さんの顔に笑みが浮かんだ