お昼になり、人が増えてきたので私達は翠屋を出た。時間は12:10
桃子さんはもっとゆっくりしていけばいいのにと言ってくれたのだけど、
待たせている人がいるからと言うと、気をつけて行ってらっしゃいと見送ってくれた。
すずかは、シュークリームを何個か買っていた。
忍さんはここのシュークリームが大好きなのでおみやげに買っていくと喜ぶんだそうだ。
ノエルさんは、士郎さんからクーラーボックスのような物を受け取っていた。
すずか達は中身を知っているようで、忍さん用の新作パフェだよと教えてくれた。
しばらく走ってすずかの家に着く。すずかの部屋に通された。
そこには、テーブルでお茶を飲むアリサがいた。
「私をおいて、どこほっつき歩いてたのよ」怒りながら笑っているというか、
そんな複雑な表情をしたアリサがいた。そこに、メイドさんが現れ、
「アリサちゃん、翠屋のパフェだよ。」トレイに乗せて運んできた。
何もないはずのところでメイドさんが何もないはずの場所で躓いた。
「わ、わわわわわ」パフェが宙に舞う。メイドさんがこけ、
パフェはアリサの前にある机に落ちた。落ちてきたスプーンがパフェに刺さる。
「うわ、ミラクル」アリサが驚いた。起きあがった瞬間に
「ゴメンナサイー」メイドさんが思いっきり頭を下げた。
「まあまあ、何も起きてないんだからそんなに謝らなくても」とアリサが諫める。
「フェイトちゃん、紹介するね。私のお付きのメイドさんでファリンさん。
ノエルさんの妹さんだよ」私とファリンさんはお互いに挨拶をした。明るくて元気そう。
ノエルさんとは性格が全然似ていない気がする。