私達のやりとりを見たからか、フェイトちゃんはすこし寂しそうな目をしている。
時折見せるあの儚い目に私は胸が切なくなる。もし私がフェイトちゃんの立場で、
目の前で自分の親が手の届かないところに落ちて生きているのか死んでいるのか
分からない状況に陥ったら。しかも本当かどうか分からないにしろ、親が自分と
友達になろうとしている人を傷つけるような行為を働いたとしたら…私は平気だろうか?
フェイトちゃんは強いな。そう思いながら見つめていると、フェイトちゃんは顔を傾げて
「なのは、どうかしたの?」と尋ねてきた。私は慌ててなんでもないよと言った。
でも、あの表情のフェイトちゃんは何だか可愛いな…。
リビングを抜けてそのままダイニングへ行き、みんなで夕ご飯のお手伝いをした。
時間は8:50いつもよりもかなり遅い夕食になりそう。