「なのは、ユーノ。おはよう」美由希さんが、なのはに挨拶する。
そしておもむろにユーノを抱きかかえた。ユーノはお腹をくすぐられてもだえている。
「おねえちゃん、おはよう」なのはが挨拶する。みんなもそれぞれなのはに挨拶を交わし、
なのはも挨拶を返した。そしてみんなそれぞれの位置に着く。
「いただきます」全員そろっての朝ご飯。昨日はまともに食べられなかったけども、
今日はがんばって食べようと思う。なのはがトーストにバターを塗って、私に渡してくれた。私は受け取って、一口かじった。美味しい。お皿にある目玉焼きにナイフを当てる。
良く焼いているようで、黄身があふれてこない。
ほどよい大きさに切って、それを添えてある野菜と一緒に食べた。
胡椒のきき加減が絶妙な普通に食べられるものだった。
私は嬉しく感じる反面、不安も感じていた。
一体、昨日と今日、どっちがこの家族の本当の姿なんだろうか?
もし、全員が昨日のすずかのように取り憑かれていたとしたら…。
なのはは多分気づいていないかもしれない。
もし、それが本当にそうだったとしたらなのはにも取り憑いている可能性がある。
でも、それはしばらく言わないでおこう。
なのはは優しいから、言えばきっと自分を責めるだろう。ユーノはどうなんだろう。
せっかくの美味しい料理だったけど、
考え事を続けていたせいで途中から味が分からなくなっていた。