私たちは、装備を解除する前に、ノエルさんと倒れたままにしていたファリンさんをリビングのソファーに横たえた。
そして、それぞれの装備を解除し、しばらく二人の様子を見ていた。周りにいる猫たちが心配そうに見ている。
すずかはノエルの腕や関節の部分をさわって何かしている。
「これくらいなら特に問題ないかな?ここは…お姉ちゃんに見てもらわないと」ノエルさんの腕をはずして。
「炸薬は…一つも使ってない!?ジョイント部分は…ちょっと疲弊してるからここもお姉ちゃんに見てもらおう」
と、難しい顔をしながらいじりまくっている。
しばらくして、ファリンさんが目覚めた。
「ここは…あーっすずかちゃん逃げて!」なんだか慌てている様子。すずかはそんなファリンさんの様子を見てくすりと笑い、
「どうしたのファリン。廊下に倒れてたけど、どこか悪いところでも打ったの?」慌てるファリンさんをなだめた。
「でも確かにお姉様が急に襲って…」ファリンさんは不意にノエルさんを見た。
「ああっ。お姉様がバラバラに」片方の腕をはずしたノエルにショックを受けた様子。
その様子を見て私とファリンさん以外はくすくすと笑っている。
「ファリンは本当におっちょこちょいなんだから」とすずかはノエルさんの腕を元に戻して戻ってきた。
「え?あ、ああ。メンテナンスですか。なーんだ」と胸をなで下ろすファリンさん。
そんなファリンさんを横目にすずかは持ってきた紙に絵を書いてそこに線を引っ張り、何かを書き込んでいる。
「…のサスペンションのシャフトに疲弊あり…はエッジの部分が…これで良し、と」
紙の一番上にお姉ちゃんへと書いてペンを置いた。ファリンさんがきょとんとしている。
「すずかちゃん、ノエルお姉様のこと診れるんだ。」すずかは少し恥ずかしそうに
「見様見真似だけど、ちょっとだけなら」と照れながら言った。